ヒアラ・キュアー

るろうに

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2章

38話 次の舞台は獣人の国!?

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アカネが扉を出てからしばらく待っているとキュアー達が係員に案内されながら部屋に入ってきた

「ヒアラ聞いたよ~?パーティランクもう決まったんだって?ドーズさんがお前らのランク、楽しみにしとけよ!って言ってたけどなんだったのー?」

キュアーは入室早々森川室長に目もくれずマイペースに質問してきた

「ちょっと、キュアー!ここではあんまりはしゃぎすぎないで…」

「大丈夫ですよヒアラさん。…キュアーさん、ノノさん、スズハさんにマホロさん。あなた達のパーティーのランクはXになりました。通常のランク付けはGからA、その上がSとなっていますが、あなた達は未知数ということでユニークランクであるXを設けさせてもらいました。」

「ランクX…かっこいいな。特別枠感がすごいぞ」

「あらぁ…マホロさん、私達もこれ注目浴びちゃうやつですね…。どうしましょう?」

「…高いランクの方が危険な依頼に行けるならそれに越したことはない。俺が行く先で死人は出させない。」

みんな、なんだかんだすごいワクワクしてるな!たしかに特別感があると言われたらかっこいいような気もしてきた!…あれ?ところで1番はしゃぎそうなキュアーは?

「キュアー?」
 
すぐ居なくなると思って見回すとキュアーはスズハさんの後ろで俯きながら震えていた

「うぅ…」

「きゅ、キュアー!?大丈ぶ…」

「いやったぁぁぁー!!ランクX!?すごい!すごいすごい!!ユニークってことはこのランクになるリベレーターは他に居ないってことだよね!!くぅ~!まさに漫画の主人公って感じ!特別扱い気持ちぃいい~!!」

私の心配をよそにキュアーは込み上げる嬉しさを耐えていたらしく、一気に爆発した

「皆さん嬉しそうで何よりです。それでは落ち着いたあたりで本題に入ります。ヒアラさん。先程見せた映像の二人の男、あなたと何かしらの繋がりがありますか?」

やっぱりその件だよねぇ、穴から出てきてたのは知らなかったけどあれはアグナに間違いないだろうし…

「いえ、面識とかは特に無い…はずですね。」

「この2人のうちの1人、分かりますよね?」

「…はい。なんか初対面なのに急につっかかってきましたね、アグナと名乗ってました」

「…アグナ。なるほど、その方についてはこちらでも調べてみます。ただ結果として、この方はどうなったんですか?覇王龍の背中から消えるところまでは衛星で追えてたのですがその後が分からず…」

「あー、えっと、覇王龍の体内で戦ってたんですけど、途中で次元龍と合体しました。その後は多分衛星にものってたかもです」

「合体…あなた達だけでもイレギュラーなのにもう1人いたのですね。衛星にも映ってたというと、もしや途中で覇王龍の腹部から飛び出してきた2人のうちの1人がアグナだったのですか?」

「あ、はい。そうですね。私達の合体とあっちの合体でした」

「…なるほど。分かりました。質問は以上です。」

ふぅ、尋問みたいな質問で怖かったけどなんとか終わった…。みんなもわいわいムードだったのに完全に冷めちゃってるよ

「それでは、ここからが本題なのですが」

「はい。…はい?ほ、本題?まだなにか」

森川室長はまたスタッフを呼び、何かを受け取ると5人全員にそれを渡してくれた

「これは…?」

「それはリベレーター専用のランクカードです。探索者制度が終わり、色々と仕様が変わるため今後はこちらで活動してもらいます。ランクごとに色が異なりますので、遠目からでも相手のランクが分かるはずですよ。それに伴って、これまでのサーチャーシンボルはお預かりしますね。」

私たちのランクカードはエメラルドグリーンか…書いてる内容は名刺みたいな形式だな、リベレーターネームとランク、武器種と種族が書いてある

「これ武器種とか種族とかどうやって調べてるんですか?」

「武器種は水晶で見えた武器と結晶から推測してます。変えてる人も全然いるのですが、どういった戦い方がベースなのか分かるので入れててもいいかなと。種族は探索者の時の登録書類に書いてもらった内容を参考にしてます。正式登録してないキュアーさんのランクカードはほかの皆さんの分に比べて簡易的ですよ」

キュアーのを見せてもらうとたしかに名前とランクしか書いてない

「なるほど…通常のランクカードの色ってどんな感じなんですか?」

「通常はランク順にこんな感じですね」

そういうとスタッフの1人が8枚のカードを並べた

GランクからSランクまで下から
白、黒、青、赤、銅、銀、金、プラチナ
のようになっていた

「おぉー、銅になるまでの4色はなんかチープな感じするかも」

「これまでランク制度にしておらず気づかなかったのですが、Dランク以下のリベレーターがおよそ60%を占めておりまして…それだけ量産となるとこうなってしまいました…。」

「まぁ、作る時間もあんまり無かっただろうし仕方ないんじゃないか?」

ノノはエメラルドグリーンのカードを誇らしげに収めながら森川室長をフォローしていた

「ノノ、ウキウキでフォローしても説得力ないって…あ、ところで本題ってこれのことですか?まだ何かあるんですかね?」

「はい。これを使って皆さんには獣人の国に行ってもらいます」

「「…え!?」」

「そこは日本よりも天啓や精霊についての知識や文明が進んでおりヒアラさん達の能力の謎も色々と解けるかもしれません。既に私の知り合いには連絡をとっており…」

「いやいやいやちょちょちょっと!ちょっと待ってください!…獣人の国?」

「はい。あれ、ご存知なかったですか?獣人の国、アニマストの存在を」

「アニマスト…すみません、全く知らないです…どこですか?」

「位置で言うと、ロシアの真ん中下あたりですかね。独立国家ではないため地図にも載ってないのですが、確かに獣人の国が存在してます。」

「そこがアニマスト…え、普通に世の中にその情報出回ってないですよね!?」

「彼らの住んでる土地がそもそも見つかりにくいってのもありますが、表立って動くことがあまりないのでメディアに露出しないんですよ。」

「なるほど…」

「出発は明日です。2週間の短期遠征ですが、レベルアップと研究と、どちらも捗るといいですね。」

「はい!2週間か…出発はあした…明日?…明日!?」

「健闘を祈ります。」

「えぇぇぇぇぇえええええー!?!?」

こうしてヒアラ達の新たな旅は始まることとなった。

次の舞台はいざ!獣人の国【アニマスト】

「ヒアラー!ケモ耳を拝めるのかな!?」

「ちょっと楽しみだね!」

「忍者知ってる人いるかな?」

「マホロさん、私達は3回目ですねぇ、皆さん元気にしてるでしょうか?」

「…まぁ、平和な土地だし大丈夫でしょ。」

翌日飛行機に乗り込んだ5人は大空へと飛び立った
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