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2章
68話 超位精霊の力
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「とりあえず戦場を整えるぞ。シュリ!でかい壁を空中に沢山置くからペルセポネを囲む闘技場のように操作の天啓で配置してくれ!この兵士の規模で無計画に戦っても犠牲者が増えるだけだ!」
「え!?機械とかだけじゃなくてただの物質も私操作できるんですか!?超能力じゃないですか!知らなかった…!」
「いや、出来るか知らないが何となく出来そうだから言ってみただけだ!それに天啓はもう超能力なんだよ…とりあえず頑張ってみてくれ!」
「分かりました!うぅ~ん!物体操作!」
シュリはマホロが作った空中への階段で空へ上がり、作られた鉄の壁を次々に操り地上に配置していった
「私なんでも出来ちゃうかも~!…ひっ!!」
シュリが自惚れていると壁を邪魔に感じたのかペルセポネが鎌でシュリに攻撃を仕掛けてきた
間一髪でマホロの壁が展開され防がれたが腰を抜かしたシュリだった
「馬鹿!お前はさっきの戦いでもだったが戦闘におふざけを持ってくるのやめろ!」
「ふぇぇ~、マホロざ~ん!ごわがっだぁ~!」
「分かったら真剣にやれ!ほら、壁どんどん出してくぞ!」
「は、はいい!!やります!やりますよぉ!」
シュリが大きな円を描くように配置したマホロの壁は何重もの円となり外に行くにつれて壁が高くなるまさに闘技場のようなフィールドだった
広さは半系300メートル程の巨大なフィールドだが、ペルセポネはドームサイズの覇王龍に比べると高さ30メートル程で全然小さかったため十分な大きさだった
到着した兵士達もその意図を汲み取りそばに作られた階段からそれぞれ登って攻撃を開始する
「このコロシアムのような地形は…!?」
「おい!あれ見ろ!すげーの投げてきてる嬢ちゃんがいるぞ!何者だ?」
「いや、生み出してるのは隣の少年っぽいぞ!この鉄の塊…スズハさんが仲間と言っていた人達…もしかして彼が壁のマホロか!?」
「なんでもいい!せっかくこんないい戦場を作ってくれたんだ!袋叩きにしてやれ!重火器部隊も配置急げー!」
兵士達はこの戦いに参加する覚悟を持っているだけあってそれぞれが優秀な力を持っており各自判断が素早く迅速な対応で連携をとっていた
「マホロさん!クナイちゃんも…あれ?シュリちゃん!?」
「あ、はい!お世話になってます!」
スズハも空中の足場に立っている2人にそのまま飛んで合流した
「色々厄介なことになりましたね?マホロさん」
「…こんな大事になると思ってなかった。シュリを助けに来ただけなのになぁ」
「この黒い女神はなんなんですか?」
「ペルセポネ、上位精霊の上の超位精霊らしい。ヒアラとキュアーの合体時のエネルギーを利用されたんだ。かなり厄介だろうな」
「なるほど、ヒアラさん達の…ではまだこの様子だとペルセポネも本調子ではありませんね、私達は指示やサポートに徹し戦術的に緊急事態に備え温存しておきましょう」
「…あぁ、ただシュリが普通に戦いで魔力消費してるから回復してもらえると助かる」
「分かりました。シュリちゃん。あなたも戦ったのね、偉いわ。マホロさんを支えてくれてありがとう」
「いえ!私は守られてばかりでしたので何も!ところでマホロさんも魔力使ってると思うので回復させてあげてください!」
「あら、気遣いありがとう。でもマホロさんは大丈夫なの。魔力消費しないから」
「…え?」
物理系とはいえ発言させる能力なら魔力が必要なのでは…?
