24 / 75
1章
22話 ノノの分岐点
しおりを挟む
俺は一体どうなってしまったのだろう…
両腕に抱いていた探索者の2人は気を失ったまま目を覚まさない。
「この壁は…確かマホロさんだよな?」
すごく強固な壁だ。透明なので龍の手の中が丸見えで怖いが、亀裂どころか軋む音すら感じられない
俺はどうなってしまうのだろう。逃げるのに必死であまり見えなかったがこの龍はとてつもなく大きな龍だった気がする。俺がこの中でどうしようと何も出来ないだろう。
「大人しく助けを待つしかないか…」
その時、どこからか声が聞こえた気がした
「ん!?誰だ!」
声にならないような遠くからの声…?
いや、耳を塞いでも聞こえるこれは…
「頭の中に直接ってやつか…?さすがにビビるぞ」
でもなにか大事なことを伝えてるような気がする。
「目を閉じて集中すればなにか聞こえるか…?」
そっと目を閉じて耳を澄ます。
すると心を落ち着かせるにつれてその声は次第に大きく聞こえるようになった
「…あなたはまだ死ぬ時じゃないわ。この龍を倒すためにも…あなたの力が必要なの」
「…君は誰なんだ?俺の心に直接語りかけてくるなんて回りくどいやつだな」
「仕方がなかったの。私には言葉を発する事が出来ないから…」
はっきり声が聞こえだすとその声の主の姿が自然と脳内に浮かび上がってくる。それは小柄な女性だった
「ん…?君はもしかして…」
「うん。幽霊だよ。かつてこの覇王龍に挑んで負けちゃった人達の1人。」
「幽霊…そちらからコンタクトされたのは初めてだな」
「生前に強い力を持っていると幽霊になっても意志を持つことがあるらしいんだよね。一般人は未練や呪いを意思のない霊体として残すだけなんだけど」
「そうなのか…君は、どうして俺に話しかけてきたんだ?」
「君の存在を他より強く感じたんだ…多分それは天啓の繋がりが関係しているんだと思う」
「繋がり?君は俺が産まれる前、速さの天啓の先代的な人なのか?」
「いや、天啓が被ることは無いよ。どんなに有名な名称だとしても一生に1度、ただ1人が宿したらどんなに能力が似ていてもそれは似て非なるものだよ。私の天啓は刹那。刹那の天啓さ。君と同じ速さの分類に入るんだ」
「速さの分類か…なるほど。」
「おっと…ごめんね、まだ話したいことは沢山あるんだけど、とりあえず今はこの状況をなんとかしたい。そのために君の力をもっと引き出すことが必要なんだ。」
「俺の力を…もっと?」
「うん。正直君の能力はまだ2割も真価を発揮していない。練度もだけど君、この能力や自分のことを信用出来てないでしょ」
「そ、そんなことないと思うけど…俺は普通に頑張ってるぞ」
「隠しても無駄だよ。君と一緒にいる2人にも、まだ本当の君を見せられていないよね。何かを恐れて、それなりのことをそれなりにやって問題なく済まそうとしてる。何が君をそうさせてしまったの?」
「……」
「君に、その過去を乗り越える機会を与えるよ。私の天啓、刹那はその一瞬の時間、相手に対してあらゆる攻撃、効果を与えることを可能にする。刹那を発動した瞬間に君を精神世界に飛ばす。その中では現実の時間はほぼ止まってるから、ゆっくりでいい。過去と決別して、強くなって戻ってきてほしい。頼んだよ。ノノ」
「待ってくれ…!俺は!」
「ごめん、今はまだ寝起きみたいな状態だけどこの覇王龍がほんとに覚醒してしまったら誰も止められないんだ。その前に倒すためには時間が無い。だからもう飛ばすね。…刹那、解放。」
女性の霊が囁くと一瞬のうちに知らない世界が周りに広がっていた。
「ちょ、ちょっと!あまりにも強引だな…どこだ?ここ」
辺りを見回すと閑静な住宅街、子供達の笑い声、そうか。俺は、この場所を知っている…。
「あぁ…やっぱりここが俺の分岐点だったのか」
少し歩いたところにある公園で遊んでいる少年がいた。小学生低学年程のその男の子は、幼少期のノノだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
幼い頃の僕は、厳しい親に育てられた。探索者の家庭では無かったけど、裕福な親故に、幼い頃から英才教育を受けさせられ、厳しい生活指導を受け、真っ当な子供の扱いはされてこなかった。しかし…裕福、英才教育という形だけの環境を妬まれ小学校に入学してからはなかなか友達が出来ずに悩んでいたんだ。
そんなある日、1人の女の子が僕に声をかけてくれたんだ
「ねぇ!きみもあそばない?」
その少女はクラスの中でも人気者で、ひとりぼっちの僕に話しかけるメリットなんて何もなかった。でも他の誰とも違う真っ直ぐな目で僕を見てくれたんだ
「なんでぼくにこえをかけるの?みんなぼくのこときらだから、きみもきらわれちゃうよ!」
