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戸惑う心
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「柊君、私ね。あれから本当にいろいろあったよ。正直、つらくて苦しかった。でも、真奈や樹さんが支えてくれたから……何とか立ち直れたんだ。本当にいっぱい助けられた」
「ごめん……悲しませて……」
「柊君のことだけじゃなくて、いろいろあって」
「山下専務のことなら、柚葉が辞めてから聞いた。樹と真奈ちゃんから。だから、彼はすぐに解雇したよ。つらい思いをさせて本当にごめん」
専務……解雇になってたんだ。
「そのことは、柊君は何も悪くないから。気にしないでね。解雇して、嫌がらせとかない? 仕事に支障が出てないといいんだけど……」
「優しいね、柚葉は。ホッとするよ。大丈夫、会社は何の問題もないよ。樹も……頑張ってくれてるから」
「……良かった」
柊君は、優しく微笑んでいる。
「柚葉……僕のところに戻ってきてほしい。側で僕を支えてくれないかな?」
本気で言ってるの?
私には、柊君の気持ちがよくわからない。
「柊君、さっき努力するって言ったよね?」
「……うん」
「私だけを好きでいるって、柊君は……無理だと思うよ。仕事に一生懸命な柊君は、私1人を好きでいることにストレスを感じるより、いろんな人と自由に恋愛した方がいいんだと思う。きっと……」
私、今ならそう思える。
でも、これって、私なりの小さな仕返しなのかな?
意地悪だよね、すごく。
本当に……意地悪。
ごめんね、柊君――
「僕は柚葉がいなくなってから、1番大事な人は柚葉だって、改めて思い知らされたよ。寂しくて悲しくて……。その分、仕事に専念しようって決めたけど、その寂しさを紛らわせたくて、また誰かに会いたくなって……。でも、もし柚葉が側にいてくれたら、今度こそ君だけを愛せる気がするんだ」
柊君……そんなの勝手だよ。
もし、また、私以外の人に会いたくなったら、あなたはどうするつもりなの?
「ごめん……悲しませて……」
「柊君のことだけじゃなくて、いろいろあって」
「山下専務のことなら、柚葉が辞めてから聞いた。樹と真奈ちゃんから。だから、彼はすぐに解雇したよ。つらい思いをさせて本当にごめん」
専務……解雇になってたんだ。
「そのことは、柊君は何も悪くないから。気にしないでね。解雇して、嫌がらせとかない? 仕事に支障が出てないといいんだけど……」
「優しいね、柚葉は。ホッとするよ。大丈夫、会社は何の問題もないよ。樹も……頑張ってくれてるから」
「……良かった」
柊君は、優しく微笑んでいる。
「柚葉……僕のところに戻ってきてほしい。側で僕を支えてくれないかな?」
本気で言ってるの?
私には、柊君の気持ちがよくわからない。
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私、今ならそう思える。
でも、これって、私なりの小さな仕返しなのかな?
意地悪だよね、すごく。
本当に……意地悪。
ごめんね、柊君――
「僕は柚葉がいなくなってから、1番大事な人は柚葉だって、改めて思い知らされたよ。寂しくて悲しくて……。その分、仕事に専念しようって決めたけど、その寂しさを紛らわせたくて、また誰かに会いたくなって……。でも、もし柚葉が側にいてくれたら、今度こそ君だけを愛せる気がするんだ」
柊君……そんなの勝手だよ。
もし、また、私以外の人に会いたくなったら、あなたはどうするつもりなの?
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