【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです

ノデミチ

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3.新年度、学校で

学校

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 学校なう!
 入学式の後、授業案内の時間です。
 新入生四十人、授業選択の案内を受けています。

 「では算術、作法が必修。毎日入っています。これ以外に毎日四コマ分選択して入れてください。できたら私に見せてください」

 今年度の担当教諭フレデリカ=マクレイン伯爵夫人がにこやかに案内してます。
 この方、伯爵の奥様ではなく御当主、伯爵様です。王太子殿下が生徒になるという事態を受けて、学校側が伯爵に担当教諭を依頼したとか。
 もちろん王立学校教授の資格をお持ちの素晴らしい教育者で過去に殿下の家庭教師をされていたこともあるそうです。
  この世界では珍しい黒髪黒目の、ややふくよかな方で、笑みを絶やさない素敵な女性。殿下曰く怒ると怖いとか。え?殿下?何したの?

 「科目選択、まずは魔術。剣術に体術、医学に薬学、う~ん、あ、調理、これ取ろう! 後は…」

 悩みます。って実は薬学までは決めてました。せっかく十個までとれるし、う~ん、あと二つ?

 「お嬢!何ブツブツ言ってんだ?」

 だからカイル!言い方!!
 科目選択悩んでるのに。そう言えばカイル達何選択したんだろ?
 早速聞いてみると、
 
 「剣術、体術、槍術、弓術」
 「え?実技ばっかり? あと四つあるし?」
 「空いた時間、剣術の自習」

 カイル脳筋清清しい! で、チェレンは?

「剣術、魔術、記録、経営、魔獣種別、薬学です。後、高等算術をどうしよっかと」
「え?高等算術? 初等科で?中等科に混ざるつもり?」
「いいじゃありませんか?私も高等算術取るつもりですよ」

 ローラ? そうか、リムル男爵家の一人娘だから領地経営するんだ。

 ま、いいか。あと二つの時間、自習とか実習あるかもしれないし。開けとこ。

 決まったらマクレイン伯爵夫人に持っていく。アドバイス受けて、決定!ヨーシ!頑張っていこう!!


 翌日、作法の授業。
 私は王太子殿下の相手役。え?何で?

 「殿下の相手役なんて俺らにはムリ!お嬢しかいない!!」

 カイル~!

 でも先生のマクレイン伯爵夫人も同意見でした。

 「明日はローラ嬢、お願いしますよ」

 やったー!ローラの顔色変わった‼︎男爵令嬢のローラにはちょっとかわいそうだけど、貴族令嬢が限られている以上、道連れ、やってもらうしかない。
 公爵令嬢の私と、ローラと、後シャーロット=エラム伯爵令嬢しかいないし。ほとんど騎士爵位の令嬢。たまたまらしい。去年は十数名いたし来年度も多い。とは言え上級爵位がいないらしいです。

 これでも公爵令嬢。作法は厳しく叩き込まれました。うん、大丈夫。殿下相手にそつなくこなします。

 「はい、流石はリスティア嬢。見事なお作法です」

 良かった。

 算術も余裕。うん、知識として多分高等算術くらいも解る。前世に感謝。

 で、選択科目。まずは魔術。講師には学校教授のラス=ルーパー魔導師。背の高い髪の長い魔導師のローブがとっても似合う人。

 「では、まず私に自己紹介を。使える魔法も教えてください」

  一人一人自己紹介していく。え?四元魔法のLv1?あれ?そのくらいなの?  カイルの突っこみがいつもなら来るけど、カイル、魔術はとってません。
 あ、ローラ!

 「ローラ=リムルです。四元魔法Lv3、補助魔法Lv1まで使えます」

 おお~!
 周りの感嘆符!どよめき!! 流石は宮廷魔術師の娘、そんな声が聞こえてきました。うん、ローラのドヤ顔!ごめんね、私全然負けてないから。

 あ、王太子殿下?って、私トリ?何でこんな並びになってるの?

 「ルーク=リンドガイア、四元魔法Lv2」

 王太子殿下、魔法使えたんだ。

 「で、最後は…」
 「あ、はい。リスティア=ミリューです」

 みんなが注目してる。私のお母様、元宮廷魔術師だし魔法使えてもみんな納得するよね。

 「四元魔法Lv4、補助魔法と回復魔法Lv3まで使えます」

 !?あれ?みんなの顔?何で?

 「本当に倒しがいがありますわ、リスティア様」

 ローラの呆れ顔!

 「お嬢様、規格外なんですよ。どうしてわかっていただけないのでしょうか?」

 え?規格外って失礼な!チェレン、そう言えば彼も四元魔法Lv1って言ってたな。
 え?周りの感嘆符!は?みんなそう思ってるの?

 「ふむ、色々模範魔法をやってもらおうかな?」

 先生?えええ?どうしよう?
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