ただ僕は、それまでのことが原因で誰かを信じられなくなっていて、その子のことですら、自分から離れるように接してしまったんだ。
…でも、その子は諦めなかった。1年が終わり2年生になる頃、その子が僕に初めて話しかけてから半年程が経った頃、初めは週に1回程度だった声かけも次第に頻度が増え、その頃には毎日のように声をかけて来るようになっていた
「ノノくん!あそびましょ?」
「しつこいよ!なんでそんなにあそびたいの!?」
ある日、ついに僕は面と向かって思っていた事をぶつけてしまった。小学2年なんてまだ子供なのに、なんであんなこと言ったんだろうな。でもその子はニコッと笑って手を差し伸べてきた
「だって、ともだちになりたいから!」
その笑顔は自分とは全く違う、どこまでも明るく元気で純粋な笑顔。
その笑顔に、心を打たれた。
家に帰っても習い事、家庭教師、作法などを押し付けられ、頑張っていい成績を出しても褒めることすらされない。無機質だった日々、学校に登校しても誰からも話しかけられず、こちらから寄っても逃げられる白黒の日々、それらをその笑顔は全て消し去り、僕に手を差し伸べてきた
「ぼくとともだちになったら、ほかのひとにきらわれるよ…?」
「それでもいいの!ノノくんとともだちになりたいの!」
「ぼくとともだちになってもなにもたのしいことないよ?」
「それはわたしがきめるの!つまらなくてもたのしくしてあげる!」
…全てを、その少女は受け止めてくれた。
「…もう、しらないからね!ぼくもうかえるから!」
「じゃあ、いっしょにかえりましょ!…私の名前はハナ!よろしくね!」
その日、初めて2人で帰った。人生で初めての友達が出来た瞬間だった
両腕に抱いていた探索者の2人は気を失ったまま目を覚まさない。
「この壁は…確かマホロさんだよな?」
すごく強固な壁だ。透明なので龍の手の中が丸見えで怖いが、亀裂どころか軋む音すら感じられない
俺はどうなってしまうのだろう。逃げるのに必死であまり見えなかったがこの龍はとてつもなく大きな龍だった気がする。俺がこの中でどうしようと何も出来ないだろう。
「大人しく助けを待つしかないか…」
その時、どこからか声が聞こえた気がした
「ん!?誰だ!」
声にならないような遠くからの声…?
いや、耳を塞いでも聞こえるこれは…
「頭の中に直接ってやつか…?さすがにビビるぞ」
でもなにか大事なことを伝えてるような気がする。
「目を閉じて集中すればなにか聞こえるか…?」
そっと目を閉じて耳を澄ます。
すると心を落ち着かせるにつれてその声は次第に大きく聞こえるようになった
「…あなたはまだ死ぬ時じゃないわ。この龍を倒すためにも…あなたの力が必要なの」
「…君は誰なんだ?俺の心に直接語りかけてくるなんて回りくどいやつだな」
「仕方がなかったの。私には言葉を発する事が出来ないから…」
はっきり声が聞こえだすとその声の主の姿が自然と脳内に浮かび上がってくる。それは小柄な女性だった
「ん…?君はもしかして…」
「うん。幽霊だよ。かつてこの覇王龍に挑んで負けちゃった人達の1人。」
「幽霊…そちらからコンタクトされたのは初めてだな」
「生前に強い力を持っていると幽霊になっても意志を持つことがあるらしいんだよね。一般人は未練や呪いを意思のない霊体として残すだけなんだけど」
「そうなのか…君は、どうして俺に話しかけてきたんだ?」
「君の存在を他より強く感じたんだ…多分それは天啓の繋がりが関係しているんだと思う」
「繋がり?君は俺が産まれる前、速さの天啓の先代的な人なのか?」
「いや、天啓が被ることは無いよ。どんなに有名な名称だとしても一生に1度、ただ1人が宿したらどんなに能力が似ていてもそれは似て非なるものだよ。私の天啓は刹那。刹那の天啓さ。君と同じ速さの分類に入るんだ」
「速さの分類か…なるほど。」
「おっと…ごめんね、まだ話したいことは沢山あるんだけど、とりあえず今はこの状況をなんとかしたい。そのために君の力をもっと引き出すことが必要なんだ。」
「俺の力を…もっと?」
「うん。正直君の能力はまだ2割も真価を発揮していない。練度もだけど君、この能力や自分のことを信用出来てないでしょ」
「そ、そんなことないと思うけど…俺は普通に頑張ってるぞ」
「隠しても無駄だよ。君と一緒にいる2人にも、まだ本当の君を見せられていないよね。何かを恐れて、それなりのことをそれなりにやって問題なく済まそうとしてる。何が君をそうさせてしまったの?」
「……」
「君に、その過去を乗り越える機会を与えるよ。私の天啓、刹那はその一瞬の時間、相手に対してあらゆる攻撃、効果を与えることを可能にする。刹那を発動した瞬間に君を精神世界に飛ばす。その中では現実の時間はほぼ止まってるから、ゆっくりでいい。過去と決別して、強くなって戻ってきてほしい。頼んだよ。ノノ」
