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2章
72話 抗い
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約5分後~
「見えてきた!ペルセポネ!…と、足元に誰か倒れてるよ!?…うん、私の予想が正しければ多分あれは…」
「リナさん!ラッドさん!リードさん!」
遠くでペルセポネに倒されている人物に真っ先に気づいたのはシュリだった
「…ん?はぁ…また小バエがやってきたわね?人数も少ないのにどうするって言うのよ…せっかく目覚めたのに最悪よ~めんどくさいったら!」
「だ…ダメ、にゃ…っ!」
「は?」
ペルセポネは足元から聞こえてきた消え入りそうな声に視線を落とす
「アニマストは…やらせない…!ヒアラちゃん達は外の人達だから…自分の国は自分で守るにゃ!」
「はぁ…、あんた私を利用して他の国攻撃しようとしてたんでしょ?自分の国だけはやらせないとか自分が守るとか、都合よすぎなのよ。これだから亜人種は愚かなのよ…ねっ!」
ペルセポネは吐き捨てるようにリナを強く蹴飛ばすと、強く地面にぶつかったリナはしばらく悶えた後に突っ伏し動かなくなった
「あはは!!弱い弱い!ボロボロで立ち上がってかっこいいのはヒーローだけ!なんの力もないあんた達がそんなものになれる訳ないでしょ~?モブはモブらしく死んどきなさいよ」
さて、…まだこいつらは息がある。どうすれば私の快楽を得られる死に方になるかしら?
1、気が済むまで殴り潰す
2、一人一人掴んで少しずつ悲鳴を聞きながら握り潰す
3、今来てる連中が追いつく頃に踏み潰して絶望を与える
…あは♡き~めたっ!3番でわざと見せた時の顔がイメージだけでも最高だわ~!
「リナさん!ラッドさん!リードさん!」
ふふふ、あのガキまだ懲りずに来たのか。瞬間移動した時は驚いたけれどそれ以外は目立った動きもなし。相手を見れば少し先の動きが見える私の敵じゃないわ♪あのガキ以外のスピードは大したことないからあいつだけ注意してればなんの狂いもなく楽しめそうね♡さぁ早く来なさい…!
あと500メートル…300…100…今よっ!
「あぁん♡足が滑っちゃったぁ!」
さよならぁ~♡さぁ絶望した顔を見せなさい!
ペルセポネはこみ上げる笑いを耐えられず震えながらこちらに向かってくるヒアラ達を見る…と、その顔に絶望の表情は無かった
「は?何よ、なんで絶望してないの?」
「それは、この人達が死んでないからだ!」
足元から聞きなれない声がする。視線を下ろすと少し離れたところに3人を抱いた青年が立っている
「は?あんた誰?さっきはいなかったわね。それにその速さ、異常だわ。瞬間移動のガキに集中していたとはいえこの私が目で追えなかったなんて…」
「俺は、速さの天啓を持つものだ。もう誰も殺させない!」
…なんだ?こいつの違和感は。嫌な気配がする
「気持ちの悪い男ね。あぁん、せっかく気持ちよくなれそうだったのにすっかり乾いちゃったわ」
まぁ、どんなに早くても移動スキルなら攻撃の瞬間に隙が生まれる!そこを狙ってしまえば手こずることも無いわ!
「ノノさん!ありがとうございます!リナさん、ラッドさん…リードさん!死ななくてよかった!」
ノノとにらめっこしている間に追いついたシュリとヒアラ達はノノに駆け寄りリナ達の容態を見る
「良かった…まだ致命傷にはなってないですね。ヒールで治せるでしょう。キュアーさん、一緒にヒールをお願いします。」
「分かったー!この体でヒールしたらヒアラの治癒も付与されたりするのかな?…んー、それは分かんないな」
目の前で治療を始めるヒアラ達にペルセポネは怒りを覚えた
こいつらのこの余裕は何?私がいるのに全く気にもとめずに治療してる。…くそっ!こんなに隙だらけなのに!今すぐにでも不意打ちして殺したいのに!それなのに!
私にずっと睨みを利かせているあのノノとかいう男の存在が気になって動けない!
何?この私がビビってるっていうの?…いや、そんなことは無い!どんなに得体の知れない人間だとしても私は精霊!神の名を冠した超位精霊なのよ!?…なんなのよ…あの男から感じる、この威圧感…。この世の物じゃない…?まるで破壊神のような…
「くっ…!なんなのよ…!」
ペルセポネはノノから感じる謎のオーラに圧された事が悔しくて唇を噛みながらヒアラ達の治療が終わるのを待つことしか出来なかった
「よし!目が覚めた!リナさん、ラッドさん!リードさん!見えますか?ここがどこか分かりますか!?」
「うぅ…、ヒアラちゃ…キュアーちゃん?それに、クナイちゃんまで…どうして来たのにゃ…」
「良かった…意識はしっかりありそうですね!」
「私は…?そうにゃ…っ!?ペルセポネが!アニマストに向かってる!止めないと!今どのくらい寝てたにゃ!?それにラッドさん、リードちゃんも!皆無事!?」
「リナさん!落ち着いて!大丈夫ですよ!ラッドさんもリードさんも無事です!それにペルセポネはまだここにいます!」
リナはその言葉を聞いてからもしばらく自体が飲み込めなかったようでしばらく固まっていたが、ようやく状況を理解できたようでどっと脱力した
「はぁ…、良かったにゃ。まだアニマストもみんなも生きてる…」
「まぁリナさんの悲願だった人間への攻撃も一部兵士の人達がやられて叶ったようなもんだしね~…こら!キュアー!あんたほんと不謹慎なんだから!リナさん相手だからって言っていいことと悪いことがあるでしょ!?…もぅー、そんなの命の存在を強く感じる私なんだから分かってるってば」
「ヒアラさん!リナさん!そんな悠長なこと言ってられないですよ!ペルセポネとの戦闘はこれからが本番なんですから!」
「シュリちゃん、ありがとう。ちゃんと分かってるよ!リナさんは下がってて!ラッドさんもリードさんも戦闘員じゃないんですから!」
立ち上がりペルセポネを見据える。横に目をやるとスズハやマホロ、ノノ達も既に臨戦態勢になっていた
「ふぅー、よし!じゃあ皆!作戦はさっき言った通り!少しでも見せよう!私達の抗いを!…よぉーし!ペルセポネ!ここがお前の死地だぁー!!突撃ぃー!」
「見えてきた!ペルセポネ!…と、足元に誰か倒れてるよ!?…うん、私の予想が正しければ多分あれは…」
「リナさん!ラッドさん!リードさん!」
遠くでペルセポネに倒されている人物に真っ先に気づいたのはシュリだった
「…ん?はぁ…また小バエがやってきたわね?人数も少ないのにどうするって言うのよ…せっかく目覚めたのに最悪よ~めんどくさいったら!」
「だ…ダメ、にゃ…っ!」
「は?」
ペルセポネは足元から聞こえてきた消え入りそうな声に視線を落とす
「アニマストは…やらせない…!ヒアラちゃん達は外の人達だから…自分の国は自分で守るにゃ!」
「はぁ…、あんた私を利用して他の国攻撃しようとしてたんでしょ?自分の国だけはやらせないとか自分が守るとか、都合よすぎなのよ。これだから亜人種は愚かなのよ…ねっ!」
ペルセポネは吐き捨てるようにリナを強く蹴飛ばすと、強く地面にぶつかったリナはしばらく悶えた後に突っ伏し動かなくなった
「あはは!!弱い弱い!ボロボロで立ち上がってかっこいいのはヒーローだけ!なんの力もないあんた達がそんなものになれる訳ないでしょ~?モブはモブらしく死んどきなさいよ」
さて、…まだこいつらは息がある。どうすれば私の快楽を得られる死に方になるかしら?
1、気が済むまで殴り潰す
2、一人一人掴んで少しずつ悲鳴を聞きながら握り潰す
3、今来てる連中が追いつく頃に踏み潰して絶望を与える
…あは♡き~めたっ!3番でわざと見せた時の顔がイメージだけでも最高だわ~!
「リナさん!ラッドさん!リードさん!」
ふふふ、あのガキまだ懲りずに来たのか。瞬間移動した時は驚いたけれどそれ以外は目立った動きもなし。相手を見れば少し先の動きが見える私の敵じゃないわ♪あのガキ以外のスピードは大したことないからあいつだけ注意してればなんの狂いもなく楽しめそうね♡さぁ早く来なさい…!
