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第4章
2 抱えているもの③
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北千住から上野まで、すっかり車の少なくなった真夜中の昭和通りを南下する。
ほんの二十分くらいの短いドライブとはいえ、きっといつもの伊月だったら少なからずはしゃぐだろうが、今日はまだ口数が少ない。
信号待ちでチラッと盗み見ると、心ここにあらずで何かを考えているような横顔。
推しのCDでも持参させればよかったかなと思いつつ、どうせすぐに着くからと思い、別の方法を試みてみることにした。
「握手会とライブはどうだったんだ?」
「えっ、聞いてくれるんですか?」
無事に食いついた。
「話せばそっちを思い出せるだろ」
「先輩……」
伊月がこの「先輩……」を発動するときは、俺の言動が心に響いているという意味だ。
「どんな育ち方したらそんな言葉出てくるんですか?」
「それ本人に聞くやつ?」
伊月は前を向き直し、大切そうに話し始める。
「握手会、すごかったです。ジークスの前に行ったらすごくいい匂いがして……」
いつもちっちゃいと思って愛でていたメンバーが自分より大きかったこと、そこまでイケメンだと思ってなかったメンバーが人外級のイケメンだったこと、最推しの「Zee様」がすごく優しくて泣きそうになったこと。
そして、伊月が描いているファンアートを三人が認知してくれていたということ。
ライブパフォーマンスは近い距離で観られて、圧巻で感動して、胸がいっぱいになったこと。
話しながら笑い声が出て声も明るくなったのを聞いていて、好きな奴らの話題というのは、どんな慰めよりも強いんだなと思った。
アイドルを推す気持ちは相変わらずよくわからないが、それで嫌なことを吹き飛ばして幸せな気持ちになれるなら、きっと価値のあることなんだろう。
「はぁー……。Zee様本っっ当にかっこよくて死ぬかと思いました……。本当にすごかったんですよ! めっちゃしっかり手を握って、目を見て、時間が来ても私の気持ち最後まで聞いてくれて……」
言いながら、握手をするように両手を前に出してぎゅっと握る伊月。
「本当に最高だった。宝物の時間でした」
「……お前さ、そんなふうに現実で接して、しかも相手が自分のこと知ってるってわかって、そいつのこと好きにならねぇの?」
「好きですよ、本人にも大好きです! って言ったし~」
「それって恋愛として好きって意味?」
「あー、違いますね、私リアコじゃないんで」
「りあこ?」
「リアルに恋しちゃってるファンのことです」
「ああー……。なんかすごいな、用語が……」
「そうですか?」
界隈の人間には普通らしい。
「むしろアイドルを推す奴って、擬似恋愛の対象として好きになるのかと思ってたんだよな。でも敢えて呼称をつけて切り分けるほど、マイナーな存在なのか?」
「あー、まあそういう人もそれなりにいると思いますよ。でも私は違うかな。そういう目では見られないです」
「なんで?」
「う~ん、Zee様一回りも年下ですしね~。恋愛とかじゃなくて、ただただ前途を応援してるのと、尊敬してるんです。すごい人なんで」
「ふーん……」
伊月の一回り下っていったら、ハタチそこそこだろ?
