大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ

鮭とば

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本編

開戦と連戦2

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「ふぅ、次は…あぁ、旧一年クラスは終った?」 
結構戦い続けてたから、何人倒したかなんて気にもしてなかった。
「クラス一つを倒し、未だ不敗!無敗!とんでもない実力者が一年に隠れていたッ!しかしここからは二年生、三年生しかいない!それによってなおさら過酷なバトルになる!さぁ、可憐なレィア・シィルは勝ち切れるのかッ!」
やかましい。
終始コイツの司会?煽り?が訓練所に響き渡って、周りの観衆を騒がせる。
「これ以降はタイマンだ。流石に、複数でかかってきて俺に負けました、じゃカッコ悪いだろう?」
「ここに来てさらに挑発ゥゥゥ!レィア・シィル、どこまで上級生を怒らせれば気が済むのかァァァ!」
いや、いやいやいやいや。
逆に考えろや。
普通のルールに戻してるだけだろうが。
むしろ挑発してるの、お前の方じゃね?
「ぼっ!僕が行きます!」
「おおっとォ!ここで挑戦者が名乗りを上げたァ!」
なんだか聞き覚えがある声、そう思ってそちらを見れば、ラウクムくん。
ちょっと早い気がしないでも無いが、ここからは上級生との連戦となる。
これぐらいで一度、回復しておくべきか。
「おっし、かかって来い」
「行くよ!」
いつもの戦鎚を振りかぶり、かなりの速度と質量を持った連撃が俺を襲う。
「くっ!」
俺はそれを、かなり苦戦しながら弾く…ように見せながら戦う。
もちろん、俺もラウクムくんも本気ではなく、実際の一撃一撃も、見た目ほどは重くない。
それに、俺が何かするまでもなく、微妙に外れていたりするので、それ程キツくもない。
よし、もう少ししたら適当に仕上げて………。
「そこまでだ」
ゾッとするほど冷たい声と、フィールドの外から飛来してきた小さなナニカ。
俺とラウクムくんは咄嗟に後ろへ飛び、ナニカを避ける。
「誰だ!?」
投げられたモノは、暗がりを凝縮したような色をした、闇色のナイフ。
当然、そんなものを投げたのは直前に声を発した人物に違いないわけで。
「下らん」
そちらを見ると、長身痩躯の男が立っていた。
制服は外しているらしく、全身がナイフと同じ色の服で固めてある。
「ラウクム・ナーバーヤ」
男がラウクムくんの名前を呼ぶと、彼がビクリと反応した。
「貴様、何故手を抜いている」
バレている。
即座に直感した。
「何のことかわかりません」
「とぼけるな。お前の攻撃には、殺気が、威力が、必死さが感じられない。そんなもの、ネズミ一匹すら殺せまい」
そう言うと、男は一方的に告げた。
「この勝負、ラウクム・ナーバーヤに責任があるとし、負けとする。次の試合を始めろ」
なお……男が続ける。
「誰の発案か知らんが、次このような勝負があれば、問答無用で戦闘不能に
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