26 / 75
1章
24話 過去の自分にさよなら
しおりを挟む
「はい。じゃあ次、ノノ君!」
「はい!」
入学式の後の初めての挨拶。ここが1番大きい点かな。過去の自分は全く喋れなかったけど、今は違う
「ぼくのなまえはノノです!みんなとなにもかわりません!しょうらいのゆめはにんじゃになることです!ともだちたくさんつくりたいです!よろしくおねがいします!」
挨拶をすませるとそれまで少し嫌嫌だったみんなの目がすっと変わった
「にんじゃ!かっこいいね!」
席に戻る最中ふと声をかけてきた子がいた。
あぁ…ここから始めるんだ。新しい人生を
「わたしはハナ!よろしくね!ノノくん!」
「うん!」
それからの僕の人生は180℃変わった
勉強や運動神経は良かったし悔しがる子には妬まれることも少なからずあったが、それらを圧倒的にカバーする忍者大好き少年という肩書き。これ一つで周りの男の子は皆面白いやつと思って接してくれる。初めからなりきっているのでハナも一切嫌悪感を抱かずに素で接してくれた。
頭の良さもクールキャラに拍車をかけ、足が異常に速い件も忍者だから。の一言で半ば強引だが解決出来る。
気づいたら俺は、小学校を笑って卒業していた。
「忍者…やっぱり最高だな!」
中学生になってヒアラやキュアーと出会った時も僕は忍者として過ごした。世間体なんて気にしない。自分の好きを隠さずに誇って入れば周りは受け入れてくれる。
人間は、少し自分を変えるだけでこんなにも周りに影響を及ぼすものだったんだな。
そう思った瞬間、世界が変わり、元の真っ暗な世界に変わる。すると目の前に僕を精神世界に飛ばしてくれた霊が再び立っていた
「変わってからは回想みたいに流しちゃったけど、許してよね?あくまで体験だし、時間が無かったの」
「あぁ…分かってる。やっぱり俺はこのままでいいと知れただけでも、あの世界に戻れた価値はあったと思ってる。」
「それなら良かったわ。現実ではまだ1分も経ってないけど、今のあなたからはさっきまでとはまるで別の強い力を感じるわ」
「え?…ほんとだ。体の中から力が湧き上がる気がするな」
「なら、あとは任せるね。お願い。この覇王龍を倒して。今のあなたなら大丈夫。それと…これもあなたに託すわ」
少女は手を差し出してくる。合わせるようにして応えると、手のひらを通じて何か特別な物が体に流れてきた
「これは…?」
「それは私の天啓、刹那の力。今のあなたなら使いこなせるはず。じゃあ、現実に戻すわね」
「え…、?天啓の付与?ちょっと待て!こんなことできるなんて知らないぞ!」
「ノノ。今こそ覚醒の時よ。行ってらっしゃい」
「あ、あんたいつも強引だな!?まだ名前も聞いてないのに!」
しかし無常にも、世界は収縮されていった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ノノが覇王龍に掴まれて約3分、未だ現場は硬直していた
「ノノ!…何か手はないの!?」
「あの強い魔法耐性を少しでも弱めるために、物理的な強い力があれば…」
「キュアー!さっきは止めたけど…やっぱり私達が行こう!」
「待って、ヒアラ…何か来る」
「え?」
次の瞬間、覇王龍の手の中が強く光り出した
「あれは…ノノ!?」
「ノノも頑張ってるんだ!皆!行こう!」
すると後ろから避難していた探索者達もぞろぞろと名乗りを上げだした
「ノノさんの仲間の嬢ちゃん達!俺らも助太刀するぜ!」
「皆でノノさんを取り戻すんだ!敵がどんなに強大でも、力を合わせれば何とかなるはずだ!いくぞー!!」
「「おおーー!!」」
「スズハさん、私達が何とかチャンスを作ります!攻撃が通りそうになったらすごいの1発、お願いします!」
「ええ、任せて下さい!頼みます!」
スズハは申し訳なさそうにしつつも、その時がきたら確実に倒すと、力強い力で背中を押してくれた
「キュアー、敵は強大だけどこれまで私達は何とかやってこれた!今日もなんとかしよう!きっと出来る!」
「お!?やっちゃいますか!?てか、ぶっちゃけそれでも勝てるか分かんないけどねぇ…2人のままよりマシか…とほほ…。」
「やるしかないってこと!いくよ!はいっ!」
強く手を差し出すとキュアーも苦笑いしながら手を合わせる
「ヒアラ・キュ…」
「全員下がりなさい!!」
しかしその変身は突如聞こえた声に遮られる
「「え?」」
次の瞬間、とてつもない衝突音と共に覇王龍の叫びが聞こえた。
目を移すとなんと、ノノを掴んだ腕が手首からとてつもない斬撃で一刀両断されていた!