職場の新人くらいの年の奴を、尊敬してるとまっすぐに言えるのもすげーな、と俺は思った。
「そんなに幸せそうな顔するくらい好きなのに、恋愛感情じゃないのか」
「ですね」
まあ、リアリストの伊月が、芸能人に本気で恋するわけはないといえばないか。
また信号につかまって、車を停めた。
息をひそめるエンジン音と共に、俺たちの間にも少しの沈黙が挟まる。
その沈黙を俺は信号機に目を向けたままぼんやりやり過ごしていたが、伊月はまた考えを巡らせていたらしい。
「……私、恋愛感情って、異常だなって思ってるんです」
少し乾いた声が、小さくも鋭く伝わって、
「は?」
今度は何を言い始めたのかと視線を向けたが、伊月はまっすぐ前を向いたまま続ける。
「怖いくらいの情熱で膨れ上がって、あっという間にしぼんでいって、刹那的っていうか、縁が切れやすい感情だと思ってて……」
これまで聞いたことがないコアな話だ。
俺は意識を集中させて伊月の言葉に耳を澄ました。
「その情熱をかけがえのない尊いものだと感じるのが普通の感覚だってことは知ってますけど、私は……奇妙だなって、たくさん見て、たくさん経験してきたからこそ、抑えがきかない、それだけがすべてみたいに錯覚してるあの状態が……奇妙で、異常だなって、思うんですよね」
信号が青になったので、ゆっくりとアクセルを踏み込んだ。
「……変な奴」
「真面目に話したのに感想がヒドい」
変だけど、どこかわからなくもないような気がした。
ただ、伊月のその言い分を理解できたかというと、おそらくそうではないだろう。
「まあ~、ジークスのこともいつまで好きかわかんないですしね~。あくまでも今好きってだけで」
伊月の声は、何かの儀式を終えた後のように解放された声色になった。
「そんなもんなのか」
「推し活って、気まぐれでも相手に影響しないのがいいんですよね。私の熱量が日によって高くても低くても、近づいても離れても、相手を振り回さないじゃないですか。愛情を示し続ける義務がなくて、感情の自由が許されるから、心地いいんです」
なんだか少しずつ、伊月の心が見えてきたような気がする。
恋愛を異常な状態だと言って敬遠し、気持ちを縛られないことに心地よさを感じる。そんな伊月だから、恋愛とは別の確かな気持ちで繋がっているボーイズグループの関係性に憧れ、同じものをソフレに――俺に見いだそうとしている。
そんなところか。
「好きって気持ちは、ときに暴力的にもなるし……」
その言葉に、無意識に体がビクリと跳ねる。
「そんなにいいものじゃないですよね。私は恋愛なんかより、理雄先輩との関係が好きかな~」
「ふーん……」
心拍数が上がっていく。
表面上はいつもどおり相づちを打ちながらも、視界には不安の靄が漂い始め、胸を打つ鼓動が激しさを増していく。
「……悪い、ちょっと車止めていい?」
「え? はいどうぞ……?」
息が詰まりそうになって、運転を続けられないと判断し、車を路肩に寄せて停めた。
ほんの二十分くらいの短いドライブとはいえ、きっといつもの伊月だったら少なからずはしゃぐだろうが、今日はまだ口数が少ない。
信号待ちでチラッと盗み見ると、心ここにあらずで何かを考えているような横顔。
推しのCDでも持参させればよかったかなと思いつつ、どうせすぐに着くからと思い、別の方法を試みてみることにした。
「握手会とライブはどうだったんだ?」
「えっ、聞いてくれるんですか?」
無事に食いついた。
「話せばそっちを思い出せるだろ」
「先輩……」
伊月がこの「先輩……」を発動するときは、俺の言動が心に響いているという意味だ。
「どんな育ち方したらそんな言葉出てくるんですか?」
「それ本人に聞くやつ?」
伊月は前を向き直し、大切そうに話し始める。
「握手会、すごかったです。ジークスの前に行ったらすごくいい匂いがして……」
いつもちっちゃいと思って愛でていたメンバーが自分より大きかったこと、そこまでイケメンだと思ってなかったメンバーが人外級のイケメンだったこと、最推しの「Zee様」がすごく優しくて泣きそうになったこと。
そして、伊月が描いているファンアートを三人が認知してくれていたということ。
ライブパフォーマンスは近い距離で観られて、圧巻で感動して、胸がいっぱいになったこと。
話しながら笑い声が出て声も明るくなったのを聞いていて、好きな奴らの話題というのは、どんな慰めよりも強いんだなと思った。
アイドルを推す気持ちは相変わらずよくわからないが、それで嫌なことを吹き飛ばして幸せな気持ちになれるなら、きっと価値のあることなんだろう。
「はぁー……。Zee様本っっ当にかっこよくて死ぬかと思いました……。本当にすごかったんですよ! めっちゃしっかり手を握って、目を見て、時間が来ても私の気持ち最後まで聞いてくれて……」
言いながら、握手をするように両手を前に出してぎゅっと握る伊月。
「本当に最高だった。宝物の時間でした」
「……お前さ、そんなふうに現実で接して、しかも相手が自分のこと知ってるってわかって、そいつのこと好きにならねぇの?」
「好きですよ、本人にも大好きです! って言ったし~」
「それって恋愛として好きって意味?」
「あー、違いますね、私リアコじゃないんで」
「りあこ?」
「リアルに恋しちゃってるファンのことです」
「ああー……。なんかすごいな、用語が……」
「そうですか?」
界隈の人間には普通らしい。
「むしろアイドルを推す奴って、擬似恋愛の対象として好きになるのかと思ってたんだよな。でも敢えて呼称をつけて切り分けるほど、マイナーな存在なのか?」
「あー、まあそういう人もそれなりにいると思いますよ。でも私は違うかな。そういう目では見られないです」
「なんで?」
「う~ん、Zee様一回りも年下ですしね~。恋愛とかじゃなくて、ただただ前途を応援してるのと、尊敬してるんです。すごい人なんで」
「ふーん……」
伊月の一回り下っていったら、ハタチそこそこだろ?
