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2章
41話 案内役のクナイちゃん
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5人の部屋割りは女3と男2。
大浴場付きの宿屋で広々とした部屋は旅館のような感じで過ごしやすかった
「…キュアー大丈夫かな?」
「ふふ、ずっと一緒にいるのに心配なんですね」
「いやぁ、ずっと居ますけど、戦闘面以外は何をやらかすか分からなくてヒヤヒヤなんですよね…」
先に自室で休むことにしたヒアラとスズハは風呂を済ませベッド上でそれぞれくつろぎながらのんびり会話をしていた
「戦闘面以外ですか…戦闘の時は息ピッタリでしたもんね」
「…そう見えました?まぁ、なんというか、キュアーの動きは見なくても動けるような感じはしますね。次どう動くのか何となくわかるくらいには慣れてるかもです」
「それって凄いことですよ。自覚あります?どんなに熟練のパーティでも、合わせるのは上手くなりますが、無自覚で息が合うのはそうそう無いですから」
「そうなんですか?でもスズハさんとマホロさんもこれまで息ピッタリでやって来てたんじゃないですか?」
「…私達の場合、私が暴れてマホロさんが合わせてくれてるだけなので…あはは」
ふと、スズハさんの戦闘時の暴れているシーンが脳裏をよぎった
「ごめんなさい、聞いていいことか分からないんですけど、スズハさんが戦う時、少し性格変わりますよね…?あれって、あれが素なんですか?」
スズハはすこしキョトンとした顔をした後、思い出したかのように恥ずかしがりながらモジモジしながら話し出した
「あれ、やっぱり気になりますよね…。私は昔、家庭環境のせいで少しやんちゃだったんですよ…その時の影響というか、敵を前にすると熱くなっちゃうんです…」
「昔の家庭環境って、結構響きますよね。私の場合、母親は物心ついた頃にはすぐいなくなっちゃったので、父親の育て方が良かったのかもしれないですね」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2人がリラックスタイムをのんびり過ごす一方、男子部屋は恐ろしく静かな時間が過ぎていた
「……………」
「……………」
(やべぇ、マホロさんって何話していいか全くわからん!ヒアラ!助けてくれぇぇええ!!)
ノノの心の叫びがヒアラに届くことは無かった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ドーン!!」
部屋のドアを勢いよく開けたのはキュアーだった。どうやらショッピングがあらかた終わったらしい。でもなにやら袋を大量に抱えている…!?
「キュ、キュアー…?なんか買ったの!?お金無かったはずでしょ?」
「え?何言ってんのヒアラ!覇王龍討伐の報酬がめちゃくちゃ入ってたよ!」
「え?…あ、そういえばあの戦いの報酬のことすっかり忘れてた。そういえばそうだったね。んで、いくら入ってたの?」
「500万!」
「…は?ご、500!?500万!?」
「うん!だから何も考えずに買い物出来たよーやったね!」
「そ、それは何も考えなくて良いかもね…」
スマホで口座残高を確認するとそこには確かに500万円振り込まれていた
「あ、あわわ…こんな額初めて見た…」
「ランクカードでキャッシュレス出来たからとりあえず欲しくなったもの全部買ってきた!」
「ランクカード?あぁ、そういえばそんな機能があったね」
ランクカードのキャッシュレス機能とは、ランクカードを貰ったあと、個人の自由だが、所持している口座と繋げておくことでお会計時にタッチするだけで買い物ができる機能だ。多機能ですごい
「私もここにいるうちに楽しんじゃおうかな…」
キュアーは素早い動きで荷物の整理を済ませお風呂に入る。それを待っている間に少し眠くなったヒアラはそのまま眠りへと落ちた
「あら?ヒアラさん、寝ちゃったようですね。うふふ、また明日」
アニマストでの初日は時差等の原因もあり、時差ボケを無くすためあまり時間が取れずに終わった
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「こんにちわ!今日から案内役を務めます。クナイです!よろしくお願いします!」
「きゃ、きゃわいいいい!!!」
翌朝ヒアラ達を出迎えに宿屋にやってきたのはまだ幼く見える小さなネコ耳の女の子だった。きゅるんとした大きな瞳、真っ白な人肌に真っ黒の髪や耳、尻尾は私たちの心をグッと掴んだ
「こう見えてもここらの案内役じゃ結構有名なんですよ?」
「よろしくねー!こんな可愛い子に案内してもらえるなんて私は幸せだよ…もういつ死んでも悔いは無いね…」
「いや死ぬな死ぬな。全くキュアーはいちいち大袈裟なんだから」
「あはは!皆さんは面白いですね!僕も楽しいことは大好きなので仲良くしてください!」
…ん?男の子?