スズハの言葉に少し理解が追いつかなかったシュリだが、戦闘中の為深く言及する暇は無かった
「私はこの戦場を指揮しますので、マホロさん、空間把握で皆さんの援護をお願いしますね」
「分かってる」
それだけ交わすとスズハは地上へと降りていった
「…なんかスズハさん、凄かったですね!母性というか、強さのオーラというか…?なんでしょうか」
「あれは臨戦態勢に入ってるからな、普段より纏ってる魔力が多くて性格による相手への感情の伝わり方も強くなっているんだろう」
「…な、るほど?」
言ってることは全然分からなかったが、気を抜く暇は無かった
「!!シュリ!」
「はい!」
地上のコロシアムで兵士達に攻撃されていたペルセポネの反撃の鎌が振りかぶられ、その時上に掲げた鎌が迫ってきたのだ
今度はちゃんと話しながらも戦場に集中していたシュリは危なげなく避ける事に成功した
「よし、成長してるな。気を抜くなよ!」
「はい!」
しかし次の瞬間、その振り下ろされた鎌攻撃が1箇所の鉄壁の土台に直撃し多数の兵士を吹き飛ばした
「ぐぁぁぁあ!!」
「はぁ!?動き鈍いくせに攻撃力高すぎるだろ!」
真っ二つに裂かれた土台を見た兵士達はそれまでの勢いを失い急に慌てふためき出した
「…あの鎌、物理法則を貫通するのか?一応生み出した壁の手応えは感じれるんだが今の瞬間破壊される感覚が恐ろしく滑らかだった気がする」
「え、それって物理系の防御が効かないって事ですか!?」
「…多分、鎧とか関係なしに紙のように切ってくるだろうな」
「やばいじゃないですか!スズハさーん!!」
シュリはマホロが掴んだ情報をすぐにスズハへ伝えるとスズハはすぐに陣形を整えるよう指示を出す
「ひとまず敵を封じこめます!結界スキル持ちの方は前衛へ!聖域で動きを止めましょう!」
「ヒアラ、私達も行こう!私が結界出せるよ!…そうなの?初めて知ったよ…」
ヒアラ達も結界張りに参加しペルセポネを囲む
「結界スキル用意ー!展開!!」
スズハの号令でヒアラ含め300人ほどの兵士達が結界スキルを張る
「グァァァア!!」
「苦しんでるぞ!いい感じだ!今のうちに攻撃を!」
「ヒアラ!このまま弱らせよう!」
兵士達とキュアーは勢いづいて力を込める。…が、ヒアラはなにか違和感を感じていた
「ねぇキュアー、嫌な予感がする。…え?どーゆーこと??…ペルセポネって元々女神だったんだよね…闇属性だけじゃないとしたら…」
すると次の瞬間ヒアラの予感に応えるようにペルセポネはとてつもなく大きな波動を繰り出す。衝撃は聖域の結界をいとも簡単に破壊しそのまま数千人の兵士を吹き飛ばした
闇の力を纏った冥界の女神の一撃に触れた生身の人間は闇の魔力に耐えられる訳もなく骨も残らず塵となり消滅してしまった
「……はぁ、はぁ、な、なにが…起きたの…?」
「そんな…一瞬で兵士達が数千も…塵も残らず…!?」
スズハやマホロがギリギリ展開した壁やバリアのおかげで全滅は避けられたが、間に合わなかったり範囲から漏れていた兵士達は一瞬にして消えた
「……う、うわぁぁぁぁあ!!!」
兵士達は数秒間状況が読み込めず静止していたが、次第に脳が追いつきはじめた途端恐怖で顔が歪み逃げ出はじめた
「こ、こんな化け物勝てるわけねぇ!なんだよ一瞬って…数千だぞ!?あいつにとって俺らはアリ同然だ!やってやれるか!逃げろぉ!」
しかしその逃げるという選択肢に残っていた僅かな光も、ペルセポネによって潰えることとなる
「うふふ、ははは…アッハッハッハ!!!」
戦場に響き渡ったその品の中に狂気を宿したような声はその場にいた全員を凍りつかせた
そしてそれまで黒い鎧をまとっていた仮面や鎧が次第に外れていき、中から美しくも恐怖を感じるようなドレスを纏った妖艶な女性の精霊が現れた
「た~くさんの命を吸ったらあまりの快感で目が覚めちゃったわ…♡あぁ…久しぶりねぇこの快感、すんごい濡れちゃったわぁ…♡」
な、なんだこのえっちな精霊はぁぁぁあ!!?!?!?
