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第65話 謀略のマウイマウイ
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「まったく、とんでもない女じゃったな…人前で接吻など一国の姫君とは思えぬ恥知らずよ」
シャルロット一行を捉えた後、自室のソファに勢いよく腰を落とすカロン王。
部屋には既に一人、黒い外套を頭から被った人物がおり、続けてカロンはその者に話しかける。
「あんたに言われた通りエターニアの姫は拘束した…約束は守ってもらえるのだろうな?」
『ああ、約束は守ろう…あなた方がこちらの要求通りしっかり仕事をこなしさえすればね』
「なんじゃ? 儂を疑っておるのか?」
『そう言う訳ではありませんよ、ただ確認を取りたいだけです…
あなた方の報告によると随分と捉えられた人数が少ない…
彼らの中に赤毛の少女は居ませんでしたか?
彼女を捕まえて我々に差し出すのも条件に入っていたはずですが…』
「そんな女はおらぬ…姫以外にメイドが居たが、銀髪だったぞ…その者はあんた方の作戦で犠牲になったのではないか?
我が国に来るまでに海上でも仕掛けたのであろう?」
『………』
黒マントの男は押し黙る。
『それに関しては条件から除外しましょう、あなたのおっしゃる通りこちらにも落ち度があったようだ…
それでは捕まえたというシャルロット姫に合わせてもらえますか?
彼女を連れて早々に引き上げたいのですが』
「今すぐには…無理じゃな」
カロンはバツが悪そうに黒マントから目をそらす。
『何故です?』
「いや、その、何だ…今は息子が楽しんでいる最中なのでな…」
『下衆な!! あなた方には人質を…他国の王族を丁重に扱うという最低限の道徳観も無いのか!?』
「ひっ…!!」
黒マントが突然激昂する、そしてズカズカとカロンの方へと歩み寄ってくる。
その迫力にたじろぐカロン。
そして黒マントが右腕を勢いよく突き出してきた。
「ひいいっ!! すみません!!」
痛い目にあわされると思ったカロンは謝罪しながら身体を縮めるが、黒マントの腕はそのまま彼の上を通り過ぎ、後ろにかかったカーテンを掴んでいた。
そのまま勢いよくカーテンを開ける。
『………今、気配がしたと思ったのだが…気のせいか…』
窓から顔を出すと、頭を覆っていたフードが風邪で外れる…するとそこに現れたのは青いラインの入った黒兜…シェイドの側近、暗黒槍使いのハイドであった。
「ひゅ~~~…」
何事もなく安心したのかカロンは一気に脱力した。
『話が逸れたが今すぐそんな下衆な行為はやめさせろ!! 彼女が慰み者になどなっていたら貴様ら、二度とそんなみだらな事が出来ないような身体にしてやろうか!?』
ハイドは虚空から暗黒槍を取り出し、床にへたり込んでいるカロンの股間ギリギリに切っ先を突き立てた。
「ひいいいっ!! いいいい、今すぐ止めさせます!! 誰か!! 誰かおるか!?」
(ふぅん、流石イオ殿ね……この一連のマウイマウイの騒動はやはりシェイドの罠だった訳だ)
カロン王の間の外側、それもかなり距離のある場所にツィッギーが居た。
植え込みに隠れ、王の間の様子を伺っている。
何故シオンではなくツィッギーがこんな忍者の真似事をしているのか…。
それはグロリアを失い自責の念から船に閉じこもってしまったシャルロットの代わりにイオが彼女に変装してマウイマウイへ向かう直前の事だった。