「待ってくれ…!俺は!」
「ごめん、今はまだ寝起きみたいな状態だけどこの覇王龍がほんとに覚醒してしまったら誰も止められないんだ。その前に倒すためには時間が無い。だからもう飛ばすね。…刹那、解放。」
女性の霊が囁くと一瞬のうちに知らない世界が周りに広がっていた。
「ちょ、ちょっと!あまりにも強引だな…どこだ?ここ」
辺りを見回すと閑静な住宅街、子供達の笑い声、そうか。俺は、この場所を知っている…。
「あぁ…やっぱりここが俺の分岐点だったのか」
少し歩いたところにある公園で遊んでいる少年がいた。小学生低学年程のその男の子は、幼少期のノノだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
幼い頃の僕は、厳しい親に育てられた。探索者の家庭では無かったけど、裕福な親故に、幼い頃から英才教育を受けさせられ、厳しい生活指導を受け、真っ当な子供の扱いはされてこなかった。しかし…裕福、英才教育という形だけの環境を妬まれ小学校に入学してからはなかなか友達が出来ずに悩んでいたんだ。
そんなある日、1人の女の子が僕に声をかけてくれたんだ
「ねぇ!きみもあそばない?」
その少女はクラスの中でも人気者で、ひとりぼっちの僕に話しかけるメリットなんて何もなかった。でも他の誰とも違う真っ直ぐな目で僕を見てくれたんだ
「なんでぼくにこえをかけるの?みんなぼくのこときらだから、きみもきらわれちゃうよ!」
ただ僕は、それまでのことが原因で誰かを信じられなくなっていて、その子のことですら、自分から離れるように接してしまったんだ。
…でも、その子は諦めなかった。1年が終わり2年生になる頃、その子が僕に初めて話しかけてから半年程が経った頃、初めは週に1回程度だった声かけも次第に頻度が増え、その頃には毎日のように声をかけて来るようになっていた
「ノノくん!あそびましょ?」
「しつこいよ!なんでそんなにあそびたいの!?」
ある日、ついに僕は面と向かって思っていた事をぶつけてしまった。小学2年なんてまだ子供なのに、なんであんなこと言ったんだろうな。でもその子はニコッと笑って手を差し伸べてきた
「だって、ともだちになりたいから!」
その笑顔は自分とは全く違う、どこまでも明るく元気で純粋な笑顔。
その笑顔に、心を打たれた。
家に帰っても習い事、家庭教師、作法などを押し付けられ、頑張っていい成績を出しても褒めることすらされない。無機質だった日々、学校に登校しても誰からも話しかけられず、こちらから寄っても逃げられる白黒の日々、それらをその笑顔は全て消し去り、僕に手を差し伸べてきた
「ぼくとともだちになったら、ほかのひとにきらわれるよ…?」
「それでもいいの!ノノくんとともだちになりたいの!」
「ぼくとともだちになってもなにもたのしいことないよ?」
「それはわたしがきめるの!つまらなくてもたのしくしてあげる!」
…全てを、その少女は受け止めてくれた。
「…もう、しらないからね!ぼくもうかえるから!」
「じゃあ、いっしょにかえりましょ!…私の名前はハナ!よろしくね!」
その日、初めて2人で帰った。人生で初めての友達が出来た瞬間だった
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
だが夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
俺だけ展開できる聖域《ワークショップ》~ガチャで手に入れたスキルで美少女達を救う配信がバズってしまい、追放した奴らへざまあして人生大逆転~
椿紅颯
ファンタジー
鍛誠 一心(たんせい いっしん)は、生ける伝説に憧憬の念を抱く駆け出しの鍛冶師である。
探索者となり、同時期に新米探索者になったメンバーとパーティを組んで2カ月が経過したそんなある日、追放宣言を言い放たれてしまった。
このことからショックを受けてしまうも、生活するために受付嬢の幼馴染に相談すると「自らの価値を高めるためにはスキルガチャを回してみるのはどうか」、という提案を受け、更にはそのスキルが希少性のあるものであれば"配信者"として活動するのもいいのではと助言をされた。
自身の戦闘力が低いことからパーティを追放されてしまったことから、一か八かで全て実行に移す。
ガチャを回した結果、【聖域】という性能はそこそこであったが見た目は派手な方のスキルを手に入れる。
しかし、スキルの使い方は自分で模索するしかなかった。
その後、試行錯誤している時にダンジョンで少女達を助けることになるのだが……その少女達は、まさかの配信者であり芸能人であることを後々から知ることに。
まだまだ驚愕的な事実があり、なんとその少女達は自身の配信チャンネルで配信をしていた!
