ヒアラ・キュアー

るろうに

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1章

2話 初の東京にてんやわんや!?

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空港からのモノレールを降りて最寄りの新宿に着いた2人は歩き始めて数分後~

「ねぇ…ここ…どこ…?」

私達…絶賛迷子中です~~!!

「フーグルマップ全然機能してないよ~道が全く分からないよ~!」

さっきからスマホをぐるぐる回しながら街中で悲鳴をあげてるキュアーは周りの人の注目の的になっている。

「キュアー、もう…タクシー呼ぶ…?」

この手は正直使いたくなかった…
なぜなら金が無いから…

「ま、待て…人に聞くという手があってだな…」

「そんなの無理だよぉ!やるにしてもキュアーが全部やってよー?私には無理…」

「分かった!…あっ、あそこの人に聞いてみる!!」

ああ、東京、なんか思ってたより…疲れる…かも。あとはキュアーに任せよう…

20分後~~~~~~~~~~~~~~

「はい。ここが都庁ですね、1250円です」

「ここかー!すごーい!ありがとうございまーす!」

バタンっ。

「バタンっ。じゃなぁぁぁあい!!結局タクシーになってるじゃん!関西人じゃないけど思わずなんでやねん!って車乗る時言おうとしたよ!?我慢したけどね!?」

「…てへぺろ♪(´>ω∂`)」

人に聞き込みにいったキュアーが何を話してたのかよく分からなかったけど、話す人が次々と変わる度に顔色が悪くなっていき最終的には絶望してタクシーを呼んでいた。何があったか聞いても教えてくれないが、多分まともに話してくれる人がいなかったんだろう。東京恐るべし

「まぁ…私も乗ろうって言ってたからいいけどさ…思ってたより高かったね…」

手持ちのお金は3万円。探検家適正試験に受かる見込みで宿泊費はもう考えないとして…交通費とか食費を考えると現実的に考えて数日しかもたない。キュアーの手持ちも期待出来ないし…早く探索者になって稼がないと!

「よし!この…天まで届きそうな建物が都庁らしいので行こう!」

改めて見るとすんごい。
ほんとに高すぎる。誰が作ったのこれ?

「私の中の噂だとこの建物は神が空から地上に落とした槍だって言ってた!」

「はいはい。そんなわけないでしょ。ほら、流石に行こう。多分あそこが入り口だと思う」

中に入ると…意外と普通の施設だった。
入口の看板に案内が書いている

「探検課…探検課…ん?探検課って無いんだけど…」

「ヒアラ、フロントにインフォメーションあるからそこで聞けばいいよ」

「あっ、そうだね。…キュアーに任せるよ」

人見知りには荷が重い

「すみません!探検課ってどこですか?」

「いらっしゃいませ。探検課ですね、探検課でしたら27階の総務部に入ってます。」

「ふぇ?総務部?あ、ありがとうございます!」

フロントの女性に軽く会釈をして戻ってきたキュアー。コミュ力の強い味方がいてほんとに良かったと心から感じている

「ねぇ、ヒアラ、27階だって!総務部。」

「え?総務部?なんで総務部。」

「そんなの知らない。探検課は総務部にありますってさ。」

「ほーん。なるほどね。あーそーゆーことか完全に理解したわ。」

「え!?すごい!教えて!」

「…ふ、ふふ、お子ちゃまには話しても分からないよ。ふふふ…ふふ、ふ…。」

「えー!ケチー!」

そう。説明なんていらない。なぜなら説明する中身なんて無いのだから。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「…ねぇヒアラ。」

「なに。」

「もっとこう、あったと思わない?」

「何が。」

「このエレベーター。」

「?」

「え、本気で分からないの?」

「え、分からないけど。」

「あー、もうダメじゃよあんた。これじゃから最近の若者は…」

「誰だよ。」

「いやいやこのエレベーターよ!もっとスカイツリー的な透け透けだったりガラス張りで外が見えるエレベーターを期待するでしょうよ!なんでこんな普通の壁に閉め切られたエレベーターなのよ!」

