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17. 2人の夏休みはまだまだ続く

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 お盆前~8月初頭。
 お墓掃除等もあり夏希の両親オジサンとオバサン、それに小学生姉妹秋江チャンと冬乃チャンは帰省した。春香さんオネーサン全日本学生テニス選手権インカレだとか。

 女子高生1人っきりは物騒だから、という事で、夏希はその間俺ん家に泊まる事になった。

 そのウチも、お袋が久々の長い休みをもらえたとの事。2日程単身赴任してる親父のトコ北海道へ行った後、3日程ばあちゃんトコ秋田に帰省してくるって。

 いや、コレ、1日2日の話じゃねぇぞ。
 この間に俺達は揃って誕生日を迎える。同じ日じゃないけど、2日しか違わない。8月5日が俺で7日が夏希。

「つまり16になるから、私は法的にもお嫁にいけるんだよね」

 ヤベェよ。
 両家両親は「まだ祖父母にはなりたくないから、しっかり避妊する事」とだけ言って。
 そこは「自制しろ!高校生としての節度と貞操を守れ」じゃないのかよ?
 こちとら、ヤリタイ盛りの男子高校生なんだぜ。自制が出来てんのは、まぁ惚気って言えばそうなんだけど、いつでもヤレるって安堵感があるから。俺が今、いきなり襲い掛かって押し倒しても夏希アイツは素直に受け入れる。遅かれ早かれ、俺達は結ばれ子供が出来る。そんな安堵感があるんだ。

「くたばれ!リア充‼︎」

 南中時代、散々言われたよ。隠し様処か否定しようも無かったし、いつの間にか学校公認って言われる様になったけど。

 ま、なる様になる…さ。

 開き直った俺は寝てたらしい。
 ふと、側にある寝息に気付く。

 オイ?

 いつの間にか、夏希が添い寝してた。
 しかもタンクトップにカットパンツって。

 寝息と共に上下する、溢れんばかりの胸にどうしても目がいってしまう。俺の方に向いての横向きだから。コレ、ちょい手を伸ばすと弾力性をたっぷりと堪能出来るよね。

 誘惑にかられて…、手を引っ込めて。

「いいよ、私、拒まないから」

 ヤロ、起きてやがったな?

「バカ。歯止効かなくなるぞ?」
「うん。遠慮しなくていいよ。私は、その…、嬉しいから」

 起き上がる。

「ね、私、魅力ない?」
「ンなワケあるか⁈ 俺にとって夏希以上の女はいねぇよ」
「やったね」

 幸せ気な顔。
 俺だけに見せる顔。



 ヤベェ、マジ、可愛い。
 誘惑振り切って、俺はベッドから離れた。

「今日から泊まりだっけ?」
「うん、よろしくね」
「今日、お袋夜勤だし。明日昼寝して明後日札幌行くってさ」
「聞いてる。家事任せてね。じゃ、早速お昼の準備するね。何食べたい?」
「あ、素麺でいいよ」

 麺類大好きな俺。
 夏はコレに限る。

「オッケ」
 夏希も起き上がる。プルんって動いて、オイ、ポッチが…。

「暑いモン。家の中だし、ラフでいいよね」

 テメェ、押し倒される気マンマンだな?

 そりゃ、ムラムラ来たのは正直な話。
 でも、例の安堵感のお陰。とりあえず高校生としての節度で俺達は過ごして…。

 素麺て、誰が作っても美味いって思うだろ。
 麺の硬さとかさ。やっぱ絶品!
 それに、夏希の手料理って何であっても、とても美味く思うのは、惚気じゃないと言う事で。

 ダメか。

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 クラン対抗フェス。2日目。
 『騎士達の午睡ナイツ オブ シエスタ』は今日は2戦やる。で後半の相手が、例の『貴族の栄光グローリー オブ ノウブル』。1位チャンプGD-02サンダーボルト』といよいよ対戦出来る。
 瞬殺かもしれない。
 頂点チャンプの『ジン』さんの戦い振りは、まさしく王者の貫禄あるし。

 でも、ワクワクが止まんないよ!
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