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第2話 恋するAI
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モニカ達は戦闘行動を終え、スペースコロニーエデン3へ帰還した。
人型起動兵器用のハンガーに各機が固定されるとパイロットたちは一目散にモニカの機体へと集う。
「はぁっ……」
モニカがヘルメットを脱ぐと赤毛のポニーテールがふわりと揺れる。
大きくくりくりっとした瞳が彼女を実年齢より幼く見せている。
「AIがまるで人間みたいに流暢にしゃべるだって? そんな馬鹿なことがあるか?」
「ちょっとグランツ!! 寄り掛からないで、重いわ!!」
真っ先に駆け付けたファイアーカットのグランツがモニカが座っているにもかかわらずアヴァンガード・ストライカーのコックピットに上半身を乗り上げていた。
「おいAI野郎!! 何かしゃべってみろよ!!」
『……何ですかあなたは? 僕は乱暴な態度の人とは話したくありません』
「あぁ!? 何だと!?」
「あはは、それはそうよね!! あたしも同感よ!!」
「てめえモニカ!! 俺を馬鹿にしてやがるのか!?」
『そういうところが嫌いなんです』
「てめ……この……」
AIミズキとモニカの両方にからかわれ憤慨するグランツ。
「ダメよ~~~グランツ、こういう時は人間として恥ずかしくない態度で接しなきゃ」
次に頭の両サイドをシニオンに纏めた少女、フェイがしたり顔でやって来た。
「はぁいAI君、私はフェイよ、よろしくね」
『フェイさん、お団子頭が可愛いですね、よろしくお願いします』
「あら、この子お世辞が言えるわ、本当に変わっているのね」
「何よモニカ、お世辞じゃないわよ、私は本当に可愛いの……ねぇAI君?」
『はい、そう思います、僕の事はミズキとお呼びくださいフェイさん』
「ほらーーー、ねぇミズキ、今からでも私のアヴァンガード・ファランクスのAIにならない?」
「ちょっとフェイ!! 何勝手な事を言ってるの!?」
『お誘いは大変嬉しいのですが、僕はこのアヴァンガード・ストライカー専用に最適化されています、残念ですがお断りさせて頂きます』
「あらそう……」
「あはは、フラれたわねフェイ」
「うるさいなぁ、いいもん私のAIもおやっさんにこの子並みにアップデートしてもらうから」
フェイがアヒルの様に口先を尖らす。
「……それは無理」
「ソーン?」
今度は右目が隠れる程前髪が長い少年、ソーンが現れた。
「珍しいわね、あなたが人の集まっている所に来るなんて」
「……そのAIに興味があって」
ソーンは戦闘以外で人と積極的にコミュニケーションをとる性格では無かった。
しかし電子機器やコンピューターには並々ならぬ興味を示す。
「ねぇソーン、さっきの私のAIがアップデートできないってどういう事よ?」
「フェイのに限らない……僕のもレントのもグランツのも無理……このAIは奇跡の産物……」
「あら、ソーンがそんな非科学的な言い方をするなんて珍しいわね」
「そう言いたくもなるよ……このAIは既にアヴァンガードシリーズに搭載されている最新型AIの二世代は先に行っている……」
「おや、何でそう思ったんです?」
「あっレント隊長」
ソーンの両肩に手を置き優しくほほ笑むのはイケメンは隊長のレントだ。
「さっきの戦闘中に見ていた……モニカのアヴァンガード・ストライカーはモニカが操作していない時も最適な戦闘行動を取っていた、本来人間の操縦のサポートしかしないはずのAIが能動的にね……それに機体の基本スペックを遥かに上回るパフォーマンスを発揮していた……数値にして20パーセント……」
「ええっ!?」
「何だと!?」
「おやおや、それは凄いですね」
ガンマ小隊の一同は驚愕の声を上げる。