「えぇ?そんなの期待してないしあっても高所恐怖症の人が無理なだけじゃん…」

「つまんねー!これだから人間はー!」

「せめて私をディスれよ。人間を語るな。」

…まぁこんなどうでもいい話は置いといて、このエレベーター長い。
あと耳が気圧?で膜が張るみたいになる。飛行機でもなったやつだこれ。

「…ヒアラ。このエレベーター長い。って考えてるでしょ。」

「…」

「あと耳がボワっってなるって思ってるでしょ。」

「…」

「…図星じゃん。気圧かな?とか思ってるでしょ」

「…耳がボワッとか思ってません。」

「え?あ、そっちかぁ。」

「耳に膜が張るって思ってたんです。あなたとは語彙力が違います。」

「…それって同じようなこと考えてたって認めてるようなもんだよ?」

「グギギギ」

「あーはいはい。何も言わなくていいよ、ふふふ。あ!もう着きそう!」

チーンと開いた扉の先は鹿児島の市役所とかでもよく見たような光景だった。

「えーっと、キュアー、探検課を探してくれない?」

「了解!んー、あ、あそこじゃない?明らかに現代社会に溶け込めなさそうな世紀末みたいな格好した人が集まってるよ!」

「間違いなくそこだ!行こう!」

しかし近づいて行くと明らかに一般人じゃない格好の人達が何かを囲んでザワついていた

「なに…?何があったんだろ」

「ヒアラ、私ちょっと見てくるけど、くる?」

「んー、行こうかな」

人の波を掻き分けて何とか中を覗くと辛そうに座り込んでる人とそれを隣で見守る世紀末おじさんがいた。世紀末おじさんと目が合ったので少し呼んで話を聞いてみた

「すみません、何があったんですか?」

「あんた見ない顔だな。新入りかい?」

「はい。探検家適正試験を受けに来たんですけど」

「あー、そいつはタイミングが悪かったな、あの人が実はここの課長なんだけど、持病が悪化して急に倒れちまったんだ。意識ははっきりしてるみたいだし念の為に今救急車を呼んでるけど、もう適正試験どころじゃないな。明日は代わりの人が受付するって話してたからまた来るといいぜ」

なんということだ…こんなに苦労して…やっとの思いで辿り着いたのに~!

「はぁ、まぁ仕方ないか。キュアー、今日の宿を探そう」

「そうだね~、世紀末おじさんも教えてくれてありがとう!見かけによらずいい人だね。」

「世紀末おじ…え?」

「また来まーす!」

現実逃避とはこのことか。暗黙の了解の如く帰りに向かう2人の足はどこか速く感じた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

時刻は18時を回り、慣れない東京にどっと疲れた2人はビジネスホテルに泊まることにした。

「まさか…6000円ちょっともするとは。やっぱり新宿辺りってどこもこのくらい高いのかな~?」

「あ、ちなみにこのホテルここら辺じゃ最安値レベルみたい」

「えぇ…ケチってシングルにしたのに…周りから貧乏人に見られたかな…?」

「ちゃんと貧乏だから問題ない!」

ソファに腰掛け、机にレシートを並べ薄くなった財布を撫でながら嘆いているとベッドで横になっているキュアーが横で色々と調べてくれていた。

「ねぇ、SNS見てみてよ、地域ごとにおすすめ記事変わってる!前は鹿児島だったのに東京のトピックばっかり出てくるよ!」

「ほんとだー、キュアーって細かいとこに気づくよね~、すごいわ」

「えへへ、それほどでも~…ん?なんか明日この辺りでお祭り?凱旋?やるらしいよ、行ってみようよ!」

「なにそれ面白そう!なんの祭典?」

「んー、よく分からない。五大天啓てんけいに選ばれし探索者がついに誕生!って書いてる」

天啓てんけい?なにそれ」

「んー、ここにはそれに関しては特に書いてないかな」

「じゃあ明日はそれ見てから探検課に行こうか」

「そうだね、んん~!よしっ!お風呂先に頂きマース♪」

キュアーは伸びをしたあと急にベッドから飛び上がったと思ったらスキップしながらニーソックスを脱ぎ捨て浴室へと入っていった

「あ!あと10秒遅かったら私が行こうと思ってたのに!てかニーソ脱ぎ捨てるな!」

「ん~ん、早い者勝ちだもんね~!…それとも、一緒に入る…?」

浴室から顔だけ出して覗き込んでくるキュアーはお昼間の疲れを感じさせない笑顔で誘ってくる

「入りません!てかあんた、精霊なんだし風呂なんか入らなくても綺麗でしょ」

「んー?そうだっけ?好きだからいいの!ではさらば!」

勢いよく閉め切られたドアの奥からはすぐにシャワーの音が聞こえ始めた。
ドアの隙間から漏れる湯気の生暖かい湿気とほのかに香るフローラルなシャンプーの匂いは、嫌でも中の様子をイメージしてしまうものであり、同性でありながらほんの少し大人の欲を掻き立てられた

「…もう、私も入りたいんだから早く上がってよね…。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ぐおー!よく寝たぁー!」

キュアーは起きたらまず自分自身の目をはっきり覚ますために朝一の大声を張り上げる。

「んん…ぅるしゃぃ…まだねもい…」

「ヒアラさぁーん!おーきてくださーい!朝ですよー!7時ですよぉー!」

…目は閉じてるが意識がはっきりしてきた。脳が起き始めてしまったからだ。本当はもっと寝たかったのに。目覚ましは8時にかけてるのに7時に起こされる地獄ってなに…

「キュアー、、あんたマジでそれ以上大声出したら捻り潰すから。8時にはちゃんと起きるからそれまでゆっくりさせて。」

「えぇ~?でもせっかく早く起きたんだし勿体なくない?」

こいつはほんとに分かってない。目覚まし前に目が覚めて「あっ、まだ少し寝れる…」って二度寝する快感を知らないらしい。

そして対照的に目覚ましより前の時間に無理やり起こされそうになるのは睡眠ガチ勢にとって天敵でしかないのだ。
実家の時は部屋を分けてたから気にならないレベルだったけどこれはきつい。
早く探索者資格とってホテル2部屋借りるようにしよう…

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「朝の新宿ー!うぉお、あたっ!すみません…」

「なにこれ…やばすぎ…むぎゅっ!」

駅周辺で凱旋があるとの事で早速来てみたが、8時半頃の新宿駅は通勤ラッシュと凱旋の波でこれまでの人生で見たことがないくらい人が溢れかえっていた

「キュアー!手を繋ごう!確実にはぐれちゃうよこれ!」

「わかった!これ何分くらいにここ来るのかな~?……ん?」

人混みに飲まれながら流されていたら何かを感じた。直接見える位置じゃないが…誰かが傷ついてる…血が流れるイメージが鮮明に頭に流れてくる

「あと10分くらいでちょうど目の前に来るとか何とか…あっ、ちょっとキュアー?どうしたの」

「ごめん!ちょっと良くないものが見えた気がして…一緒に来てくれる?」

「精霊の勘ってやつ?…わかった!とりあえず…この人混みを抜けよ…う!」

やっとの思いで駅隣接のショッピングモールにはいる。中もそこそこ賑わっているが外ほど混んではいないためかなり動きやすくなった

「良かった…キュアー…なにか感じる?」

「うん…待ってね」

目を閉じる。研ぎ澄まされた五感と精霊特有の第六感を頼りに場所を探り始める。精霊の第六感はそれぞれの精霊の属性や特有の能力によってどのジャンルに特化した探索ができるか変わるのだ

「いた。今向いてる方から30mくらい右斜め上!血が流れてると思う。」

「急ごう!」

走り出した2人は周りの迷惑にならない程度に急いだ。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「キュアー!この階であってるの?」

「合ってると思う…確か場所もこの辺だったと思うんだけど…」

2人はショッピングモール内でも少し静かなトイレ付近に来ていた

「んー、男子トイレ内は覗けないし、移動したのかな…?」

「そうかも。もっかい探して…ん?」

再度目を閉じ気配を探ろうとしたキュアーが何かを見つける

「…?キュアー?」

「いや、異物感をすごく感じたと思ったら、あれ見てよヒアラ」

そう言ってキュアーの視線の先に目をやるとそこはスタッフオンリーのドアとその前にドアを指さす2、3人の男女がいた

「誰?あの人達」

「え、あれ幽霊だよ?多分犯人に殺されて憎んでる人だね。逃げられないように場所を教えてくれてるみたい」

「え!?幽霊!?ヤバすぎ…悪いことしたら逃げられないじゃん」

「あはは…犯人の死角に現れてバレないように位置教えてくれるなんて頭のいい幽霊じゃん!」

「それどころじゃないでしょ…」

「とにかく急ごう!時間が無いかもだし、犯人から何か嫌な予感がする」

「分かった…!」

位置を教えてくれた幽霊さん達に会釈をしながら2人はスタッフオンリーのドアを開けた。



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