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大切な家族とのだんらん

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『うん…なんていうか…信じられないくらいオーラがあってね。洗練された大人の男性っていう感じだった。上手く表現出来ないけど、一緒にいた恭介君や美穂先輩もイケメンだってすごく驚いてた。あっ、そうだ、名刺もらったんだった』


私は千隼先生にもらった名刺をお母さんに見せた。


『晴月 千隼…晴月グループって何の会社なのかしらね?』


と、首を傾げる。


『えっ!晴月グループ!?ちょっと見せて…って、これ…』


『どうしたの?薫ちゃん?』


かなり驚いてる。


『晴月グループって、俺達が結婚式を挙げるホテル、つまり里桜の勤務先の…』


えっ?


『うちのLUNA BLUの経営者の晴月グループ?そんなまさか…いくらなんでもそんなの違うでしょ?きっと他にも晴月グループってあるんじゃない?』


『いや、それしかないだろ?他に晴月グループなんて聞いたことない』


『そんな…本当に?』


『きっとそうだろ。うちの広告代理店でも営業に行った部長達が仕事もらえなかったって撃沈してたけど、千隼先生って、あのホテルの社長の息子ってこと?だとしたらヤバくないか?晴月グループのこと、母さん知らなかったの?』


薫ちゃんも興奮気味に話してる。


『し、知らないわよ。晴月さん、千隼君のお父さんとうちのお父さんが友達でね。それで昔、お父さんが晴月さんを助けたとかで「命の恩人」だからって恩義を感じてくれててね』


とても懐かしそうに話すお母さん。


『そうだったんだ。知らなかったな』


『私も知らなかった。命の恩人だなんて…』


『お父さんが亡くなってから、たまたま里桜の家庭教師を探してるって話したら、息子さんの千隼君をうちに連れて来てくれて。お金は取ってくれなくて、うちで食事させる代わりに里桜に勉強を教えてくれてね。それはそれは親子共に私達に親切にしてくれたわ』
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