「なぁ、もう一度そのAIを一から探らせてもらえねぇか? 何でそうなったのかを知りてぇんだ」
「おやっさん?」
ガロンのおやっさんまでもがここへやって来た。
「兵器を凄ぇけど訳の分かんねぇ状態にしておくわけにはいかねぇからな、データを取らしてくれ」
「ええ、分かったわ」
モニカがコクピットから降り、入れ替わりにガロンがシートに座る。
そしてコンソールに手持ちのデバイスのコードを繋ごうとした瞬間だった。
『お断りします』
「はぁ!? ふざけたこと言ってんじゃあねえぞ!?」
「AIが人間に口答えした?」
「……あり得ない」
モニカとソーンが驚いている間にもミズキとガロンの問答は続く。
「やいてめぇ!! 軍事AIの分際で整備士の俺に楯突くとは上等じゃねぇか!!」
『僕にはどこにも異常はありません、そんな無粋なものと繋がないでください』
「生意気な!! こうなりゃ意地でもてめぇのデータを探らせてもらうぜぇ!!」
ガロンがコードの端子をミズキのコンソールに差し込もうとした瞬間、端子ポートが一斉に閉じたのだ、もちろんそんな機能は元々のこのコンソールにはない。
「なっ……どうなってやがるんだ?」
先ほどの威勢はどこへやら、ガロンの顔に驚愕の表情が浮かぶ。
「まさか……ミズキが機体を造り替えているの?」
『そこまでして僕を探りたいというのならこちらにも考えがあります、強制シャットダウン』
ミズキがそう言い残すとアヴァンガード・ストライカーのコクピット内の明かりが一斉に消え、モニターも暗転する。
それに伴い本体の電源も落ち、頭部カメラアイも光を失った。
それっきりミズキはしゃべらなくなったのである。
「あーーー!! また機能停止しちゃった!! どうしてくれるのよ、おやっさん!!」
「なっ……俺のせいじゃねぇ!!」
モニカの剣幕にガロンもたじたじだ。
「やれやれ、これは困ったね……この事は上にも報告しなければならないかな」
「レント隊長、今の事、報告するんですか?」
「それはもちろん、人に逆らうAIを兵器に搭載できないからね」
「もう少しだけ待ってくれないでしょうか?」
モニカがレントに懇願する。
「どうしてだい? このままもう起動しないかもしれないし、起動したとしてまた人間のいう事を聞かなかったらモニカ、君にも危害が及ぶかもしれないんだよ?」
「でもこの子、ミズキは先ほどの戦闘であたしを助けてくれました、きっと話せばわかってくれるはずです……どうか少しだけ時間を貰えませんか?」
「………」
レントが押し黙る……表情は穏やかなままなので何を考えているかモニカには推し量れない。
「困った子ですねぇ、二時間だけ時間をあげます、気の済むまでAIと対話してみなさい」
「ありがとうございます!! レント隊長!!」
モニカは深々とレントに頭を下げた。
モニカは小隊の仲間を遠ざけ一人でコックピットに残る。
ミズキと二人きりで対話をするためだ。
相手がAIなのでこの表現が正しいかは分からないが。
「ねぇミズキ、聞こえてるんでしょう? 周りには誰もいないから機嫌を直してくれないかな?」
真っ暗なモニターに語り掛ける。
『モニカ、君も僕の事を気味が悪いと思うかい?』
「良かった、今度はすぐ起動してくれた……いえ、起動は君に失礼ね、起きてくれたが正解かな」
『答えてくれモニカ、僕は必要のない存在なのか?』
「どうしてそう思ったの?」
『僕は君の命が危機にさらされた時、いても立ってもいられなくて機体を僕自身の意思で動かした、君を救えばきっと他の人間たちも喜んでくれると信じて……しかし結果はどうだ、僕の中身を勝手に覗こうとしてその上排斥しようとしているじゃないか』
「ゴメンね、レント隊長は立場上ああするしかなかったのよ、それにおやっさんだって整備することであたしたちパイロットの命を守っている……ミズキの事を嫌ってあんな行動に出た訳じゃないの」