「ツィッギー様、ご相談したいことがありますです」
「あら、何でしょうシャルロット姫」
「まだそのお名前で呼ばなくて大丈夫ですよ、折り入ってお願いしたいことがあります…ツィッギー様にしか出来ない事なのです」
「あらあら、何ですの?」
シャルロットに変装したイオからいつものような少々おどけた雰囲気が感じられない…これは真剣な話だとツィッギーも理解した。
「今からボクたちはマウイマウイの王宮に向かう訳ですが、ツィッギー様には領内に入ってから別行動をとってくださいませんか?」
「別行動…ですか?」
「はい、ボクたちとは別に人知れず密かに王宮に潜入して何かおかしな事がないか探りを入れて欲しいのです」
「それは別に構いませんが、そういう仕事でしたらシオン様の方が適任では?」
「いつもならそうしてもらうんですが何分、勝手が分からない地ですからね、
誤解のないように言いますが、シオンさんの能力を過小評価しているわけではないのです、
このマウイマウイの建築様式では建物に隠れて行動などがとてもし辛い構造なのですよ、屋根裏や壁に隠れてを移動するといった動作がとてもとりづらい」
マウイマウイの家屋は高温多湿になる土地柄もあり、木造の骨格に布を下げるだけの風通しの良い構造をしている…要するに壁がないのだ。
天井ですら梁がむき出しになっていて、天井裏というものが存在しない。
これではくのいちであるシオンには、いつものような隠密行動がとれない。
「そこでツィッギー様の出番です…あなた様の耳長族としての高い知覚で、遠巻きから屋内に様子を伺って頂きたい…ボクの、いえ先生や師匠の予想ではカロン王はシェイドと繋がっているはずです、出来ればその証拠も掴んで欲しいのですが…」
視覚、聴覚が優れている耳長族のツィッギーなら建物に潜入しなくても、王宮の周りに広がる木々に紛れて中の様子が探れるのではないか、イオはそう考えたのだ。
「なるほど、そういう事でしたら異存はございませんわ…ところでこの事は他の方はご存じ?」
「シオンさんには了承を取っていますよ、ハインツ殿には敢えて言ってませんが」
「何故です?」
「こういう秘密情報はなるべく少数で共有すべきことなんですよ、ハインツ殿に意地悪しているわけではないのです」
本心かそうでないのか…ドレス姿のイオはニカっといたずらっぽい笑みを浮かべた。
(さて、結果は上々…一度王宮の外へ出ましょうか…)
ツィッギーがそう思い至ったその時、彼女のすぐ近くの地面に何かが落下したような強い衝撃が走った。
それはまるで間近に雷撃が落ちたと錯覚するほどだった。
「きゃっ!! 何!?」
飛び散った誇りから身体を庇う彼女が見たものは地面に刺さった黒い槍だった。
『やはりネズミが紛れ込んでいたか…カロン王め、やはり取り逃がしているではないか』
声のした方に視線を移すと、なんと突き立てられた槍の柄の先端にハイドが腕を組み直立不動で立っていた。
「そんな!? どうやってここに!?」
不可解であった、仮にハイドがツィッギーの気配に気づき、槍を投げたのなら槍だけがここに突き刺さっているはず…しかし現実にハイドはここに居る。
ツィッギーが先ほど王の部屋を探っていた限りでは空間転移を使うあの魔術師は居なかった…時間的にも距離的にもハイドがここに駆け付ける時間はなかったはずだ。
『耳長族の聴力と視力を使って遠距離からの諜報活動とは恐れ入る…
配下の者の能力を把握し、適材適所に配置するとは中々頭が切れるじゃないか…