その時、なにかが胸の中でざわついた
「ぼ、僕?男の子!?」
「ん?いえ、雌ですよ?」
「あぁ、良かった…雌…女の子なんだね。危うくノノあたりが変な性癖に目覚めるところだったよ」
「え?ヒアラさん?風評被害やめてな?言い出しっぺの法則だぞ」
「うるさい!危なかった…男の娘だったら…」
「…え?そーゆー趣味かよ」
「ち、違うもん!」
いやぁ、ほんとに危なかった…まさか自分にこんな性癖があったなんて…この事は内緒にしないと
ちゃんとした女の子なら普通に愛でられるから健全で問題なし!
「何の話ですか?」
「ん!?いや、クナイちゃんは気にしなくていいよ!こっちの話だからね!はは…」
「そうですか!じゃあさっそく皆さんに各施設を案内していきますね!その後はヒアラさんとキュアーさんだけ修行と研究で残ってもらうので、残りの3名様は自由にしてくださって構いません!」
「はーい!」
それから5人はクナイに連れられミスティの街を細かく回っていった
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
商店街から観光施設、公園や絶景スポットまで、一通り回り終えるた5人はヒアラとキュアーの研究を行う研究所に向かっていた
「これから研究所に向かうお2人以外の皆さんは自由にして頂いて大丈夫ですよ!問題さえ起こさなければミスティの街はリベレーターの皆さんを大いに歓迎してくださると思います!」
「…俺は少し1人でやりたいことがある」
ここで、今まで静かだったマホロが急に口を開いた
「マホロ様?お1人でなんて珍しいですね!ここに滞在している間は自由に遊んで大丈夫なのでリゾート気分で遊んでってください!」
マホロは皆にアイコンタクトだけとると、1人で人混みの中へ消えていった
「あら、マホロさん…あの人の所へ行くのでしょうか…」
「スズハさん、あの人って?」
「…いえ、ノノさんは気にしなくて大丈夫ですよ。3年前に知り合った方なだけです。さて、私達はどうしましょうか?やりたいことがあればそれぞれ行動してもいいですけど…」
「うーん、やりたいことってほどの事も特にないからせっかくだし一緒に回りますか?」
「ふふ、そうですね!ヒアラさん、私達はそれぞれ自由にしてますので、研究と修行の程、頑張って下さいね!」
「あっ、はい!ありがとうございます!」
一緒に歩くスズハとノノを見送るとキュアーがニヤニヤしながら耳元に囁いてきた
「ねぇ、あの2人ってなんかお似合いじゃない?」
「え?スズハさんはマホロさんじゃないの?ノノは好きなタイプとか全然分かんないや」
「えぇ!?見る目ないなぁ~、マホロさんはスズハさんに全くそーゆー感情無いでしょ!なんか、見る目が違うんだよねぇ」
「うーん、そうなのか…?」
正直昔から恋愛なんかした事の無い私にはさっぱり分からない。キュアーは高校の頃何人かの男子から告白されてたっけ?全部振ってたけど
「あの~、大丈夫ですか?そろそろ研究所へ向いますけど…」
「あっ!うん!大丈夫!行こっか!」
残った3人は街を抜けると、ミスティの街を囲む洞窟の壁際に大きく露出している木の根まで歩いてきた
「この露出している根まで来ればあとは真っ直ぐ道なりです!研究所は巨大樹の幹をくり抜いているんですよ!」
「へぇ~!すごいよすごいよ!!木の中にある研究所かぁ!ロマンあるなぁ~…ねぇ、なんで木の中なの?」
「天啓の起源は、今のように産まれた時に授けられるものではなくて、この大地から譲り受けたものとされているんです!なので生命力が沢山宿っている木の中なら研究が捗るかもって選んだらしいですよ!あ!あと精霊がこの森の中で1番集まる場所だから!…みたいな事も言ってたかも…です?」
「なーるほど!そーゆー事か!確かにそう言われると異世界アニメでも世界樹に大事なものがあったり精霊がいたりしてたから信憑性はあるかも!」
キュアーのこういう謎知識はよく分からないけど、確かにこの道になってる根から何かしらの生命力を強く感じる気がする
「キュアーさんは何かと飲み込みが早くて助かります!…あ!あそこです!着きましたよ~!」
クナイが指さした先には、ヒアラが想像してた木のイメージを遥かに超えるでかさの巨大樹とその麓にある大きなドアがあった
「でっか!すご!」
この時の2人はまだ、この研究所の先に待ち受ける大きな試練を知る由もなかった
大浴場付きの宿屋で広々とした部屋は旅館のような感じで過ごしやすかった
「…キュアー大丈夫かな?」
「ふふ、ずっと一緒にいるのに心配なんですね」