職場の新人くらいの年の奴を、尊敬してるとまっすぐに言えるのもすげーな、と俺は思った。
「そんなに幸せそうな顔するくらい好きなのに、恋愛感情じゃないのか」
「ですね」
まあ、リアリストの伊月が、芸能人に本気で恋するわけはないといえばないか。
また信号につかまって、車を停めた。
息をひそめるエンジン音と共に、俺たちの間にも少しの沈黙が挟まる。
その沈黙を俺は信号機に目を向けたままぼんやりやり過ごしていたが、伊月はまた考えを巡らせていたらしい。
「……私、恋愛感情って、異常だなって思ってるんです」
少し乾いた声が、小さくも鋭く伝わって、
「は?」
今度は何を言い始めたのかと視線を向けたが、伊月はまっすぐ前を向いたまま続ける。
「怖いくらいの情熱で膨れ上がって、あっという間にしぼんでいって、刹那的っていうか、縁が切れやすい感情だと思ってて……」
これまで聞いたことがないコアな話だ。
俺は意識を集中させて伊月の言葉に耳を澄ました。
「その情熱をかけがえのない尊いものだと感じるのが普通の感覚だってことは知ってますけど、私は……奇妙だなって、たくさん見て、たくさん経験してきたからこそ、抑えがきかない、それだけがすべてみたいに錯覚してるあの状態が……奇妙で、異常だなって、思うんですよね」
信号が青になったので、ゆっくりとアクセルを踏み込んだ。
「……変な奴」
「真面目に話したのに感想がヒドい」
変だけど、どこかわからなくもないような気がした。
ただ、伊月のその言い分を理解できたかというと、おそらくそうではないだろう。
「まあ~、ジークスのこともいつまで好きかわかんないですしね~。あくまでも今好きってだけで」
伊月の声は、何かの儀式を終えた後のように解放された声色になった。
「そんなもんなのか」
「推し活って、気まぐれでも相手に影響しないのがいいんですよね。私の熱量が日によって高くても低くても、近づいても離れても、相手を振り回さないじゃないですか。愛情を示し続ける義務がなくて、感情の自由が許されるから、心地いいんです」
なんだか少しずつ、伊月の心が見えてきたような気がする。
恋愛を異常な状態だと言って敬遠し、気持ちを縛られないことに心地よさを感じる。そんな伊月だから、恋愛とは別の確かな気持ちで繋がっているボーイズグループの関係性に憧れ、同じものをソフレに――俺に見いだそうとしている。
そんなところか。
「好きって気持ちは、ときに暴力的にもなるし……」
その言葉に、無意識に体がビクリと跳ねる。
「そんなにいいものじゃないですよね。私は恋愛なんかより、理雄先輩との関係が好きかな~」
「ふーん……」
心拍数が上がっていく。
表面上はいつもどおり相づちを打ちながらも、視界には不安の靄が漂い始め、胸を打つ鼓動が激しさを増していく。
「……悪い、ちょっと車止めていい?」
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