これはシャルロット姫…いやイオの発案かな?』
ハイドの落ち着き払った態度が逆にツィッギーの恐怖心を煽る。
このハイドという男…何度かシェイドの側に居たのを見かけた事しかなく、シャルロット陣営には全くと言っていいほど情報がない。
ただ一つ言えるのはハインツと同等かそれ以上の槍の使い手であろうということのみ。
『そう怖がらなくてもいい…あなたには聞きたいことがある、命までは取るつもりはない…ただ抵抗するなら腕や脚の一、二本を失う覚悟をしてもらうが…』
ハイドが地面に降り立ち槍を引き抜く。
そして切っ先をこちらに向け臨戦態勢に入った。
(参ったわね…恐らく戦っても私には勝ち目がない…ここはなんとしても逃げおおせなければ…)
ツィッギーは背負っている弓を手に取りたかっが、右手が僅かに動いた途端、右の頬を掠るように衝撃波が通り抜けていった。
超高速のハイドの槍による刺突攻撃…ツィッギーは全く反応出来なかった。
傷口から赤いものが滴る。
『警告はしたはずなんだがな…次は無いぞ?』
「申し訳ないのだけれど、私もこんな所で捕まる訳にはいかないのですよ…風よ!!」
ツィッギーは直立したまま地面に向けて掌から風魔法を放った。
植え込みの葉や土埃がつむじ風に巻き取られ渦を巻く。
突然の突風にハイドも虚を突かれた。
『ヌゥ…小癪な真似を!!』
ハイドは槍の柄の中ほどを持ち風車の様に高速で回転させた。
一気に視界が回復するが、既にはるか彼方の樹上まで移動していた。
『待て…!!』
まだ追撃可能と判断し逃げるツィッギーを追跡するハイド。
「待てと言われても聞けませんね、私はあなたの恋人ではありませんので」
ツィッギーは弓を横に構え、右手の全ての指の間に矢を挟み、つがえた。
一斉に四本の矢がハイドを襲う。
『フン、そんなもの!!』
槍の一振りで起こした衝撃波で全ての矢を弾き飛ばしたハイドであったが、その矢には何か仕掛けが巻き付けてあったらしく、彼の目の前に黄色い粉がまき散らされた。
『クッ…!! 何だこの匂いは!!』
脳天に突き刺さるような強烈な刺激臭…この粉は以前、グリッターツリーで角兎に襲われていたシャルロットたちを助けるときに使われたオーナラの粉だ。
ハイドは堪らず地面に膝をつく。
『逃がしたか…だがこれで我々を出し抜いたとは思わぬことだ』
彼が動けるようになった頃にはツィッギーの姿はすで付近にはなかった。
シャルロット一行を捉えた後、自室のソファに勢いよく腰を落とすカロン王。
部屋には既に一人、黒い外套を頭から被った人物がおり、続けてカロンはその者に話しかける。
「あんたに言われた通りエターニアの姫は拘束した…約束は守ってもらえるのだろうな?」
『ああ、約束は守ろう…あなた方がこちらの要求通りしっかり仕事をこなしさえすればね』
「なんじゃ? 儂を疑っておるのか?」
『そう言う訳ではありませんよ、ただ確認を取りたいだけです…
あなた方の報告によると随分と捉えられた人数が少ない…
彼らの中に赤毛の少女は居ませんでしたか?
彼女を捕まえて我々に差し出すのも条件に入っていたはずですが…』
「そんな女はおらぬ…姫以外にメイドが居たが、銀髪だったぞ…その者はあんた方の作戦で犠牲になったのではないか?
我が国に来るまでに海上でも仕掛けたのであろう?」
『………』
黒マントの男は押し黙る。
『それに関しては条件から除外しましょう、あなたのおっしゃる通りこちらにも落ち度があったようだ…
それでは捕まえたというシャルロット姫に合わせてもらえますか?