「いやぁ、ずっと居ますけど、戦闘面以外は何をやらかすか分からなくてヒヤヒヤなんですよね…」
先に自室で休むことにしたヒアラとスズハは風呂を済ませベッド上でそれぞれくつろぎながらのんびり会話をしていた
「戦闘面以外ですか…戦闘の時は息ピッタリでしたもんね」
「…そう見えました?まぁ、なんというか、キュアーの動きは見なくても動けるような感じはしますね。次どう動くのか何となくわかるくらいには慣れてるかもです」
「それって凄いことですよ。自覚あります?どんなに熟練のパーティでも、合わせるのは上手くなりますが、無自覚で息が合うのはそうそう無いですから」
「そうなんですか?でもスズハさんとマホロさんもこれまで息ピッタリでやって来てたんじゃないですか?」
「…私達の場合、私が暴れてマホロさんが合わせてくれてるだけなので…あはは」
ふと、スズハさんの戦闘時の暴れているシーンが脳裏をよぎった
「ごめんなさい、聞いていいことか分からないんですけど、スズハさんが戦う時、少し性格変わりますよね…?あれって、あれが素なんですか?」
スズハはすこしキョトンとした顔をした後、思い出したかのように恥ずかしがりながらモジモジしながら話し出した
「あれ、やっぱり気になりますよね…。私は昔、家庭環境のせいで少しやんちゃだったんですよ…その時の影響というか、敵を前にすると熱くなっちゃうんです…」
「昔の家庭環境って、結構響きますよね。私の場合、母親は物心ついた頃にはすぐいなくなっちゃったので、父親の育て方が良かったのかもしれないですね」
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2人がリラックスタイムをのんびり過ごす一方、男子部屋は恐ろしく静かな時間が過ぎていた
「……………」
「……………」
(やべぇ、マホロさんって何話していいか全くわからん!ヒアラ!助けてくれぇぇええ!!)
ノノの心の叫びがヒアラに届くことは無かった
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「ドーン!!」
部屋のドアを勢いよく開けたのはキュアーだった。どうやらショッピングがあらかた終わったらしい。でもなにやら袋を大量に抱えている…!?
「キュ、キュアー…?なんか買ったの!?お金無かったはずでしょ?」
「え?何言ってんのヒアラ!覇王龍討伐の報酬がめちゃくちゃ入ってたよ!」
「え?…あ、そういえばあの戦いの報酬のことすっかり忘れてた。そういえばそうだったね。んで、いくら入ってたの?」
「500万!」
「…は?ご、500!?500万!?」
「うん!だから何も考えずに買い物出来たよーやったね!」
「そ、それは何も考えなくて良いかもね…」
スマホで口座残高を確認するとそこには確かに500万円振り込まれていた
「あ、あわわ…こんな額初めて見た…」
「ランクカードでキャッシュレス出来たからとりあえず欲しくなったもの全部買ってきた!」
「ランクカード?あぁ、そういえばそんな機能があったね」
ランクカードのキャッシュレス機能とは、ランクカードを貰ったあと、個人の自由だが、所持している口座と繋げておくことでお会計時にタッチするだけで買い物ができる機能だ。多機能ですごい
「私もここにいるうちに楽しんじゃおうかな…」
キュアーは素早い動きで荷物の整理を済ませお風呂に入る。それを待っている間に少し眠くなったヒアラはそのまま眠りへと落ちた
「あら?ヒアラさん、寝ちゃったようですね。うふふ、また明日」
アニマストでの初日は時差等の原因もあり、時差ボケを無くすためあまり時間が取れずに終わった
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「こんにちわ!今日から案内役を務めます。クナイです!よろしくお願いします!」
「きゃ、きゃわいいいい!!!」
翌朝ヒアラ達を出迎えに宿屋にやってきたのはまだ幼く見える小さなネコ耳の女の子だった。きゅるんとした大きな瞳、真っ白な人肌に真っ黒の髪や耳、尻尾は私たちの心をグッと掴んだ
「こう見えてもここらの案内役じゃ結構有名なんですよ?」
「よろしくねー!こんな可愛い子に案内してもらえるなんて私は幸せだよ…もういつ死んでも悔いは無いね…」
「いや死ぬな死ぬな。全くキュアーはいちいち大袈裟なんだから」
「あはは!皆さんは面白いですね!僕も楽しいことは大好きなので仲良くしてください!」
…ん?男の子?
その時、なにかが胸の中でざわついた
「ぼ、僕?男の子!?」
「ん?いえ、雌ですよ?」
「あぁ、良かった…雌…女の子なんだね。危うくノノあたりが変な性癖に目覚めるところだったよ」
「え?ヒアラさん?風評被害やめてな?言い出しっぺの法則だぞ」
「うるさい!危なかった…男の娘だったら…」
「…え?そーゆー趣味かよ」
「ち、違うもん!」
いやぁ、ほんとに危なかった…まさか自分にこんな性癖があったなんて…この事は内緒にしないと
ちゃんとした女の子なら普通に愛でられるから健全で問題なし!
「何の話ですか?」
「ん!?いや、クナイちゃんは気にしなくていいよ!こっちの話だからね!はは…」
「そうですか!じゃあさっそく皆さんに各施設を案内していきますね!その後はヒアラさんとキュアーさんだけ修行と研究で残ってもらうので、残りの3名様は自由にしてくださって構いません!」
「はーい!」
それから5人はクナイに連れられミスティの街を細かく回っていった
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
商店街から観光施設、公園や絶景スポットまで、一通り回り終えるた5人はヒアラとキュアーの研究を行う研究所に向かっていた
「これから研究所に向かうお2人以外の皆さんは自由にして頂いて大丈夫ですよ!問題さえ起こさなければミスティの街はリベレーターの皆さんを大いに歓迎してくださると思います!」
「…俺は少し1人でやりたいことがある」
ここで、今まで静かだったマホロが急に口を開いた
「マホロ様?お1人でなんて珍しいですね!ここに滞在している間は自由に遊んで大丈夫なのでリゾート気分で遊んでってください!」
マホロは皆にアイコンタクトだけとると、1人で人混みの中へ消えていった
「あら、マホロさん…あの人の所へ行くのでしょうか…」
「スズハさん、あの人って?」
「…いえ、ノノさんは気にしなくて大丈夫ですよ。3年前に知り合った方なだけです。さて、私達はどうしましょうか?やりたいことがあればそれぞれ行動してもいいですけど…」
「うーん、やりたいことってほどの事も特にないからせっかくだし一緒に回りますか?」
「ふふ、そうですね!ヒアラさん、私達はそれぞれ自由にしてますので、研究と修行の程、頑張って下さいね!」
「あっ、はい!ありがとうございます!」
一緒に歩くスズハとノノを見送るとキュアーがニヤニヤしながら耳元に囁いてきた
「ねぇ、あの2人ってなんかお似合いじゃない?」
「え?スズハさんはマホロさんじゃないの?ノノは好きなタイプとか全然分かんないや」
「えぇ!?見る目ないなぁ~、マホロさんはスズハさんに全くそーゆー感情無いでしょ!なんか、見る目が違うんだよねぇ」
「うーん、そうなのか…?」
正直昔から恋愛なんかした事の無い私にはさっぱり分からない。キュアーは高校の頃何人かの男子から告白されてたっけ?全部振ってたけど
「あの~、大丈夫ですか?そろそろ研究所へ向いますけど…」
「あっ!うん!大丈夫!行こっか!」
残った3人は街を抜けると、ミスティの街を囲む洞窟の壁際に大きく露出している木の根まで歩いてきた
「この露出している根まで来ればあとは真っ直ぐ道なりです!研究所は巨大樹の幹をくり抜いているんですよ!」
「へぇ~!すごいよすごいよ!!木の中にある研究所かぁ!ロマンあるなぁ~…ねぇ、なんで木の中なの?」
「天啓の起源は、今のように産まれた時に授けられるものではなくて、この大地から譲り受けたものとされているんです!なので生命力が沢山宿っている木の中なら研究が捗るかもって選んだらしいですよ!あ!あと精霊がこの森の中で1番集まる場所だから!…みたいな事も言ってたかも…です?」
「なーるほど!そーゆー事か!確かにそう言われると異世界アニメでも世界樹に大事なものがあったり精霊がいたりしてたから信憑性はあるかも!」
キュアーのこういう謎知識はよく分からないけど、確かにこの道になってる根から何かしらの生命力を強く感じる気がする
「キュアーさんは何かと飲み込みが早くて助かります!…あ!あそこです!着きましたよ~!」
クナイが指さした先には、ヒアラが想像してた木のイメージを遥かに超えるでかさの巨大樹とその麓にある大きなドアがあった
「でっか!すご!」
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