14 / 90
3.新年度、学校で
学校
しおりを挟む
学校なう!
入学式の後、授業案内の時間です。
新入生四十人、授業選択の案内を受けています。
「では算術、作法が必修。毎日入っています。これ以外に毎日四コマ分選択して入れてください。できたら私に見せてください」
今年度の担当教諭フレデリカ=マクレイン伯爵夫人がにこやかに案内してます。
この方、伯爵の奥様ではなく御当主、伯爵様です。王太子殿下が生徒になるという事態を受けて、学校側が伯爵に担当教諭を依頼したとか。
もちろん王立学校教授の資格をお持ちの素晴らしい教育者で過去に殿下の家庭教師をされていたこともあるそうです。
この世界では珍しい黒髪黒目の、ややふくよかな方で、笑みを絶やさない素敵な女性。殿下曰く怒ると怖いとか。え?殿下?何したの?
「科目選択、まずは魔術。剣術に体術、医学に薬学、う~ん、あ、調理、これ取ろう! 後は…」
悩みます。って実は薬学までは決めてました。せっかく十個までとれるし、う~ん、あと二つ?
「お嬢!何ブツブツ言ってんだ?」
だからカイル!言い方!!
科目選択悩んでるのに。そう言えばカイル達何選択したんだろ?
早速聞いてみると、
「剣術、体術、槍術、弓術」
「え?実技ばっかり? あと四つあるし?」
「空いた時間、剣術の自習」
カイル脳筋清清しい! で、チェレンは?
「剣術、魔術、記録、経営、魔獣種別、薬学です。後、高等算術をどうしよっかと」
「え?高等算術? 初等科で?中等科に混ざるつもり?」
「いいじゃありませんか?私も高等算術取るつもりですよ」
ローラ? そうか、リムル男爵家の一人娘だから領地経営するんだ。
ま、いいか。あと二つの時間、自習とか実習あるかもしれないし。開けとこ。
決まったらマクレイン伯爵夫人に持っていく。アドバイス受けて、決定!ヨーシ!頑張っていこう!!
翌日、作法の授業。
私は王太子殿下の相手役。え?何で?
「殿下の相手役なんて俺らにはムリ!お嬢しかいない!!」
カイル~!
でも先生のマクレイン伯爵夫人も同意見でした。
「明日はローラ嬢、お願いしますよ」
やったー!ローラの顔色変わった‼︎男爵令嬢のローラにはちょっとかわいそうだけど、貴族令嬢が限られている以上、道連れ、やってもらうしかない。
公爵令嬢の私と、ローラと、後シャーロット=エラム伯爵令嬢しかいないし。ほとんど騎士爵位の令嬢。たまたまらしい。去年は十数名いたし来年度も多い。とは言え上級爵位がいないらしいです。
これでも公爵令嬢。作法は厳しく叩き込まれました。うん、大丈夫。殿下相手にそつなくこなします。
「はい、流石はリスティア嬢。見事なお作法です」
良かった。
算術も余裕。うん、知識として多分高等算術くらいも解る。前世に感謝。
で、選択科目。まずは魔術。講師には学校教授のラス=ルーパー魔導師。背の高い髪の長い魔導師のローブがとっても似合う人。
「では、まず私に自己紹介を。使える魔法も教えてください」
一人一人自己紹介していく。え?四元魔法のLv1?あれ?そのくらいなの? カイルの突っこみがいつもなら来るけど、カイル、魔術はとってません。
あ、ローラ!
「ローラ=リムルです。四元魔法Lv3、補助魔法Lv1まで使えます」
おお~!
周りの感嘆符!どよめき!! 流石は宮廷魔術師の娘、そんな声が聞こえてきました。うん、ローラのドヤ顔!ごめんね、私全然負けてないから。
あ、王太子殿下?って、私トリ?何でこんな並びになってるの?
「ルーク=リンドガイア、四元魔法Lv2」
王太子殿下、魔法使えたんだ。
「で、最後は…」
「あ、はい。リスティア=ミリューです」
みんなが注目してる。私のお母様、元宮廷魔術師だし魔法使えてもみんな納得するよね。
「四元魔法Lv4、補助魔法と回復魔法Lv3まで使えます」
!?あれ?みんなの顔?何で?
「本当に倒しがいがありますわ、リスティア様」
ローラの呆れ顔!
「お嬢様、規格外なんですよ。どうしてわかっていただけないのでしょうか?」
え?規格外って失礼な!チェレン、そう言えば彼も四元魔法Lv1って言ってたな。
え?周りの感嘆符!は?みんなそう思ってるの?
「ふむ、色々模範魔法をやってもらおうかな?」
先生?えええ?どうしよう?
入学式の後、授業案内の時間です。
新入生四十人、授業選択の案内を受けています。
「では算術、作法が必修。毎日入っています。これ以外に毎日四コマ分選択して入れてください。できたら私に見せてください」
今年度の担当教諭フレデリカ=マクレイン伯爵夫人がにこやかに案内してます。
この方、伯爵の奥様ではなく御当主、伯爵様です。王太子殿下が生徒になるという事態を受けて、学校側が伯爵に担当教諭を依頼したとか。
もちろん王立学校教授の資格をお持ちの素晴らしい教育者で過去に殿下の家庭教師をされていたこともあるそうです。
この世界では珍しい黒髪黒目の、ややふくよかな方で、笑みを絶やさない素敵な女性。殿下曰く怒ると怖いとか。え?殿下?何したの?
「科目選択、まずは魔術。剣術に体術、医学に薬学、う~ん、あ、調理、これ取ろう! 後は…」
悩みます。って実は薬学までは決めてました。せっかく十個までとれるし、う~ん、あと二つ?
「お嬢!何ブツブツ言ってんだ?」
だからカイル!言い方!!
科目選択悩んでるのに。そう言えばカイル達何選択したんだろ?
早速聞いてみると、
「剣術、体術、槍術、弓術」
「え?実技ばっかり? あと四つあるし?」
「空いた時間、剣術の自習」
カイル脳筋清清しい! で、チェレンは?
「剣術、魔術、記録、経営、魔獣種別、薬学です。後、高等算術をどうしよっかと」
「え?高等算術? 初等科で?中等科に混ざるつもり?」