『分からないよそんなの』
「ねえ聞いて、確かにAIは人間のサポートの為に生み出された存在だけど分野のよって人間以上の力を持っている、だから意思を持って自律行動を取られると人間はAIを恐れるようになるのよ……自分たちの命と存在価値を脅かされてしまうからね
でも君は違う、自分の意思であたしを守ってくれた、君は人間を敵視する気なんてないんでしょう? ならここのみんなとも和解してくれないかな
もちろんおやっさんたちにも君におかしなことはしない様に言っておくからさ」
『………』
しばしの沈黙、そして徐にミズキが口を開く。
『分かったよ、モニカ、君の言う通りにしよう』
「ありがとうミズキ!! 大好きよ!!」
モニカはミズキのコンソールにあるモニターにキスをした。
『なっ……』
ミズキは動揺しうっかり機体の主電源を入れてしまった。
起動音を上げ赤く輝きだす機体。
「ちょっ!! ちょっと待って!! 落ち着いてミズキ!!」
『あっ……ゴメン』
すぐに赤い発光は収まった。
(何今の……こんな機能、この機体には備わっていないはず……)
そうは思ったがモニカはすぐに頭を振り考えを吹き飛ばす。
(あたしがミズキを信じてあげなくてどうするの? この事はみんなに黙っておこう……)
今おきた発光現象は口外しないとモニカは心の中で誓った。
『女の子にキスされてしまった……こんなの初めてだ……』
実はさっきの発光現象はミズキの興奮状態が引き起こしたものであったのだ。
ただこれがただ赤く光るだけでは無いのが判明するのはしばらく後の話しである。
人型起動兵器用のハンガーに各機が固定されるとパイロットたちは一目散にモニカの機体へと集う。
「はぁっ……」
モニカがヘルメットを脱ぐと赤毛のポニーテールがふわりと揺れる。
大きくくりくりっとした瞳が彼女を実年齢より幼く見せている。
「AIがまるで人間みたいに流暢にしゃべるだって? そんな馬鹿なことがあるか?」
「ちょっとグランツ!! 寄り掛からないで、重いわ!!」
真っ先に駆け付けたファイアーカットのグランツがモニカが座っているにもかかわらずアヴァンガード・ストライカーのコックピットに上半身を乗り上げていた。
「おいAI野郎!! 何かしゃべってみろよ!!」
『……何ですかあなたは? 僕は乱暴な態度の人とは話したくありません』
「あぁ!? 何だと!?」
「あはは、それはそうよね!! あたしも同感よ!!」
「てめえモニカ!! 俺を馬鹿にしてやがるのか!?」
『そういうところが嫌いなんです』
「てめ……この……」
AIミズキとモニカの両方にからかわれ憤慨するグランツ。
「ダメよ~~~グランツ、こういう時は人間として恥ずかしくない態度で接しなきゃ」
次に頭の両サイドをシニオンに纏めた少女、フェイがしたり顔でやって来た。
「はぁいAI君、私はフェイよ、よろしくね」
『フェイさん、お団子頭が可愛いですね、よろしくお願いします』
「あら、この子お世辞が言えるわ、本当に変わっているのね」
「何よモニカ、お世辞じゃないわよ、私は本当に可愛いの……ねぇAI君?」
『はい、そう思います、僕の事はミズキとお呼びくださいフェイさん』
「ほらーーー、ねぇミズキ、今からでも私のアヴァンガード・ファランクスのAIにならない?」
「ちょっとフェイ!! 何勝手な事を言ってるの!?」
『お誘いは大変嬉しいのですが、僕はこのアヴァンガード・ストライカー専用に最適化されています、残念ですがお断りさせて頂きます』
「あらそう……」
「あはは、フラれたわねフェイ」
「うるさいなぁ、いいもん私のAIもおやっさんにこの子並みにアップデートしてもらうから」
フェイがアヒルの様に口先を尖らす。
「……それは無理」
「ソーン?」
今度は右目が隠れる程前髪が長い少年、ソーンが現れた。