そして、その美少女達とパーティを組むことにも!
パーティを追放され、戦闘力もほとんどない鍛冶師がひょんなことから有名になり、間接的に元パーティメンバーをざまあしつつ躍進を繰り広げていく!
泥臭く努力もしつつ、実はチート級なスキルを是非ご覧ください!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
憧れのテイマーになれたけど、何で神獣ばっかりなの⁉
陣ノ内猫子
ファンタジー
神様の使い魔を助けて死んでしまった主人公。
お詫びにと、ずっとなりたいと思っていたテイマーとなって、憧れの異世界へ行けることに。
チートな力と装備を神様からもらって、助けた使い魔を連れ、いざ異世界へGO!
ーーーーーーーーー
これはボクっ子女子が織りなす、チートな冒険物語です。
ご都合主義、あるかもしれません。
一話一話が短いです。
週一回を目標に投稿したと思います。
面白い、続きが読みたいと思って頂けたら幸いです。
誤字脱字があれば教えてください。すぐに修正します。
感想を頂けると嬉しいです。(返事ができないこともあるかもしれません)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
プラス的 異世界の過ごし方
seo
ファンタジー
日本で普通に働いていたわたしは、気がつくと異世界のもうすぐ5歳の幼女だった。田舎の山小屋みたいなところに引っ越してきた。そこがおさめる領地らしい。伯爵令嬢らしいのだが、わたしの多少の知識で知る貴族とはかなり違う。あれ、ひょっとして、うちって貧乏なの? まあ、家族が仲良しみたいだし、楽しければいっか。
呑気で細かいことは気にしない、めんどくさがりズボラ女子が、神様から授けられるギフト「+」に助けられながら、楽しんで生活していきます。
乙女ゲーの脇役家族ということには気づかずに……。
#不定期更新 #物語の進み具合のんびり
#カクヨムさんでも掲載しています
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】男爵令嬢は冒険者生活を満喫する
影清
ファンタジー
英雄の両親を持つ男爵令嬢のサラは、十歳の頃から冒険者として活動している。優秀な両親、優秀な兄に恥じない娘であろうと努力するサラの前に、たくさんのメイドや護衛に囲まれた侯爵令嬢が現れた。「卒業イベントまでに、立派な冒険者になっておきたいの」。一人でも生きていけるようにだとか、追放なんてごめんだわなど、意味の分からぬことを言う令嬢と関わりたくないサラだが、同じ学園に入学することになって――。
※残酷な描写は予告なく出てきます。
※小説家になろう、アルファポリス、カクヨムに掲載中です。
※106話完結。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
俺の娘、チョロインじゃん!
ちゃんこ
ファンタジー
俺、そこそこイケてる男爵(32) 可愛い俺の娘はヒロイン……あれ?
乙女ゲーム? 悪役令嬢? ざまぁ? 何、この情報……?
男爵令嬢が王太子と婚約なんて、あり得なくね?
アホな俺の娘が高位貴族令息たちと仲良しこよしなんて、あり得なくね?
ざまぁされること必至じゃね?
でも、学園入学は来年だ。まだ間に合う。そうだ、隣国に移住しよう……問題ないな、うん!
「おのれぇぇ! 公爵令嬢たる我が娘を断罪するとは! 許さぬぞーっ!」
余裕ぶっこいてたら、おヒゲが素敵な公爵(41)が突進してきた!
え? え? 公爵もゲーム情報キャッチしたの? ぎゃぁぁぁ!
【ヒロインの父親】vs.【悪役令嬢の父親】の戦いが始まる?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる