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2章
71話 立て直して
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「ヒアラ!スズハさん!みんな!これは…酷いやられようだな…辺り一帯血の痕が広がってる…」
「ノノ!良かった…無事だったんだね。ペルセポネと戦闘になったんだけど、あまりの強さにボロ負け…これから体勢立て直してまた追いかけるつもりだよ」
ノノはペルセポネ戦に向かない兵士達を避難させた後、たまたま居合わせたサイミと一緒に近くに人がいないかの確認や、国に対しての避難勧告を行っており遅く現場に到着したのだ
「堕ちた女神…みたいなことスズハさんが言ってたよな。そのペルセポネってのがそいつのことか?」
「うん。超位精霊:冥界の女王ペルセポネ。物理貫通や物理防御が半端なくてシンプルな属性攻撃も耐性がある厄介な敵だった。それに意志が目覚めてからは明らかに異常な強さだったよ」
「物理に強いのか…覇王龍とは真逆だな」
…確かにそうだ。あの時は魔法スキルよりの私は活躍出来なかったけど今回はどっちかというと戦えるはずなんだ…でも今は中途半端な状態だ。自分のバフともう1つ何かあればあの時の力に届くのに…
「あー、覇王龍の時くらい力が出せたらねー、ヒアラどう思う?…うん、本来の合体はする度に強くなるって話だからそれでも弱いのかもだけどあの時の力さえあれば何とか戦えると思う」
「ヒアラさん、私の魔力のバフはどうでしょう?」
話を聞いていたスズハが提案をしてくる。が、ヒアラとキュアーはそれを拒んだ
「いえ、スズハさんは少しでも自分のために力を使ってください。それになんだか、私たちの魔力がスズハさんの魔力と波長合わないんですよね。キュアーの力が強い分精霊寄りなのかも?…うーん、でも私精霊じゃなかったしなぁ。どうなんだろねー」
「えっ?キュアーさん精霊じゃなかったんですか?」
「うーん、リナちゃんの調べだと精霊としては明らかにおかしい点が多すぎるから精霊に近い存在の人間だと思うってさ!精霊に近いってのもどういうことかよく分かんないんだけどねぇ。あはは…」
「なぁ、それよりペルセポネを追わなくていいのか?そろそろヒアラの治癒もみんなに巡って体力や筋肉疲労も収まる頃だろ」
「…そうだね。マホロさんとクナイちゃんは…大丈夫そうか。ノノ、みんなをそれぞれペルセポネが走っていったところまで送ってもらえないかな?ノノの速さなら一瞬だと思うし重そうな人も多分…いないと思うから…さ!」
「ほーぅ?重くないんだな?信じるぞ?合体モードは体重2人分です!とかなら捨てるからな」
「なんでよ!大丈夫だって!キュアーはとにかく私は50キロくらいだから!…いやいやいやヒアラさん!?私46ですけど!?自分の方が重いのに何言ってるんですかねぇ!?」
「…まぁ、問題ない。大丈夫だよ、風が吹く速さを早くして追い風増し増しにするからさ」
「よし!ならよろしく!多分私の予想が正しければリナさん達がいるはず!召喚主だから足止めはしてても戦闘にはなってない思うし焦らなくていいよ」
「よし…じゃあ1人ずつ運ぶぞ…」
「いや、その必要は無い」
ノノがだれからはこぼうかなやんでいると少し離れたところで休んでいたマホロとシュリがやってきた
「…台を用意する。これにみんな乗れ」
マホロはこれまでもそうだったが、壁の天啓と言っても形を自在に使い分け様々な用途で使いこなしているようで、今回も薄い壁を倒して台のように展開した
「おお!これはなんとも便利!早くみんな乗って!…他の人たちはどうする?」
「さっきドラウザさんに連絡を入れた。すぐに駆けつけるって言ってたから大丈夫だろう。あの人達の仕事はここまでだ」
