大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ

鮭とば

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本編

お知らせとその他

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朝礼でも張り紙の事は触れられ、張り紙の内容と同じような事をオードラル先生の口から聞いた。
張り紙を読んでいた生徒は半分ほどいたらしく、そこまで混乱は無かったが…まぁ、完全になかった訳では無い。
その騒ぐ生徒に、先生からの一喝。
「テメェらがいくら騒ごうと構わねぇぞ。それで実力差が埋まる訳でも無ぇし、落ちる奴は旧クラスと併せて半数は確実にいる。それを踏まえて、今から何をすべきか、だろ?」
加えて、だ──オードラル先生が続ける。
「旧クラスはテメェらより格上だぞ?一年長くこの学校にいるんだ。生半可な気持ちでこの大南下に挑めば、確実にお前達がもう一回一年をやることになるぞ」
とまぁ、こんな感じで。
それに付随して幾つかお知らせをさらにオードラル先生から聞く。
まず一つ。今日から大南下の日まで、授業は自由参加とする。これは午前も午後もどちらもであり、寝ていても構わないし、いつも通りに参加しても構わない。それどころか、午前の座学をすっぽかし、その時間に訓練所へ行っている旧クラスの授業に参加して、さらに午後も訓練…なんて事をしても別に構わないらしい。そこまでする生徒も珍しいらしいが、まぁ不可能ではないとの事だ。もちろん座学だけを受け続けても構わない。
その座学も一時的に礼儀作法の授業はなくなるらしい。まぁ、この土壇場で習った礼儀作法が魔獣にも効くのなら喜んで(俺以外が)勉強しただろうが。
「──以上だ。ついでに言っておくと、夜九時まではどこの訓練所も開いている。好きなだけ好きな練習なり何なりするといい。ただし、どれも自己責任だからな?」
「せ、先生、自己責任というのはどういう事ですか?」
ある女子生徒が恐る恐ると言った風にオードラル先生に訊ねる。
「ん、いや何、こういう時期になるとやたら張り切る先生がいるって事だ。具体的に誰とは言わないが…少なくとも俺の血縁者に一人ぐらい心当たりがある。去年はその時の怪我で充分に真価を発揮出来なかった生徒は結構いたらしいな」
アンタの血縁者って言ったらクードラル先生しかいないだろ。多分。ほぼ言ってるじゃねぇか。
「っ分かりました。ありがとうございます」
「おう。それじゃあ、少し朝礼が長引いたがこれで終わりだ。今言った特別日程は今日から既に開始しているから、今から訓練所に行ってもいいし、このまま座学を受けてもいい。なんなら帰って二度寝しても構わん。俺は少し用意してくるから、その間に好きにしろ」
と言って一度オードラル先生が教室から出る。
じゃ、俺は一度部屋に戻りますかね。
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