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序
1.
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潜水艦。
海の狩人として、極めて有効な戦力であると、第1次世界大戦でドイツにより実証された。
Uボートが、その隠密性を武器に連合軍の艦船を次々に撃沈し、イギリスは窮地に陥った。
だからこそイギリスも、それを効果的に運用しようと、とある特殊潜水艦を建造したのである。
戦略砲撃潜水艦。
潜水艦の主力兵器は魚雷である事は周知の事実だが、精密であるが故に高価であり、また搭載数も限りがある為に、やたらと使用出来なかった。通商破壊戦では、浮上しての艦砲射撃を多用せざるを得ず、とは言え潜水艦の艦砲は甲板上にある実に貧弱な物でしかなかった。
そこで、大口径の主砲を潜水艦に搭載しようと計画されたのである。
当時の潜水艦は水中は勿論、水上でも低速であり、また魚雷の射程も短く、艦砲での攻撃は至難の業と言えた。その為、潜水艦の隠密性を利用して至近距離から一撃必殺の攻撃を与えるべく、戦艦並みの艦砲を搭載しようと試みたのである。
だが、試作艦は問題しか残さなかった。
破壊力は満足できるものだった。
だが戦艦や巡洋艦、駆逐艦と違い、潜水艦には測距儀を付ける事が出来なかった。
命中率が悪過ぎたのだ。
その上、重い艦砲を搭載した為にトップヘビーとなった艦は実に安定性が悪く、波による動揺の影響が大きくて、それも命中率の悪さに拍車をかけたのである。
再装填も浮上中でしか出来ず、潜水艦の隠密性の利点も活かす事が出来なかった。
実用に耐えない欠陥品。
イギリス海軍は、そう結論付けたのだった。
その試作潜水艦を日本が興味を持ち、買い付ける事にしたのだ。
当時、日本は戦艦金剛等、艦船をイギリスに発注しており、その関係もあって交渉したのである。
その交渉の責任者が、後の連合艦隊司令山本五十六だった。
「戦争は変わる。戦艦の時代は終わったのだ」
航空機しかり。
山本五十六は、今までにない新たな戦力の運用を考えていたのだった。
海の狩人として、極めて有効な戦力であると、第1次世界大戦でドイツにより実証された。
Uボートが、その隠密性を武器に連合軍の艦船を次々に撃沈し、イギリスは窮地に陥った。
だからこそイギリスも、それを効果的に運用しようと、とある特殊潜水艦を建造したのである。
戦略砲撃潜水艦。
潜水艦の主力兵器は魚雷である事は周知の事実だが、精密であるが故に高価であり、また搭載数も限りがある為に、やたらと使用出来なかった。通商破壊戦では、浮上しての艦砲射撃を多用せざるを得ず、とは言え潜水艦の艦砲は甲板上にある実に貧弱な物でしかなかった。
そこで、大口径の主砲を潜水艦に搭載しようと計画されたのである。
当時の潜水艦は水中は勿論、水上でも低速であり、また魚雷の射程も短く、艦砲での攻撃は至難の業と言えた。その為、潜水艦の隠密性を利用して至近距離から一撃必殺の攻撃を与えるべく、戦艦並みの艦砲を搭載しようと試みたのである。
だが、試作艦は問題しか残さなかった。
破壊力は満足できるものだった。
だが戦艦や巡洋艦、駆逐艦と違い、潜水艦には測距儀を付ける事が出来なかった。
命中率が悪過ぎたのだ。
その上、重い艦砲を搭載した為にトップヘビーとなった艦は実に安定性が悪く、波による動揺の影響が大きくて、それも命中率の悪さに拍車をかけたのである。
再装填も浮上中でしか出来ず、潜水艦の隠密性の利点も活かす事が出来なかった。
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その試作潜水艦を日本が興味を持ち、買い付ける事にしたのだ。
当時、日本は戦艦金剛等、艦船をイギリスに発注しており、その関係もあって交渉したのである。
その交渉の責任者が、後の連合艦隊司令山本五十六だった。
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山本五十六は、今までにない新たな戦力の運用を考えていたのだった。
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