「そっか…。ノノ、連絡ありがとう。ペルセポネも回復スキルは持ってなさそうだったし…無駄じゃなかったよね…。…ヒアラさー、そんなに戦果で語らなくても皆後悔してないと思うし生き残れた事に誇りを持ってると思うよ?…うん、ならいいけど…」
「マホロさん、台ありがとうございます。ノノさん、この台って速さの天啓で移動速度あげられますか?」
「えっと…すみませんスズハさん、他の物体に付与するのって天啓強化ですよね?まだ俺出来なくて…」
「あっ、すみません!全然大丈夫ですよ!ただこの大きさを押すのは大変そうですしどうしましょう…覇王龍の時は私達2人だったので魔導砲ぶっぱなしてブーストしてきたんですけど流石に…」
あ…あの時はまだ次元龍の時だったか、やけに早く駆けつけたと思ってたのはそういう事だったのか…
「皆さん!私が操作して動かすので大丈夫です!」
「クナイちゃん!?」
シュリはここぞとばかりにみんなの前に立つとどんと胸を張って声を上げる
「ヒアラさん、キュアーさん、ノノさん。黙っててすみません!私は操作の天啓:シュリです!クナイは偽名です!」
「あぁ…うん、たまにシュリちゃんって名前は聞こえてたから何となく分かってたよ…でも改めて言って貰えるて助かった!なんて呼べばいいか不安だったから」
「はい!シュリと呼んでください!それと私の操作下になればみなさんを瞬間移動させたりすることも出来るので私も戦わせてください!」
「…シュリちゃん。危険だよ?死ぬかもしれないよ?…それでも行く?」
「行きます!」
「……もういいだろ皆。シュリはここに来る時点で覚悟してたんだ。今更聞くのも無粋だろ」
「…ふふ、それもそうですね。じゃあシュリさん、私達をペルセポネの所までよろしくお願いします!もうやつが逃げてから15分ほど経ってしまいましたので」
「はい!座標が分からないので瞬間移動は無理ですが、全速力で行きます!」
マホロが展開した2畳ほどの大きさの台に乗ったヒアラ・キュアー、ノノ、スズハ、マホロ、シュリはリベンジを果たすべくペルセポネを追いかけた
「ノノ!良かった…無事だったんだね。ペルセポネと戦闘になったんだけど、あまりの強さにボロ負け…これから体勢立て直してまた追いかけるつもりだよ」
ノノはペルセポネ戦に向かない兵士達を避難させた後、たまたま居合わせたサイミと一緒に近くに人がいないかの確認や、国に対しての避難勧告を行っており遅く現場に到着したのだ
「堕ちた女神…みたいなことスズハさんが言ってたよな。そのペルセポネってのがそいつのことか?」
「うん。超位精霊:冥界の女王ペルセポネ。物理貫通や物理防御が半端なくてシンプルな属性攻撃も耐性がある厄介な敵だった。それに意志が目覚めてからは明らかに異常な強さだったよ」
「物理に強いのか…覇王龍とは真逆だな」
…確かにそうだ。あの時は魔法スキルよりの私は活躍出来なかったけど今回はどっちかというと戦えるはずなんだ…でも今は中途半端な状態だ。自分のバフともう1つ何かあればあの時の力に届くのに…
「あー、覇王龍の時くらい力が出せたらねー、ヒアラどう思う?…うん、本来の合体はする度に強くなるって話だからそれでも弱いのかもだけどあの時の力さえあれば何とか戦えると思う」
「ヒアラさん、私の魔力のバフはどうでしょう?」
話を聞いていたスズハが提案をしてくる。が、ヒアラとキュアーはそれを拒んだ
「いえ、スズハさんは少しでも自分のために力を使ってください。それになんだか、私たちの魔力がスズハさんの魔力と波長合わないんですよね。キュアーの力が強い分精霊寄りなのかも?…うーん、でも私精霊じゃなかったしなぁ。どうなんだろねー」
「えっ?キュアーさん精霊じゃなかったんですか?」
「うーん、リナちゃんの調べだと精霊としては明らかにおかしい点が多すぎるから精霊に近い存在の人間だと思うってさ!精霊に近いってのもどういうことかよく分かんないんだけどねぇ。あはは…」
