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本当の愛に変わった長い長い恋心
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『先生…すみません。お仕事で疲れてるのに』
告白された教会に、今度は私が先生を呼び出した。
『里桜の顔を見たら元気になった。だから気にするな。わざわざここに来てくれたということは、この前の答えが聞けるのかな?』
優しくて穏やかな表情にホッとする。
もちろん緊張はしてるけど、この気持ちを伝えたいという思いがどうしようもなく溢れた。
『千隼先生…私…自分に自信もないし、厚かましいですけど、今の自分の想いに素直になってもいいですか?』
『…ああ、話して欲しい。何も飾らずに素直な想いを』
誠実な眼差しに心から安心感を覚える。
『私は…』
落ち着いて、頑張って。
震える心を抑え、自分で自分を励ます。
『私は…千隼先生を…愛しています。中学の頃からずっとずっと…あなたに憧れてました。でも今は先生が好き。すごく、すごく…』
今まで胸の奥にしまい込んでいた言葉が、ようやく、私の中からとめどなくこぼれ落ちた。
『里桜…僕も君に恋してた。あの頃は淡い恋心だったのに、今は…君に深い愛情を抱いている』
『先生…』
『僕は、世界中の誰よりも…里桜を愛してる。里桜も同じ想いでいてくれたんだ…嬉しい』
先生は、私を強く強く抱きしめた。
私も、今日は逃げない。
先生に全てを任せるように自分の体を預けた。
『私、1から10まで完璧な千隼先生に、本当に愛されてもいいんですか?』
『僕は完璧なんかじゃない。だけど、僕には君しかいない。これから先もずっと。絶対に離さない』
『私も…離れたくない。側にいたい』
長い長い憧れが本当の愛になって、私は先生に出会えた「奇跡」に深く感謝した。
どちらがどうという訳でもなく、当たり前のように私達はお互いを求め、そのまま先生の部屋に向かった。
恥ずかしいとかいう気持ちより、ただ側にいたくて、ただ先生を感じていたかった。
告白された教会に、今度は私が先生を呼び出した。
『里桜の顔を見たら元気になった。だから気にするな。わざわざここに来てくれたということは、この前の答えが聞けるのかな?』
優しくて穏やかな表情にホッとする。
もちろん緊張はしてるけど、この気持ちを伝えたいという思いがどうしようもなく溢れた。
『千隼先生…私…自分に自信もないし、厚かましいですけど、今の自分の想いに素直になってもいいですか?』
『…ああ、話して欲しい。何も飾らずに素直な想いを』
誠実な眼差しに心から安心感を覚える。
『私は…』
落ち着いて、頑張って。
震える心を抑え、自分で自分を励ます。
『私は…千隼先生を…愛しています。中学の頃からずっとずっと…あなたに憧れてました。でも今は先生が好き。すごく、すごく…』
今まで胸の奥にしまい込んでいた言葉が、ようやく、私の中からとめどなくこぼれ落ちた。
『里桜…僕も君に恋してた。あの頃は淡い恋心だったのに、今は…君に深い愛情を抱いている』
『先生…』
『僕は、世界中の誰よりも…里桜を愛してる。里桜も同じ想いでいてくれたんだ…嬉しい』
先生は、私を強く強く抱きしめた。
私も、今日は逃げない。
先生に全てを任せるように自分の体を預けた。
『私、1から10まで完璧な千隼先生に、本当に愛されてもいいんですか?』
『僕は完璧なんかじゃない。だけど、僕には君しかいない。これから先もずっと。絶対に離さない』
『私も…離れたくない。側にいたい』
長い長い憧れが本当の愛になって、私は先生に出会えた「奇跡」に深く感謝した。
どちらがどうという訳でもなく、当たり前のように私達はお互いを求め、そのまま先生の部屋に向かった。
恥ずかしいとかいう気持ちより、ただ側にいたくて、ただ先生を感じていたかった。
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