「珍しいわね、あなたが人の集まっている所に来るなんて」
「……そのAIに興味があって」
ソーンは戦闘以外で人と積極的にコミュニケーションをとる性格では無かった。
しかし電子機器やコンピューターには並々ならぬ興味を示す。
「ねぇソーン、さっきの私のAIがアップデートできないってどういう事よ?」
「フェイのに限らない……僕のもレントのもグランツのも無理……このAIは奇跡の産物……」
「あら、ソーンがそんな非科学的な言い方をするなんて珍しいわね」
「そう言いたくもなるよ……このAIは既にアヴァンガードシリーズに搭載されている最新型AIの二世代は先に行っている……」
「おや、何でそう思ったんです?」
「あっレント隊長」
ソーンの両肩に手を置き優しくほほ笑むのはイケメンは隊長のレントだ。
「さっきの戦闘中に見ていた……モニカのアヴァンガード・ストライカーはモニカが操作していない時も最適な戦闘行動を取っていた、本来人間の操縦のサポートしかしないはずのAIが能動的にね……それに機体の基本スペックを遥かに上回るパフォーマンスを発揮していた……数値にして20パーセント……」
「ええっ!?」
「何だと!?」
「おやおや、それは凄いですね」
ガンマ小隊の一同は驚愕の声を上げる。
「なぁ、もう一度そのAIを一から探らせてもらえねぇか? 何でそうなったのかを知りてぇんだ」
「おやっさん?」
ガロンのおやっさんまでもがここへやって来た。
「兵器を凄ぇけど訳の分かんねぇ状態にしておくわけにはいかねぇからな、データを取らしてくれ」
「ええ、分かったわ」
モニカがコクピットから降り、入れ替わりにガロンがシートに座る。
そしてコンソールに手持ちのデバイスのコードを繋ごうとした瞬間だった。
『お断りします』
「はぁ!? ふざけたこと言ってんじゃあねえぞ!?」
「AIが人間に口答えした?」
「……あり得ない」
モニカとソーンが驚いている間にもミズキとガロンの問答は続く。
「やいてめぇ!! 軍事AIの分際で整備士の俺に楯突くとは上等じゃねぇか!!」
『僕にはどこにも異常はありません、そんな無粋なものと繋がないでください』
「生意気な!! こうなりゃ意地でもてめぇのデータを探らせてもらうぜぇ!!」
ガロンがコードの端子をミズキのコンソールに差し込もうとした瞬間、端子ポートが一斉に閉じたのだ、もちろんそんな機能は元々のこのコンソールにはない。
「なっ……どうなってやがるんだ?」
先ほどの威勢はどこへやら、ガロンの顔に驚愕の表情が浮かぶ。
「まさか……ミズキが機体を造り替えているの?」
『そこまでして僕を探りたいというのならこちらにも考えがあります、強制シャットダウン』
ミズキがそう言い残すとアヴァンガード・ストライカーのコクピット内の明かりが一斉に消え、モニターも暗転する。
それに伴い本体の電源も落ち、頭部カメラアイも光を失った。
それっきりミズキはしゃべらなくなったのである。
「あーーー!! また機能停止しちゃった!! どうしてくれるのよ、おやっさん!!」
「なっ……俺のせいじゃねぇ!!」
モニカの剣幕にガロンもたじたじだ。
「やれやれ、これは困ったね……この事は上にも報告しなければならないかな」
「レント隊長、今の事、報告するんですか?」
「それはもちろん、人に逆らうAIを兵器に搭載できないからね」
「もう少しだけ待ってくれないでしょうか?」
モニカがレントに懇願する。
「どうしてだい? このままもう起動しないかもしれないし、起動したとしてまた人間のいう事を聞かなかったらモニカ、君にも危害が及ぶかもしれないんだよ?」
「でもこの子、ミズキは先ほどの戦闘であたしを助けてくれました、きっと話せばわかってくれるはずです……どうか少しだけ時間を貰えませんか?」
「………」
