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本編
スレイプニルと馬車
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朝四時の校門前には、一班のメンバー、クードラル先生、それと、総当たり戦で決まった一位の班、第四班のメンバー五人の、計十一人が集まった。
けど、それは人をカウントした場合。
足が八本もある馬が二匹で引っ張る馬車モドキ×二つ、合計四匹もいる。
「…レレレレレレレィアくん!?あれってもしかひて…!?」
うん、クアイちゃん、落ち着こうか?ちょっとおかしいことになってるから。しかも呂律若干回ってないから。
「うん、多分スレイプニルだねぇ」
スレイプニルってのは、産まれるタイプの方で、変化してできる方じゃなく、ガチの魔獣の方である。
ガチのってなんだ。
まぁ、それはともかくとして、前に少し言ったように、非常に気性が荒く、絶対に家畜化は無理なはずなのだが…?
みんなそれに気づいて、ざわつき始めた。
うん、もし襲いかかってきたらこれ、多分死人がでるもん。
「あ、早朝なので静かにしてくださいねー?あと、この子達は私のスキル『隷属化』で縛ってあるので、無害ですよー」
サラッと恐ろしいスキル名が出たけど、理由はわかった。
あぁ、だから訓練所での魔獣もあんなうまく扱えたのか。
結構有用そうだけど、多分縛りも多いんだろうなぁ、とか思ったりする。
「それじゃ、早く出ますよー。荷物は積みましたかー?」
みんなが小声で「はい」と返事をし、乗り込んで行く。
馬車のメンバー割りは、普通に班のメンバーで分けてある。
ちなみに、クードラル先生は御者台とでも言うのだろうか?あの馬の手綱を握るアソコにいる。
…一人で二つの馬車とか、一体どうやってコントロールするのだろうか…。
さて、森から王都へ行って三日、そこからさらに三日でこの学校まで着いたけど、今回は王都行かずに直に森か…。
それを一日で走り抜けるか。このスレイプニルは。
ちなみに馬とかは基本的に使えない。
理由として、大概は道中で魔獣…この場合は変化の方だな。まぁ、そいつらに襲われてすぐにダメになる。
だから、馬は大概の場合、大きい道だとか、大きな都市の近くじゃないと使えない。
スレイプニルは当然、そこいらの魔獣より強いので、今回は基本的に気にしなくていいし、馬よりスペックが高いので、馬より早い。
問題があるとしたら、馬の癖に肉食で、人も食うし、共食いもすることだろうか。
窓から顔を出して周りを見渡してみる。まぁ、まだ馬車動いてないんだけどね。
…んん?先生がなにやら、どぎついピンク粉を撒いてるんだが…?
「はい、準備は出来ました!いきますよ!」
器用に、小声で叫ぶなんてことをしたクードラル先生がそう言うと同時に馬車が動き始めた。
おぉ、かなり速……速っ!めっちゃくちゃ速っ!もう学校からかなり離れたぞ!
とか思ってたのは最初の数分のみ。どんな仕組みかは知らないけど、ほとんど整備されていないはずの地面からのガタガタは一切なく、むしろ程よいリズムでいい感じの振動が…。
早朝ということもあり、まぶたがゆっくりと降りてきた。
けど、それは人をカウントした場合。
足が八本もある馬が二匹で引っ張る馬車モドキ×二つ、合計四匹もいる。
「…レレレレレレレィアくん!?あれってもしかひて…!?」
うん、クアイちゃん、落ち着こうか?ちょっとおかしいことになってるから。しかも呂律若干回ってないから。
「うん、多分スレイプニルだねぇ」
スレイプニルってのは、産まれるタイプの方で、変化してできる方じゃなく、ガチの魔獣の方である。
ガチのってなんだ。
まぁ、それはともかくとして、前に少し言ったように、非常に気性が荒く、絶対に家畜化は無理なはずなのだが…?
みんなそれに気づいて、ざわつき始めた。
うん、もし襲いかかってきたらこれ、多分死人がでるもん。
「あ、早朝なので静かにしてくださいねー?あと、この子達は私のスキル『隷属化』で縛ってあるので、無害ですよー」
サラッと恐ろしいスキル名が出たけど、理由はわかった。
あぁ、だから訓練所での魔獣もあんなうまく扱えたのか。
結構有用そうだけど、多分縛りも多いんだろうなぁ、とか思ったりする。
「それじゃ、早く出ますよー。荷物は積みましたかー?」
みんなが小声で「はい」と返事をし、乗り込んで行く。
馬車のメンバー割りは、普通に班のメンバーで分けてある。
ちなみに、クードラル先生は御者台とでも言うのだろうか?あの馬の手綱を握るアソコにいる。
…一人で二つの馬車とか、一体どうやってコントロールするのだろうか…。
さて、森から王都へ行って三日、そこからさらに三日でこの学校まで着いたけど、今回は王都行かずに直に森か…。
それを一日で走り抜けるか。このスレイプニルは。
ちなみに馬とかは基本的に使えない。
理由として、大概は道中で魔獣…この場合は変化の方だな。まぁ、そいつらに襲われてすぐにダメになる。
だから、馬は大概の場合、大きい道だとか、大きな都市の近くじゃないと使えない。
スレイプニルは当然、そこいらの魔獣より強いので、今回は基本的に気にしなくていいし、馬よりスペックが高いので、馬より早い。
問題があるとしたら、馬の癖に肉食で、人も食うし、共食いもすることだろうか。
窓から顔を出して周りを見渡してみる。まぁ、まだ馬車動いてないんだけどね。
…んん?先生がなにやら、どぎついピンク粉を撒いてるんだが…?
「はい、準備は出来ました!いきますよ!」
器用に、小声で叫ぶなんてことをしたクードラル先生がそう言うと同時に馬車が動き始めた。
おぉ、かなり速……速っ!めっちゃくちゃ速っ!もう学校からかなり離れたぞ!
とか思ってたのは最初の数分のみ。どんな仕組みかは知らないけど、ほとんど整備されていないはずの地面からのガタガタは一切なく、むしろ程よいリズムでいい感じの振動が…。
早朝ということもあり、まぶたがゆっくりと降りてきた。
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