あと500メートル…300…100…今よっ!
「あぁん♡足が滑っちゃったぁ!」
さよならぁ~♡さぁ絶望した顔を見せなさい!
ペルセポネはこみ上げる笑いを耐えられず震えながらこちらに向かってくるヒアラ達を見る…と、その顔に絶望の表情は無かった
「は?何よ、なんで絶望してないの?」
「それは、この人達が死んでないからだ!」
足元から聞きなれない声がする。視線を下ろすと少し離れたところに3人を抱いた青年が立っている
「は?あんた誰?さっきはいなかったわね。それにその速さ、異常だわ。瞬間移動のガキに集中していたとはいえこの私が目で追えなかったなんて…」
「俺は、速さの天啓を持つものだ。もう誰も殺させない!」
…なんだ?こいつの違和感は。嫌な気配がする
「気持ちの悪い男ね。あぁん、せっかく気持ちよくなれそうだったのにすっかり乾いちゃったわ」
まぁ、どんなに早くても移動スキルなら攻撃の瞬間に隙が生まれる!そこを狙ってしまえば手こずることも無いわ!
「ノノさん!ありがとうございます!リナさん、ラッドさん…リードさん!死ななくてよかった!」
ノノとにらめっこしている間に追いついたシュリとヒアラ達はノノに駆け寄りリナ達の容態を見る
「良かった…まだ致命傷にはなってないですね。ヒールで治せるでしょう。キュアーさん、一緒にヒールをお願いします。」
「分かったー!この体でヒールしたらヒアラの治癒も付与されたりするのかな?…んー、それは分かんないな」
目の前で治療を始めるヒアラ達にペルセポネは怒りを覚えた
こいつらのこの余裕は何?私がいるのに全く気にもとめずに治療してる。…くそっ!こんなに隙だらけなのに!今すぐにでも不意打ちして殺したいのに!それなのに!
私にずっと睨みを利かせているあのノノとかいう男の存在が気になって動けない!
何?この私がビビってるっていうの?…いや、そんなことは無い!どんなに得体の知れない人間だとしても私は精霊!神の名を冠した超位精霊なのよ!?…なんなのよ…あの男から感じる、この威圧感…。この世の物じゃない…?まるで破壊神のような…
「くっ…!なんなのよ…!」
ペルセポネはノノから感じる謎のオーラに圧された事が悔しくて唇を噛みながらヒアラ達の治療が終わるのを待つことしか出来なかった
「よし!目が覚めた!リナさん、ラッドさん!リードさん!見えますか?ここがどこか分かりますか!?」
「うぅ…、ヒアラちゃ…キュアーちゃん?それに、クナイちゃんまで…どうして来たのにゃ…」
「良かった…意識はしっかりありそうですね!」
「私は…?そうにゃ…っ!?ペルセポネが!アニマストに向かってる!止めないと!今どのくらい寝てたにゃ!?それにラッドさん、リードちゃんも!皆無事!?」
「リナさん!落ち着いて!大丈夫ですよ!ラッドさんもリードさんも無事です!それにペルセポネはまだここにいます!」
リナはその言葉を聞いてからもしばらく自体が飲み込めなかったようでしばらく固まっていたが、ようやく状況を理解できたようでどっと脱力した
「はぁ…、良かったにゃ。まだアニマストもみんなも生きてる…」
「まぁリナさんの悲願だった人間への攻撃も一部兵士の人達がやられて叶ったようなもんだしね~…こら!キュアー!あんたほんと不謹慎なんだから!リナさん相手だからって言っていいことと悪いことがあるでしょ!?…もぅー、そんなの命の存在を強く感じる私なんだから分かってるってば」
「ヒアラさん!リナさん!そんな悠長なこと言ってられないですよ!ペルセポネとの戦闘はこれからが本番なんですから!」
「シュリちゃん、ありがとう。ちゃんと分かってるよ!リナさんは下がってて!ラッドさんもリードさんも戦闘員じゃないんですから!」
立ち上がりペルセポネを見据える。横に目をやるとスズハやマホロ、ノノ達も既に臨戦態勢になっていた
「ふぅー、よし!じゃあ皆!作戦はさっき言った通り!少しでも見せよう!私達の抗いを!…よぉーし!ペルセポネ!ここがお前の死地だぁー!!突撃ぃー!」
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