彼女を連れて早々に引き上げたいのですが』
「今すぐには…無理じゃな」
カロンはバツが悪そうに黒マントから目をそらす。
『何故です?』
「いや、その、何だ…今は息子が楽しんでいる最中なのでな…」
『下衆な!! あなた方には人質を…他国の王族を丁重に扱うという最低限の道徳観も無いのか!?』
「ひっ…!!」
黒マントが突然激昂する、そしてズカズカとカロンの方へと歩み寄ってくる。
その迫力にたじろぐカロン。
そして黒マントが右腕を勢いよく突き出してきた。
「ひいいっ!! すみません!!」
痛い目にあわされると思ったカロンは謝罪しながら身体を縮めるが、黒マントの腕はそのまま彼の上を通り過ぎ、後ろにかかったカーテンを掴んでいた。
そのまま勢いよくカーテンを開ける。
『………今、気配がしたと思ったのだが…気のせいか…』
窓から顔を出すと、頭を覆っていたフードが風邪で外れる…するとそこに現れたのは青いラインの入った黒兜…シェイドの側近、暗黒槍使いのハイドであった。
「ひゅ~~~…」
何事もなく安心したのかカロンは一気に脱力した。
『話が逸れたが今すぐそんな下衆な行為はやめさせろ!! 彼女が慰み者になどなっていたら貴様ら、二度とそんなみだらな事が出来ないような身体にしてやろうか!?』
ハイドは虚空から暗黒槍を取り出し、床にへたり込んでいるカロンの股間ギリギリに切っ先を突き立てた。
「ひいいいっ!! いいいい、今すぐ止めさせます!! 誰か!! 誰かおるか!?」
(ふぅん、流石イオ殿ね……この一連のマウイマウイの騒動はやはりシェイドの罠だった訳だ)
カロン王の間の外側、それもかなり距離のある場所にツィッギーが居た。
植え込みに隠れ、王の間の様子を伺っている。
何故シオンではなくツィッギーがこんな忍者の真似事をしているのか…。
それはグロリアを失い自責の念から船に閉じこもってしまったシャルロットの代わりにイオが彼女に変装してマウイマウイへ向かう直前の事だった。
「ツィッギー様、ご相談したいことがありますです」
「あら、何でしょうシャルロット姫」
「まだそのお名前で呼ばなくて大丈夫ですよ、折り入ってお願いしたいことがあります…ツィッギー様にしか出来ない事なのです」
「あらあら、何ですの?」
シャルロットに変装したイオからいつものような少々おどけた雰囲気が感じられない…これは真剣な話だとツィッギーも理解した。
「今からボクたちはマウイマウイの王宮に向かう訳ですが、ツィッギー様には領内に入ってから別行動をとってくださいませんか?」
「別行動…ですか?」
「はい、ボクたちとは別に人知れず密かに王宮に潜入して何かおかしな事がないか探りを入れて欲しいのです」
「それは別に構いませんが、そういう仕事でしたらシオン様の方が適任では?」
「いつもならそうしてもらうんですが何分、勝手が分からない地ですからね、
誤解のないように言いますが、シオンさんの能力を過小評価しているわけではないのです、
このマウイマウイの建築様式では建物に隠れて行動などがとてもし辛い構造なのですよ、屋根裏や壁に隠れてを移動するといった動作がとてもとりづらい」
マウイマウイの家屋は高温多湿になる土地柄もあり、木造の骨格に布を下げるだけの風通しの良い構造をしている…要するに壁がないのだ。
天井ですら梁がむき出しになっていて、天井裏というものが存在しない。
これではくのいちであるシオンには、いつものような隠密行動がとれない。
「そこでツィッギー様の出番です…あなた様の耳長族としての高い知覚で、遠巻きから屋内に様子を伺って頂きたい…ボクの、いえ先生や師匠の予想ではカロン王はシェイドと繋がっているはずです、出来ればその証拠も掴んで欲しいのですが…」
視覚、聴覚が優れている耳長族のツィッギーなら建物に潜入しなくても、王宮の周りに広がる木々に紛れて中の様子が探れるのではないか、イオはそう考えたのだ。
「なるほど、そういう事でしたら異存はございませんわ…ところでこの事は他の方はご存じ?」