鎧のどこに納めていたのか?と思うほどのロングトレーンをなびかせたかなり露出度の高めなドレスはまさに女神というか、女王というような気品を感じた
「なんだ!?姿が変わって言葉を喋ったぞ!?」
「ひいぃ!こ、こいつ俺たち人間を食ったんだ!消えた連中はただ塵になったわけじゃない…こいつの魔力に触れて肉体ごと魔力を吸われたんだ!」
「あら、なぁに?私が悪いことしたとでも言うのかしら?下等な存在が私に向かって話すことすらおこがましいというのに気分がいいからといって最後まで聞いてあげたら酷い言い様じゃないのよ」
「くっ…クソ精霊が!知性があるならまだやりようはあるぜ!全員仕掛け…」
そう言いかけた兵士は直後、ペルセポネの鎌によって消されていた
「あ~、まずいわねぇ、ほんとダメだわ。もっと上質な魔力の持ち主はいないのかしら…?あら、ところどころにいるみたいじゃないの。それに…一際珍しい魔力持ちがいるようねぇ」
ペルセポネは空中のマホロ、地上にいるスズハを見たあとヒアラ達の方にチラリと視線を流した
「ひ、ヒアラ…あいつ今私たちの方見たよね?…うん、見たね…。ね!えっちなことされちゃう!逃げないと!…緊張感無いなぁ…」
でも、ペルセポネのこの確かな威圧感…さっきの鎧状態の無機物のような感覚は消えて圧倒的な圧を感じる…これが…超位精霊の力!
「なーんか重い鎧でも着てたかのように体が軽いわぁ…戦ってた人間さんも退屈させちゃってごめんなさいね…?これからが本番よ!私を楽しませて!アハハハハ!!」
そう言い終わると次の瞬間急激にギアを切り替えたペルセポネは瞬時に上空へと飛び上がり鎌を大きく振りかぶる
「速いっ…!?まるで瞬間移動だった!!」
「これはほんのご挨拶…こんなに沢山のお食事…私を絶頂に連れてってぇぇ!!♡♡」
急速に降下して繰り出した強力な一撃はこれから始まる苛烈な戦いの開戦の合図となった
「え!?機械とかだけじゃなくてただの物質も私操作できるんですか!?超能力じゃないですか!知らなかった…!」
「いや、出来るか知らないが何となく出来そうだから言ってみただけだ!それに天啓はもう超能力なんだよ…とりあえず頑張ってみてくれ!」
「分かりました!うぅ~ん!物体操作!」
シュリはマホロが作った空中への階段で空へ上がり、作られた鉄の壁を次々に操り地上に配置していった
「私なんでも出来ちゃうかも~!…ひっ!!」
シュリが自惚れていると壁を邪魔に感じたのかペルセポネが鎌でシュリに攻撃を仕掛けてきた
間一髪でマホロの壁が展開され防がれたが腰を抜かしたシュリだった
「馬鹿!お前はさっきの戦いでもだったが戦闘におふざけを持ってくるのやめろ!」
「ふぇぇ~、マホロざ~ん!ごわがっだぁ~!」
「分かったら真剣にやれ!ほら、壁どんどん出してくぞ!」
「は、はいい!!やります!やりますよぉ!」
シュリが大きな円を描くように配置したマホロの壁は何重もの円となり外に行くにつれて壁が高くなるまさに闘技場のようなフィールドだった
広さは半系300メートル程の巨大なフィールドだが、ペルセポネはドームサイズの覇王龍に比べると高さ30メートル程で全然小さかったため十分な大きさだった
到着した兵士達もその意図を汲み取りそばに作られた階段からそれぞれ登って攻撃を開始する
「このコロシアムのような地形は…!?」
「おい!あれ見ろ!すげーの投げてきてる嬢ちゃんがいるぞ!何者だ?」
「いや、生み出してるのは隣の少年っぽいぞ!この鉄の塊…スズハさんが仲間と言っていた人達…もしかして彼が壁のマホロか!?」
「なんでもいい!せっかくこんないい戦場を作ってくれたんだ!袋叩きにしてやれ!重火器部隊も配置急げー!」
兵士達はこの戦いに参加する覚悟を持っているだけあってそれぞれが優秀な力を持っており各自判断が素早く迅速な対応で連携をとっていた
「マホロさん!クナイちゃんも…あれ?シュリちゃん!?」
「あ、はい!お世話になってます!」
スズハも空中の足場に立っている2人にそのまま飛んで合流した
「色々厄介なことになりましたね?マホロさん」
「…こんな大事になると思ってなかった。シュリを助けに来ただけなのになぁ」
「この黒い女神はなんなんですか?」
「ペルセポネ、上位精霊の上の超位精霊らしい。ヒアラとキュアーの合体時のエネルギーを利用されたんだ。かなり厄介だろうな」
「なるほど、ヒアラさん達の…ではまだこの様子だとペルセポネも本調子ではありませんね、私達は指示やサポートに徹し戦術的に緊急事態に備え温存しておきましょう」
「…あぁ、ただシュリが普通に戦いで魔力消費してるから回復してもらえると助かる」
「分かりました。シュリちゃん。あなたも戦ったのね、偉いわ。マホロさんを支えてくれてありがとう」
「いえ!私は守られてばかりでしたので何も!ところでマホロさんも魔力使ってると思うので回復させてあげてください!」
「あら、気遣いありがとう。でもマホロさんは大丈夫なの。魔力消費しないから」
「…え?」
物理系とはいえ発言させる能力なら魔力が必要なのでは…?
スズハの言葉に少し理解が追いつかなかったシュリだが、戦闘中の為深く言及する暇は無かった
「私はこの戦場を指揮しますので、マホロさん、空間把握で皆さんの援護をお願いしますね」
「分かってる」
それだけ交わすとスズハは地上へと降りていった
「…なんかスズハさん、凄かったですね!母性というか、強さのオーラというか…?なんでしょうか」
「あれは臨戦態勢に入ってるからな、普段より纏ってる魔力が多くて性格による相手への感情の伝わり方も強くなっているんだろう」
「…な、るほど?」
言ってることは全然分からなかったが、気を抜く暇は無かった
「!!シュリ!」
「はい!」
地上のコロシアムで兵士達に攻撃されていたペルセポネの反撃の鎌が振りかぶられ、その時上に掲げた鎌が迫ってきたのだ
今度はちゃんと話しながらも戦場に集中していたシュリは危なげなく避ける事に成功した
「よし、成長してるな。気を抜くなよ!」
「はい!」
しかし次の瞬間、その振り下ろされた鎌攻撃が1箇所の鉄壁の土台に直撃し多数の兵士を吹き飛ばした
「ぐぁぁぁあ!!」
「はぁ!?動き鈍いくせに攻撃力高すぎるだろ!」
真っ二つに裂かれた土台を見た兵士達はそれまでの勢いを失い急に慌てふためき出した
「…あの鎌、物理法則を貫通するのか?一応生み出した壁の手応えは感じれるんだが今の瞬間破壊される感覚が恐ろしく滑らかだった気がする」
「え、それって物理系の防御が効かないって事ですか!?」
「…多分、鎧とか関係なしに紙のように切ってくるだろうな」
「やばいじゃないですか!スズハさーん!!」
シュリはマホロが掴んだ情報をすぐにスズハへ伝えるとスズハはすぐに陣形を整えるよう指示を出す
「ひとまず敵を封じこめます!結界スキル持ちの方は前衛へ!聖域で動きを止めましょう!」
「ヒアラ、私達も行こう!私が結界出せるよ!…そうなの?初めて知ったよ…」
ヒアラ達も結界張りに参加しペルセポネを囲む
「結界スキル用意ー!展開!!」
スズハの号令でヒアラ含め300人ほどの兵士達が結界スキルを張る
「グァァァア!!」
「苦しんでるぞ!いい感じだ!今のうちに攻撃を!」
「ヒアラ!このまま弱らせよう!」
兵士達とキュアーは勢いづいて力を込める。…が、ヒアラはなにか違和感を感じていた
「ねぇキュアー、嫌な予感がする。…え?どーゆーこと??…ペルセポネって元々女神だったんだよね…闇属性だけじゃないとしたら…」
すると次の瞬間ヒアラの予感に応えるようにペルセポネはとてつもなく大きな波動を繰り出す。衝撃は聖域の結界をいとも簡単に破壊しそのまま数千人の兵士を吹き飛ばした
闇の力を纏った冥界の女神の一撃に触れた生身の人間は闇の魔力に耐えられる訳もなく骨も残らず塵となり消滅してしまった
「……はぁ、はぁ、な、なにが…起きたの…?」
「そんな…一瞬で兵士達が数千も…塵も残らず…!?」
スズハやマホロがギリギリ展開した壁やバリアのおかげで全滅は避けられたが、間に合わなかったり範囲から漏れていた兵士達は一瞬にして消えた
「……う、うわぁぁぁぁあ!!!」
兵士達は数秒間状況が読み込めず静止していたが、次第に脳が追いつきはじめた途端恐怖で顔が歪み逃げ出はじめた
「こ、こんな化け物勝てるわけねぇ!なんだよ一瞬って…数千だぞ!?あいつにとって俺らはアリ同然だ!やってやれるか!逃げろぉ!」
しかしその逃げるという選択肢に残っていた僅かな光も、ペルセポネによって潰えることとなる
「うふふ、ははは…アッハッハッハ!!!」
戦場に響き渡ったその品の中に狂気を宿したような声はその場にいた全員を凍りつかせた
そしてそれまで黒い鎧をまとっていた仮面や鎧が次第に外れていき、中から美しくも恐怖を感じるようなドレスを纏った妖艶な女性の精霊が現れた
「た~くさんの命を吸ったらあまりの快感で目が覚めちゃったわ…♡あぁ…久しぶりねぇこの快感、すんごい濡れちゃったわぁ…♡」
な、なんだこのえっちな精霊はぁぁぁあ!!?!?!?
鎧のどこに納めていたのか?と思うほどのロングトレーンをなびかせたかなり露出度の高めなドレスはまさに女神というか、女王というような気品を感じた
「なんだ!?姿が変わって言葉を喋ったぞ!?」
「ひいぃ!こ、こいつ俺たち人間を食ったんだ!消えた連中はただ塵になったわけじゃない…こいつの魔力に触れて肉体ごと魔力を吸われたんだ!」
「あら、なぁに?私が悪いことしたとでも言うのかしら?下等な存在が私に向かって話すことすらおこがましいというのに気分がいいからといって最後まで聞いてあげたら酷い言い様じゃないのよ」
「くっ…クソ精霊が!知性があるならまだやりようはあるぜ!全員仕掛け…」
そう言いかけた兵士は直後、ペルセポネの鎌によって消されていた
「あ~、まずいわねぇ、ほんとダメだわ。もっと上質な魔力の持ち主はいないのかしら…?あら、ところどころにいるみたいじゃないの。それに…一際珍しい魔力持ちがいるようねぇ」
ペルセポネは空中のマホロ、地上にいるスズハを見たあとヒアラ達の方にチラリと視線を流した
「ひ、ヒアラ…あいつ今私たちの方見たよね?…うん、見たね…。ね!えっちなことされちゃう!逃げないと!…緊張感無いなぁ…」
でも、ペルセポネのこの確かな威圧感…さっきの鎧状態の無機物のような感覚は消えて圧倒的な圧を感じる…これが…超位精霊の力!
「なーんか重い鎧でも着てたかのように体が軽いわぁ…戦ってた人間さんも退屈させちゃってごめんなさいね…?これからが本番よ!私を楽しませて!アハハハハ!!」
そう言い終わると次の瞬間急激にギアを切り替えたペルセポネは瞬時に上空へと飛び上がり鎌を大きく振りかぶる
「速いっ…!?まるで瞬間移動だった!!」
「これはほんのご挨拶…こんなに沢山のお食事…私を絶頂に連れてってぇぇ!!♡♡」
急速に降下して繰り出した強力な一撃はこれから始まる苛烈な戦いの開戦の合図となった
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