「なぁ、それよりペルセポネを追わなくていいのか?そろそろヒアラの治癒もみんなに巡って体力や筋肉疲労も収まる頃だろ」
「…そうだね。マホロさんとクナイちゃんは…大丈夫そうか。ノノ、みんなをそれぞれペルセポネが走っていったところまで送ってもらえないかな?ノノの速さなら一瞬だと思うし重そうな人も多分…いないと思うから…さ!」
「ほーぅ?重くないんだな?信じるぞ?合体モードは体重2人分です!とかなら捨てるからな」
「なんでよ!大丈夫だって!キュアーはとにかく私は50キロくらいだから!…いやいやいやヒアラさん!?私46ですけど!?自分の方が重いのに何言ってるんですかねぇ!?」
「…まぁ、問題ない。大丈夫だよ、風が吹く速さを早くして追い風増し増しにするからさ」
「よし!ならよろしく!多分私の予想が正しければリナさん達がいるはず!召喚主だから足止めはしてても戦闘にはなってない思うし焦らなくていいよ」
「よし…じゃあ1人ずつ運ぶぞ…」
「いや、その必要は無い」
ノノがだれからはこぼうかなやんでいると少し離れたところで休んでいたマホロとシュリがやってきた
「…台を用意する。これにみんな乗れ」
マホロはこれまでもそうだったが、壁の天啓と言っても形を自在に使い分け様々な用途で使いこなしているようで、今回も薄い壁を倒して台のように展開した
「おお!これはなんとも便利!早くみんな乗って!…他の人たちはどうする?」
「さっきドラウザさんに連絡を入れた。すぐに駆けつけるって言ってたから大丈夫だろう。あの人達の仕事はここまでだ」
「そっか…。ノノ、連絡ありがとう。ペルセポネも回復スキルは持ってなさそうだったし…無駄じゃなかったよね…。…ヒアラさー、そんなに戦果で語らなくても皆後悔してないと思うし生き残れた事に誇りを持ってると思うよ?…うん、ならいいけど…」
「マホロさん、台ありがとうございます。ノノさん、この台って速さの天啓で移動速度あげられますか?」
「えっと…すみませんスズハさん、他の物体に付与するのって天啓強化ですよね?まだ俺出来なくて…」
「あっ、すみません!全然大丈夫ですよ!ただこの大きさを押すのは大変そうですしどうしましょう…覇王龍の時は私達2人だったので魔導砲ぶっぱなしてブーストしてきたんですけど流石に…」
あ…あの時はまだ次元龍の時だったか、やけに早く駆けつけたと思ってたのはそういう事だったのか…
「皆さん!私が操作して動かすので大丈夫です!」
「クナイちゃん!?」
シュリはここぞとばかりにみんなの前に立つとどんと胸を張って声を上げる
「ヒアラさん、キュアーさん、ノノさん。黙っててすみません!私は操作の天啓:シュリです!クナイは偽名です!」
「あぁ…うん、たまにシュリちゃんって名前は聞こえてたから何となく分かってたよ…でも改めて言って貰えるて助かった!なんて呼べばいいか不安だったから」
「はい!シュリと呼んでください!それと私の操作下になればみなさんを瞬間移動させたりすることも出来るので私も戦わせてください!」
「…シュリちゃん。危険だよ?死ぬかもしれないよ?…それでも行く?」
「行きます!」
「……もういいだろ皆。シュリはここに来る時点で覚悟してたんだ。今更聞くのも無粋だろ」
「…ふふ、それもそうですね。じゃあシュリさん、私達をペルセポネの所までよろしくお願いします!もうやつが逃げてから15分ほど経ってしまいましたので」
「はい!座標が分からないので瞬間移動は無理ですが、全速力で行きます!」
マホロが展開した2畳ほどの大きさの台に乗ったヒアラ・キュアー、ノノ、スズハ、マホロ、シュリはリベンジを果たすべくペルセポネを追いかけた
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