「シオンさんには了承を取っていますよ、ハインツ殿には敢えて言ってませんが」
「何故です?」
「こういう秘密情報はなるべく少数で共有すべきことなんですよ、ハインツ殿に意地悪しているわけではないのです」
本心かそうでないのか…ドレス姿のイオはニカっといたずらっぽい笑みを浮かべた。
(さて、結果は上々…一度王宮の外へ出ましょうか…)
ツィッギーがそう思い至ったその時、彼女のすぐ近くの地面に何かが落下したような強い衝撃が走った。
それはまるで間近に雷撃が落ちたと錯覚するほどだった。
「きゃっ!! 何!?」
飛び散った誇りから身体を庇う彼女が見たものは地面に刺さった黒い槍だった。
『やはりネズミが紛れ込んでいたか…カロン王め、やはり取り逃がしているではないか』
声のした方に視線を移すと、なんと突き立てられた槍の柄の先端にハイドが腕を組み直立不動で立っていた。
「そんな!? どうやってここに!?」
不可解であった、仮にハイドがツィッギーの気配に気づき、槍を投げたのなら槍だけがここに突き刺さっているはず…しかし現実にハイドはここに居る。
ツィッギーが先ほど王の部屋を探っていた限りでは空間転移を使うあの魔術師は居なかった…時間的にも距離的にもハイドがここに駆け付ける時間はなかったはずだ。
『耳長族の聴力と視力を使って遠距離からの諜報活動とは恐れ入る…
配下の者の能力を把握し、適材適所に配置するとは中々頭が切れるじゃないか…
これはシャルロット姫…いやイオの発案かな?』
ハイドの落ち着き払った態度が逆にツィッギーの恐怖心を煽る。
このハイドという男…何度かシェイドの側に居たのを見かけた事しかなく、シャルロット陣営には全くと言っていいほど情報がない。
ただ一つ言えるのはハインツと同等かそれ以上の槍の使い手であろうということのみ。
『そう怖がらなくてもいい…あなたには聞きたいことがある、命までは取るつもりはない…ただ抵抗するなら腕や脚の一、二本を失う覚悟をしてもらうが…』
ハイドが地面に降り立ち槍を引き抜く。
そして切っ先をこちらに向け臨戦態勢に入った。
(参ったわね…恐らく戦っても私には勝ち目がない…ここはなんとしても逃げおおせなければ…)
ツィッギーは背負っている弓を手に取りたかっが、右手が僅かに動いた途端、右の頬を掠るように衝撃波が通り抜けていった。
超高速のハイドの槍による刺突攻撃…ツィッギーは全く反応出来なかった。
傷口から赤いものが滴る。
『警告はしたはずなんだがな…次は無いぞ?』
「申し訳ないのだけれど、私もこんな所で捕まる訳にはいかないのですよ…風よ!!」
ツィッギーは直立したまま地面に向けて掌から風魔法を放った。
植え込みの葉や土埃がつむじ風に巻き取られ渦を巻く。
突然の突風にハイドも虚を突かれた。
『ヌゥ…小癪な真似を!!』
ハイドは槍の柄の中ほどを持ち風車の様に高速で回転させた。
一気に視界が回復するが、既にはるか彼方の樹上まで移動していた。
『待て…!!』
まだ追撃可能と判断し逃げるツィッギーを追跡するハイド。
「待てと言われても聞けませんね、私はあなたの恋人ではありませんので」
ツィッギーは弓を横に構え、右手の全ての指の間に矢を挟み、つがえた。
一斉に四本の矢がハイドを襲う。
『フン、そんなもの!!』
槍の一振りで起こした衝撃波で全ての矢を弾き飛ばしたハイドであったが、その矢には何か仕掛けが巻き付けてあったらしく、彼の目の前に黄色い粉がまき散らされた。
『クッ…!! 何だこの匂いは!!』
脳天に突き刺さるような強烈な刺激臭…この粉は以前、グリッターツリーで角兎に襲われていたシャルロットたちを助けるときに使われたオーナラの粉だ。
ハイドは堪らず地面に膝をつく。
『逃がしたか…だがこれで我々を出し抜いたとは思わぬことだ』
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