【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです

ノデミチ

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2.天下無敵の子供達

入試

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 王立学校初等科の入試の日が近づいて来ました。
 実技として、剣術、魔術、体術、槍術、弓術から三つ。筆記で王国歴史、貴族規範。後、論文。

 貴族規範があるのは基本貴族の学校だから。

 もちろん平民も受験できるし合格したら入学できる。ただ、ハードルがメチャメチャ高い。
 でも、初等科四年、中等科三年、高等科三年の十年、頑張って修了・卒業したら下級騎士爵位になれる。それまでの身分に関係なく卒業したら貴族になる。だから平民の方の試験はすごい熱気らしい。

 ごめんなさい。私達にはあまり関係ない。
 カイルとチェレンは上級騎士の嫡男。ハードル低め。公爵令嬢の私に至っては一定の水準は必要だけどほぼフリーパス。

 まぁ、点数高いことに越したことはないのでお勉強頑張ってます。

 「実技は自信有るけどな。筆記ちんぷんかんぷんだよ!」
 「カイル!投げるの早いよ。規範こないだ教えたわよ? で、チェレンは実技を悩んでるの?」
 「お嬢はいいよ! 実技も筆記も大丈夫だろ?」
 「確かに。普通どっちかだと思うんですけど。お嬢様、魔法かなり使えますし、剣術、体術、カイルと互角ですよね」

 むぅ、私が普通じゃないって言ってるし。失礼だよね全く。

 「はい、もっかい、歴史、大きい変革二つ。何だ?」

 さっき教えたぞ?王立施薬院の設置とサーモンド王国との同盟。カイル?いくらハードル低くてもちょっとヤバいよ?

 ふと横を見るとチェレンが剣術の型をとってる。
 あ、順番違う!?こっちもヤバい!型って正確性を一番問われるんだよ、チェレン。

まぁ、日はないけど少しずつ確実に覚えていこう。


 そして、試験当日。
 午前中に筆記、論文。タイトルは『私の夢』。夢?お母様を超える魔法使い?かな。魔法でみんなの助けになれたらって思う。
  午後から実技。魔法、剣術、体術の三つを選択。先生も満足してた。

 やるだけやった。後は天命を待つ。のみ。
 なのでちょっと人探し。

 あ、いたいた。ローラ!

 「リスティア様。やはりこちらでしたのね」

 四年振りの再会。巻き巻き縦ロール健在!何か大人っぽくなってる?

 「ローラさんも王立?サーブ魔術学校ではなく?」
 「多分リスティア様が王立と思いましたので、学び合い競い合いをと。私、負けませんわよ?」

 ライバル宣言?うわぁ、合否判定無視だ!流石!!

 「後のお二人は?」
 「もうすぐ来ると思うけど。あ、来た来た」

 カイルとチェレンも合流。四人で色々これからの話。フフ、カイルも落ちた気しないんだ。ま、あんだけ頑張ればね。
 受かってもらわないと教えた私の身にもなって欲しいです。まぢで。

 あれ?回りざわざわ?こっち見てる?

 「お嬢とローラ嬢、目立ってると思う」
 「ですね。やはりオーラ違うと思うのです。そもそもお二人は…」

 あ、ヤバい!話長くなる気配?

 「お嬢!場所変えよう?向こうに談話室あったぜ」

 ナイス!カイル!! 早速行きます。
 うん、多分学校とても楽しくなると思う。


 そして合否判定発表の日。
 四人とも合格です。

 カイルは実技トップ!筆記は…セーフ。
 筆記のトップはローラさん!
 私は、実技、筆記ともに三位。何か微妙。
 チェレンは真ん中くらいでした。って言うか答え合っているのに余計なこと書いてたんだそうです。何だかなあ?

 もうすぐ年明け、新年度。
 いよいよ学校始まりです。
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