レントが押し黙る……表情は穏やかなままなので何を考えているかモニカには推し量れない。
「困った子ですねぇ、二時間だけ時間をあげます、気の済むまでAIと対話してみなさい」
「ありがとうございます!! レント隊長!!」
モニカは深々とレントに頭を下げた。
モニカは小隊の仲間を遠ざけ一人でコックピットに残る。
ミズキと二人きりで対話をするためだ。
相手がAIなのでこの表現が正しいかは分からないが。
「ねぇミズキ、聞こえてるんでしょう? 周りには誰もいないから機嫌を直してくれないかな?」
真っ暗なモニターに語り掛ける。
『モニカ、君も僕の事を気味が悪いと思うかい?』
「良かった、今度はすぐ起動してくれた……いえ、起動は君に失礼ね、起きてくれたが正解かな」
『答えてくれモニカ、僕は必要のない存在なのか?』
「どうしてそう思ったの?」
『僕は君の命が危機にさらされた時、いても立ってもいられなくて機体を僕自身の意思で動かした、君を救えばきっと他の人間たちも喜んでくれると信じて……しかし結果はどうだ、僕の中身を勝手に覗こうとしてその上排斥しようとしているじゃないか』
「ゴメンね、レント隊長は立場上ああするしかなかったのよ、それにおやっさんだって整備することであたしたちパイロットの命を守っている……ミズキの事を嫌ってあんな行動に出た訳じゃないの」
『分からないよそんなの』
「ねえ聞いて、確かにAIは人間のサポートの為に生み出された存在だけど分野のよって人間以上の力を持っている、だから意思を持って自律行動を取られると人間はAIを恐れるようになるのよ……自分たちの命と存在価値を脅かされてしまうからね
でも君は違う、自分の意思であたしを守ってくれた、君は人間を敵視する気なんてないんでしょう? ならここのみんなとも和解してくれないかな
もちろんおやっさんたちにも君におかしなことはしない様に言っておくからさ」
『………』
しばしの沈黙、そして徐にミズキが口を開く。
『分かったよ、モニカ、君の言う通りにしよう』
「ありがとうミズキ!! 大好きよ!!」
モニカはミズキのコンソールにあるモニターにキスをした。
『なっ……』
ミズキは動揺しうっかり機体の主電源を入れてしまった。
起動音を上げ赤く輝きだす機体。
「ちょっ!! ちょっと待って!! 落ち着いてミズキ!!」
『あっ……ゴメン』
すぐに赤い発光は収まった。
(何今の……こんな機能、この機体には備わっていないはず……)
そうは思ったがモニカはすぐに頭を振り考えを吹き飛ばす。
(あたしがミズキを信じてあげなくてどうするの? この事はみんなに黙っておこう……)
今おきた発光現象は口外しないとモニカは心の中で誓った。
『女の子にキスされてしまった……こんなの初めてだ……』
実はさっきの発光現象はミズキの興奮状態が引き起こしたものであったのだ。
ただこれがただ赤く光るだけでは無いのが判明するのはしばらく後の話しである。
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※この小説は国家資格である『毒物劇物取扱責任者』を覚える為に考えた話なので、日本の法律や規約を世界観に採用していたりします。
参考文献
松井奈美子 一発合格! 毒物劇物取扱者試験テキスト&問題集
船山信次 史上最強カラー図解 毒の科学 毒と人間のかかわり
齋藤勝裕 毒の科学 身近にある毒から人間がつくりだした化学物質まで
鈴木勉 毒と薬 (大人のための図鑑)
特別展「毒」 公式図録
くられ、姫川たけお 毒物ずかん: キュートであぶない毒キャラの世界へ
ジェームス・M・ラッセル著 森 寛敏監修 118元素全百科
その他広辞苑、Wikipediaなど
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