「いいじゃありませんか?私も高等算術取るつもりですよ」
ローラ? そうか、リムル男爵家の一人娘だから領地経営するんだ。
ま、いいか。あと二つの時間、自習とか実習あるかもしれないし。開けとこ。
決まったらマクレイン伯爵夫人に持っていく。アドバイス受けて、決定!ヨーシ!頑張っていこう!!
翌日、作法の授業。
私は王太子殿下の相手役。え?何で?
「殿下の相手役なんて俺らにはムリ!お嬢しかいない!!」
カイル~!
でも先生のマクレイン伯爵夫人も同意見でした。
「明日はローラ嬢、お願いしますよ」
やったー!ローラの顔色変わった‼︎男爵令嬢のローラにはちょっとかわいそうだけど、貴族令嬢が限られている以上、道連れ、やってもらうしかない。
公爵令嬢の私と、ローラと、後シャーロット=エラム伯爵令嬢しかいないし。ほとんど騎士爵位の令嬢。たまたまらしい。去年は十数名いたし来年度も多い。とは言え上級爵位がいないらしいです。
これでも公爵令嬢。作法は厳しく叩き込まれました。うん、大丈夫。殿下相手にそつなくこなします。
「はい、流石はリスティア嬢。見事なお作法です」
良かった。
算術も余裕。うん、知識として多分高等算術くらいも解る。前世に感謝。
で、選択科目。まずは魔術。講師には学校教授のラス=ルーパー魔導師。背の高い髪の長い魔導師のローブがとっても似合う人。
「では、まず私に自己紹介を。使える魔法も教えてください」
一人一人自己紹介していく。え?四元魔法のLv1?あれ?そのくらいなの? カイルの突っこみがいつもなら来るけど、カイル、魔術はとってません。
あ、ローラ!
「ローラ=リムルです。四元魔法Lv3、補助魔法Lv1まで使えます」
おお~!
周りの感嘆符!どよめき!! 流石は宮廷魔術師の娘、そんな声が聞こえてきました。うん、ローラのドヤ顔!ごめんね、私全然負けてないから。
あ、王太子殿下?って、私トリ?何でこんな並びになってるの?
「ルーク=リンドガイア、四元魔法Lv2」
王太子殿下、魔法使えたんだ。
「で、最後は…」
「あ、はい。リスティア=ミリューです」
みんなが注目してる。私のお母様、元宮廷魔術師だし魔法使えてもみんな納得するよね。
「四元魔法Lv4、補助魔法と回復魔法Lv3まで使えます」
!?あれ?みんなの顔?何で?
「本当に倒しがいがありますわ、リスティア様」
ローラの呆れ顔!
「お嬢様、規格外なんですよ。どうしてわかっていただけないのでしょうか?」
え?規格外って失礼な!チェレン、そう言えば彼も四元魔法Lv1って言ってたな。
え?周りの感嘆符!は?みんなそう思ってるの?
「ふむ、色々模範魔法をやってもらおうかな?」
先生?えええ?どうしよう?
56
お気に入りに追加
2,044
あなたにおすすめの小説
滅びる異世界に転生したけど、幼女は楽しく旅をする!
白夢
ファンタジー
何もしないでいいから、世界の終わりを見届けてほしい。
そう言われて、異世界に転生することになった。
でも、どうせ転生したなら、この異世界が滅びる前に観光しよう。
どうせ滅びる世界なら、思いっきり楽しもう。
だからわたしは旅に出た。
これは一人の幼女と小さな幻獣の、
世界なんて救わないつもりの放浪記。
〜〜〜
ご訪問ありがとうございます。
可愛い女の子が頼れる相棒と美しい世界で旅をする、幸せなファンタジーを目指しました。
ファンタジー小説大賞エントリー作品です。気に入っていただけましたら、ぜひご投票をお願いします。
お気に入り、ご感想、応援などいただければ、とても喜びます。よろしくお願いします!
23/01/08 表紙画像を変更しました
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。

美少女に転生して料理して生きてくことになりました。
ゆーぞー
ファンタジー
田中真理子32歳、独身、失業中。
飲めないお酒を飲んでぶったおれた。
気がついたらマリアンヌという12歳の美少女になっていた。
その世界は加護を受けた人間しか料理をすることができない世界だった

男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる
暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。
授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。

異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~
夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。
雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。
女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。
異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。
調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。
そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。
※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。
※サブタイトル追加しました。

憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる