162 / 2,022
本編
折れた剣と物資
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「いやー、負けた負けた!いい勝負だった!」
「…なんで一番最初に退場したお前が一番元気なんだよ」
元気に話すユーリアと、逆にゲンナリとしている俺。
ちなみに今は試合が終わって、食堂で休憩…というかダベっている。
場所が食堂なのは、もう少しで夕食の時間だから。
食堂のカウンター?では、なにやら美味しそうな匂いが…。
ちなみにアーネは最後の《焔落》で気絶して、そのままずっと気絶したまんま。
今は適当に俺の横に寝かせてる。
ちなみにユーリアは向かい。
「ってーか、その剣、大丈夫なのか?」
俺が投げた黒剣、ユーリアが咄嗟に剣で受けたら、ユーリアの剣がそのままへし折れたらしい。
で、突き進む黒剣の勢いに負け、ユーリアの剣もそのまま手元から吹き飛ばされたそうな。
あと、マトモに黒剣を受けたら、両手首と右腕が骨折したらしいが、アーネの『圧縮』を使った回復魔法でなんとか日常生活に支障はない程度には回復しているらしい
だが、若干薄いらしく、激しく動かしたりすると、また折れる可能性があるらしい。
それを後から治してもらおうと思っていたらしいが、アーネは今、俺の膝に頭を乗っけて寝ているから、ユーリアはついでに待っている。
……あと、他の奴に治してもらえよ、とか思ったけど、それもちょっと大変。
単純に二人の人脈が少ないから、回復魔法を使える人を知らないってだけだけど。
クードラル先生を探すことも考えたが、それよりアーネが起きるのを待った方が早いって言うのが、二人の結論。
さて、話を本筋に戻すか。
「ん?あぁ、大丈夫だ。が、まぁしかし、学校に入って一ヶ月もしないで、すぐに予備に手を出すハメになるとは思ってもなかったがな…」
「オイオイ…あと何本あるんだ…?」
「残り二本だな。…一本折れたから、あと一本だが」
「それ、大丈夫なのか?」
「大丈夫だ!もう少しすれば、ひと月に一度の物資補給が来る!」
物資補給とはまた…。
「何それ?」
「ん?知らないのか?ひと月に一度、月の初めに、この学校で消費する物…主に食料だが、それらを補給するその時に、一緒に自宅などから色んなものを送ってもらえるのだ。でなければこんな僻地と言うのも生ぬるいほどの荒野で生徒教師込みで百名弱の人間は生きていけないぞ?」
それもそうか…。
「で、お前は剣を追加で送ってもらう訳か」
「そういう事だ」
「どうやって伝えるんだ?」
ん?ユーリアが黙った。
「しまった…ここから自宅まで、メッセージを届かせるのには約三日かかる!」
お、おう?
片道三日なら…ちなみに今日は四月の二十一日。
大丈夫じゃねーの?
「私の剣は魔力を通しやすい素材を特殊な技巧を凝らし、杖と大差ないほど魔力伝導効率を高めてある」
「…要点だけ、短く頼む」
「剣を打つのに最速で一週間かかる」
あぁ、そりゃ無理だな。
絶望に打ちひしがれ、一番元気だったユーリアも、アーネのようにグッタリと寝っ転がり、無気力になってしまった。
…そんなもんへし折っちゃって、悪いことしたなぁ…。
「…なんで一番最初に退場したお前が一番元気なんだよ」
元気に話すユーリアと、逆にゲンナリとしている俺。
ちなみに今は試合が終わって、食堂で休憩…というかダベっている。
場所が食堂なのは、もう少しで夕食の時間だから。
食堂のカウンター?では、なにやら美味しそうな匂いが…。
ちなみにアーネは最後の《焔落》で気絶して、そのままずっと気絶したまんま。
今は適当に俺の横に寝かせてる。
ちなみにユーリアは向かい。
「ってーか、その剣、大丈夫なのか?」
俺が投げた黒剣、ユーリアが咄嗟に剣で受けたら、ユーリアの剣がそのままへし折れたらしい。
で、突き進む黒剣の勢いに負け、ユーリアの剣もそのまま手元から吹き飛ばされたそうな。
あと、マトモに黒剣を受けたら、両手首と右腕が骨折したらしいが、アーネの『圧縮』を使った回復魔法でなんとか日常生活に支障はない程度には回復しているらしい
だが、若干薄いらしく、激しく動かしたりすると、また折れる可能性があるらしい。
それを後から治してもらおうと思っていたらしいが、アーネは今、俺の膝に頭を乗っけて寝ているから、ユーリアはついでに待っている。
……あと、他の奴に治してもらえよ、とか思ったけど、それもちょっと大変。
単純に二人の人脈が少ないから、回復魔法を使える人を知らないってだけだけど。
クードラル先生を探すことも考えたが、それよりアーネが起きるのを待った方が早いって言うのが、二人の結論。
さて、話を本筋に戻すか。
「ん?あぁ、大丈夫だ。が、まぁしかし、学校に入って一ヶ月もしないで、すぐに予備に手を出すハメになるとは思ってもなかったがな…」
「オイオイ…あと何本あるんだ…?」
「残り二本だな。…一本折れたから、あと一本だが」
「それ、大丈夫なのか?」
「大丈夫だ!もう少しすれば、ひと月に一度の物資補給が来る!」
物資補給とはまた…。
「何それ?」
「ん?知らないのか?ひと月に一度、月の初めに、この学校で消費する物…主に食料だが、それらを補給するその時に、一緒に自宅などから色んなものを送ってもらえるのだ。でなければこんな僻地と言うのも生ぬるいほどの荒野で生徒教師込みで百名弱の人間は生きていけないぞ?」
それもそうか…。
「で、お前は剣を追加で送ってもらう訳か」
「そういう事だ」
「どうやって伝えるんだ?」
ん?ユーリアが黙った。
「しまった…ここから自宅まで、メッセージを届かせるのには約三日かかる!」
お、おう?
片道三日なら…ちなみに今日は四月の二十一日。
大丈夫じゃねーの?
「私の剣は魔力を通しやすい素材を特殊な技巧を凝らし、杖と大差ないほど魔力伝導効率を高めてある」
「…要点だけ、短く頼む」
「剣を打つのに最速で一週間かかる」
あぁ、そりゃ無理だな。
絶望に打ちひしがれ、一番元気だったユーリアも、アーネのようにグッタリと寝っ転がり、無気力になってしまった。
…そんなもんへし折っちゃって、悪いことしたなぁ…。
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