「誰!?!?」
遠くてよく見えない。しかしそれが誰なのか2人は一瞬で分かった。オーラ、存在感、何を感じたか言葉で表すのは難しいけど、確実にその人だった
「あれは…アカネさん!!!!!」
「私はかつて、人々を率いる事に向いてないとこの身を隠しました。しかしそれが原因で誰かが傷つくのなら…この剣聖の名において、再び人々のために剣を取りましょう!!」
「ヒアラとキュアーの嬢ちゃーん!俺らもいるぜ!!」
「あ!あれは…!」
新潟駅の方面からドーズを筆頭に、20人近くの探索者がぞろぞろとこちらに向かって走ってきていた
「ドーズさん!それに探索者があんなに沢山!助けに来てくれたんだ!!」
「おーい!アカネさーん!俺らはいつでも準備できてるぜ!あんたの力がここまでとは思ってなかったが、みんなついて行くぜ!!指揮を頼む!」
「ドーズさん、ありがとう。今の私は受付嬢では無い!この強大な敵には全員の力が必要になる!私が先陣を切る!全員着いてこい!!」
「おおおおー!!」
すごい…これが、剣聖の力!
「キュアー!行こう!私達ももう少し温存!」
「合点承知ー!」
2人は走り出す探索者の波に乗り一斉に覇王龍へと駆けていった
「はい!」
入学式の後の初めての挨拶。ここが1番大きい点かな。過去の自分は全く喋れなかったけど、今は違う
「ぼくのなまえはノノです!みんなとなにもかわりません!しょうらいのゆめはにんじゃになることです!ともだちたくさんつくりたいです!よろしくおねがいします!」
挨拶をすませるとそれまで少し嫌嫌だったみんなの目がすっと変わった
「にんじゃ!かっこいいね!」
席に戻る最中ふと声をかけてきた子がいた。
あぁ…ここから始めるんだ。新しい人生を
「わたしはハナ!よろしくね!ノノくん!」
「うん!」
それからの僕の人生は180℃変わった
勉強や運動神経は良かったし悔しがる子には妬まれることも少なからずあったが、それらを圧倒的にカバーする忍者大好き少年という肩書き。これ一つで周りの男の子は皆面白いやつと思って接してくれる。初めからなりきっているのでハナも一切嫌悪感を抱かずに素で接してくれた。
頭の良さもクールキャラに拍車をかけ、足が異常に速い件も忍者だから。の一言で半ば強引だが解決出来る。
気づいたら俺は、小学校を笑って卒業していた。
「忍者…やっぱり最高だな!」
中学生になってヒアラやキュアーと出会った時も僕は忍者として過ごした。世間体なんて気にしない。自分の好きを隠さずに誇って入れば周りは受け入れてくれる。
人間は、少し自分を変えるだけでこんなにも周りに影響を及ぼすものだったんだな。
そう思った瞬間、世界が変わり、元の真っ暗な世界に変わる。すると目の前に僕を精神世界に飛ばしてくれた霊が再び立っていた
「変わってからは回想みたいに流しちゃったけど、許してよね?あくまで体験だし、時間が無かったの」
「あぁ…分かってる。やっぱり俺はこのままでいいと知れただけでも、あの世界に戻れた価値はあったと思ってる。」
「それなら良かったわ。現実ではまだ1分も経ってないけど、今のあなたからはさっきまでとはまるで別の強い力を感じるわ」
「え?…ほんとだ。体の中から力が湧き上がる気がするな」
「なら、あとは任せるね。お願い。この覇王龍を倒して。今のあなたなら大丈夫。それと…これもあなたに託すわ」
少女は手を差し出してくる。合わせるようにして応えると、手のひらを通じて何か特別な物が体に流れてきた
「これは…?」
「それは私の天啓、刹那の力。今のあなたなら使いこなせるはず。じゃあ、現実に戻すわね」
「え…、?天啓の付与?ちょっと待て!こんなことできるなんて知らないぞ!」
「ノノ。今こそ覚醒の時よ。行ってらっしゃい」
「あ、あんたいつも強引だな!?まだ名前も聞いてないのに!」
しかし無常にも、世界は収縮されていった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ノノが覇王龍に掴まれて約3分、未だ現場は硬直していた
「ノノ!…何か手はないの!?」
「あの強い魔法耐性を少しでも弱めるために、物理的な強い力があれば…」
「キュアー!さっきは止めたけど…やっぱり私達が行こう!」
「待って、ヒアラ…何か来る」
「え?」
次の瞬間、覇王龍の手の中が強く光り出した
「あれは…ノノ!?」
「ノノも頑張ってるんだ!皆!行こう!」
すると後ろから避難していた探索者達もぞろぞろと名乗りを上げだした
「ノノさんの仲間の嬢ちゃん達!俺らも助太刀するぜ!」
「皆でノノさんを取り戻すんだ!敵がどんなに強大でも、力を合わせれば何とかなるはずだ!いくぞー!!」
「「おおーー!!」」
「スズハさん、私達が何とかチャンスを作ります!攻撃が通りそうになったらすごいの1発、お願いします!」
「ええ、任せて下さい!頼みます!」
スズハは申し訳なさそうにしつつも、その時がきたら確実に倒すと、力強い力で背中を押してくれた
「キュアー、敵は強大だけどこれまで私達は何とかやってこれた!今日もなんとかしよう!きっと出来る!」
「お!?やっちゃいますか!?てか、ぶっちゃけそれでも勝てるか分かんないけどねぇ…2人のままよりマシか…とほほ…。」
「やるしかないってこと!いくよ!はいっ!」
強く手を差し出すとキュアーも苦笑いしながら手を合わせる
「ヒアラ・キュ…」
「全員下がりなさい!!」
しかしその変身は突如聞こえた声に遮られる
「「え?」」
次の瞬間、とてつもない衝突音と共に覇王龍の叫びが聞こえた。
目を移すとなんと、ノノを掴んだ腕が手首からとてつもない斬撃で一刀両断されていた!
「誰!?!?」
遠くてよく見えない。しかしそれが誰なのか2人は一瞬で分かった。オーラ、存在感、何を感じたか言葉で表すのは難しいけど、確実にその人だった
「あれは…アカネさん!!!!!」
「私はかつて、人々を率いる事に向いてないとこの身を隠しました。しかしそれが原因で誰かが傷つくのなら…この剣聖の名において、再び人々のために剣を取りましょう!!」
「ヒアラとキュアーの嬢ちゃーん!俺らもいるぜ!!」
「あ!あれは…!」
新潟駅の方面からドーズを筆頭に、20人近くの探索者がぞろぞろとこちらに向かって走ってきていた
「ドーズさん!それに探索者があんなに沢山!助けに来てくれたんだ!!」
「おーい!アカネさーん!俺らはいつでも準備できてるぜ!あんたの力がここまでとは思ってなかったが、みんなついて行くぜ!!指揮を頼む!」
「ドーズさん、ありがとう。今の私は受付嬢では無い!この強大な敵には全員の力が必要になる!私が先陣を切る!全員着いてこい!!」
「おおおおー!!」
すごい…これが、剣聖の力!
「キュアー!行こう!私達ももう少し温存!」
「合点承知ー!」
2人は走り出す探索者の波に乗り一斉に覇王龍へと駆けていった
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
【R18】スライムにマッサージされて絶頂しまくる女の話
白木 白亜
ファンタジー
突如として異世界転移した日本の大学生、タツシ。
世界にとって致命的な抜け穴を見つけ、召喚士としてあっけなく魔王を倒してしまう。
その後、一緒に旅をしたスライムと共に、マッサージ店を開くことにした。卑猥な目的で。
裏があるとも知れず、王都一番の人気になるマッサージ店「スライム・リフレ」。スライムを巧みに操って体のツボを押し、角質を取り、リフレッシュもできる。
だがそこは三度の飯よりも少女が絶頂している瞬間を見るのが大好きなタツシが経営する店。
そんな店では、膣に媚薬100%の粘液を注入され、美少女たちが「気持ちよくなって」いる!!!
感想大歓迎です!
※1グロは一切ありません。登場人物が圧倒的な不幸になることも(たぶん)ありません。今日も王都は平和です。異種姦というよりは、スライムは主人公の補助ツールとして扱われます。そっち方面を期待していた方はすみません。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【書籍化進行中】魔法のトランクと異世界暮らし
猫野美羽
ファンタジー
※書籍化進行中です。
曾祖母の遺産を相続した海堂凛々(かいどうりり)は原因不明の虚弱体質に苦しめられていることもあり、しばらくは遺産として譲り受けた別荘で療養することに。
おとぎ話に出てくる魔女の家のような可愛らしい洋館で、凛々は曾祖母からの秘密の遺産を受け取った。
それは異世界への扉の鍵と魔法のトランク。
異世界の住人だった曾祖母の血を濃く引いた彼女だけが、魔法の道具の相続人だった。
異世界、たまに日本暮らしの楽しい二拠点生活が始まる──
◆◆◆
ほのぼのスローライフなお話です。
のんびりと生活拠点を整えたり、美味しいご飯を食べたり、お金を稼いでみたり、異世界旅を楽しむ物語。
※カクヨムでも掲載予定です。
公爵家に生まれて初日に跡継ぎ失格の烙印を押されましたが今日も元気に生きてます!
小択出新都
ファンタジー
異世界に転生して公爵家の娘に生まれてきたエトワだが、魔力をほとんどもたずに生まれてきたため、生後0ヶ月で跡継ぎ失格の烙印を押されてしまう。
跡継ぎ失格といっても、すぐに家を追い出されたりはしないし、学校にも通わせてもらえるし、15歳までに家を出ればいいから、まあ恵まれてるよね、とのんきに暮らしていたエトワ。
だけど跡継ぎ問題を解決するために、分家から同い年の少年少女たちからその候補が選ばれることになり。
彼らには試練として、エトワ(ともたされた家宝、むしろこっちがメイン)が15歳になるまでの護衛役が命ぜられることになった。
仮の主人というか、実質、案山子みたいなものとして、彼らに護衛されることになったエトワだが、一癖ある男の子たちから、素直な女の子までいろんな子がいて、困惑しつつも彼らの成長を見守ることにするのだった。
錬金術師カレンはもう妥協しません
山梨ネコ
ファンタジー
「おまえとの婚約は破棄させてもらう」
前は病弱だったものの今は現在エリート街道を驀進中の婚約者に捨てられた、Fランク錬金術師のカレン。
病弱な頃、支えてあげたのは誰だと思っているのか。
自棄酒に溺れたカレンは、弾みでとんでもない条件を付けてとある依頼を受けてしまう。
それは『血筋の祝福』という、受け継いだ膨大な魔力によって苦しむ呪いにかかった甥っ子を救ってほしいという貴族からの依頼だった。
依頼内容はともかくとして問題は、報酬は思いのままというその依頼に、達成報酬としてカレンが依頼人との結婚を望んでしまったことだった。
王都で今一番結婚したい男、ユリウス・エーレルト。
前世も今世も妥協して付き合ったはずの男に振られたカレンは、もう妥協はするまいと、美しく強く家柄がいいという、三国一の男を所望してしまったのだった。
ともかくは依頼達成のため、錬金術師としてカレンはポーションを作り出す。
仕事を通じて様々な人々と関わりながら、カレンの心境に変化が訪れていく。
錬金術師カレンの新しい人生が幕を開ける。
※小説家になろうにも投稿中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる