59 / 2,022
本編
座学と蛇
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今日の座学はフォーメーションとかの講義だったけど、正直何言ってるかよくわからん。
自分は基本的に班行動より単独行動の方が向いてると思うんだ。うん。もしくはツーマンセルぐらいがちょうどいい。
そんなことを思いながら、ゆっくりとまぶたが重くなっていき…。
頭頂部に衝撃。
「っ痛た…」
「いつまで寝てるんですの。このオカマちゃん」
久しぶりにそのフレーズ聞いたな、おい。
「すまん、少し眠気が襲ってきてな」
今何時?と聞くと今さっき講義が終わったところだという。
「なら、さっさと飯食って訓練所いこうぜ」
「何カッコつけてるんですの。ヨダレがついてて、締まりませんわ」
…めっちゃ恥ずかしい。多分、今自分の顔は真っ赤に染まってるだろう。
そんなやりとりをしつつ、食堂でラウクムくん達一班のメンバーと合流。何気に今日初めてあったのか。
「…レィアさ、ずっと気になってたんだけど、どうして私服なんだい?」
「なんか、制服がぶっ壊れたらしいんで、修理に一週間だって。そのあいだは私服でいいってオードラル先生が」
余談だが、自分の私服はどれも黒い。故郷の友人には、たまには他の色の服を着ろと言われたが、もうこれになれてしまったからいいんだよな。
汚れも目立たないし、楽だ。
「そうかいそうかい、一体何をしたのかとかは訊かないよ。ただ、こっちの方は訊かせてもらいたいねぇ…」
「なんだよ、一体…」
ナタリさんの目が細まり、ヤな予感しかしないんだが…。
「アタイが作ってあげた水着、どこで使ったんだい?このあたりには湖も海もないからねぇ。…まさか風呂でヤラシイことでも…」
「さて、そろそろいくか」
「そうですわね。昼食も終わりましたし」
「ちょっと!まってくれよ!」
下世話すぎるだろ、ナタリさん…
さて、みんなようやく昼食がおわったし、訓練所に行くかな。
……。
…。
「えーと、レィア・シィルさん、なぜ防具を着用してないんですか?」
しまった。すっかり忘れてた。制服ないから、自分が防具ないってことが先生にバレた。
いや、流石に防具がないのは不味いだろう。戦闘訓練だからといえど、流石に舐めすぎ。
けど、制服あるからバレないかなー?とか思ってた。
防具がない理由?故郷の森から王都来るまでにぶっ壊れたから。
で、防具を買う前に試験を受けて、そのままこの学校に来たから、当然防具はない。
…なんでもかんでも壊してるような気分になるな。
先生に事情を話すと、凄まじく渋い顔をして、『まぁいいでしょう』と許可を貰ったが、後からクードラル先生のところに来るように言われた。
…叱られるのかなぁ、自分?
ちなみに今日の訓練メニューは…。
「はい、今日は『ニョロ助』と戦ってもらいます」
とか言われて胴の太さが自分の身長ぐらいある化け物蛇と戦わされた。
ちなみに、有名な蛇の魔獣として、『ナーガ』というものがいるが、アレはもっとでかくて凶暴、オマケに知恵も回るっていうひたすら面倒な敵だ。
それと比べたら『ニョロ助』は充分倒しやすかった。昨日は最も遅かったが、今日は自分達より遅い班がいくつかあったしね。
…まぁ、クアイちゃんが『ニョロ助』に飲み込まれて、自分が慌てて胴体を《煌覇》でぶち抜いたから、早く終わっただけなのだが。
クアイちゃんにはガッツリトラウマになっていた。『ヘビ怖い…ヌルヌル嫌…生暖かくて、動いてて…うふふふ…』とつぶやき続けるクアイちゃんは精神的に手遅れだった。
…というか、蛇の体の中を見てみたら、クアイちゃんのナイフでズタズタになってたんだけど…。
きっと、なにかしなくてもクアイちゃん一人でなんとかなったんだろうな…。
そんなことを思いつつ、クードラル先生の所へと少し重い足を向けた。
自分は基本的に班行動より単独行動の方が向いてると思うんだ。うん。もしくはツーマンセルぐらいがちょうどいい。
そんなことを思いながら、ゆっくりとまぶたが重くなっていき…。
頭頂部に衝撃。
「っ痛た…」
「いつまで寝てるんですの。このオカマちゃん」
久しぶりにそのフレーズ聞いたな、おい。
「すまん、少し眠気が襲ってきてな」
今何時?と聞くと今さっき講義が終わったところだという。
「なら、さっさと飯食って訓練所いこうぜ」
「何カッコつけてるんですの。ヨダレがついてて、締まりませんわ」
…めっちゃ恥ずかしい。多分、今自分の顔は真っ赤に染まってるだろう。
そんなやりとりをしつつ、食堂でラウクムくん達一班のメンバーと合流。何気に今日初めてあったのか。
「…レィアさ、ずっと気になってたんだけど、どうして私服なんだい?」
「なんか、制服がぶっ壊れたらしいんで、修理に一週間だって。そのあいだは私服でいいってオードラル先生が」
余談だが、自分の私服はどれも黒い。故郷の友人には、たまには他の色の服を着ろと言われたが、もうこれになれてしまったからいいんだよな。
汚れも目立たないし、楽だ。
「そうかいそうかい、一体何をしたのかとかは訊かないよ。ただ、こっちの方は訊かせてもらいたいねぇ…」
「なんだよ、一体…」
ナタリさんの目が細まり、ヤな予感しかしないんだが…。
「アタイが作ってあげた水着、どこで使ったんだい?このあたりには湖も海もないからねぇ。…まさか風呂でヤラシイことでも…」
「さて、そろそろいくか」
「そうですわね。昼食も終わりましたし」
「ちょっと!まってくれよ!」
下世話すぎるだろ、ナタリさん…
さて、みんなようやく昼食がおわったし、訓練所に行くかな。
……。
…。
「えーと、レィア・シィルさん、なぜ防具を着用してないんですか?」
しまった。すっかり忘れてた。制服ないから、自分が防具ないってことが先生にバレた。
いや、流石に防具がないのは不味いだろう。戦闘訓練だからといえど、流石に舐めすぎ。
けど、制服あるからバレないかなー?とか思ってた。
防具がない理由?故郷の森から王都来るまでにぶっ壊れたから。
で、防具を買う前に試験を受けて、そのままこの学校に来たから、当然防具はない。
…なんでもかんでも壊してるような気分になるな。
先生に事情を話すと、凄まじく渋い顔をして、『まぁいいでしょう』と許可を貰ったが、後からクードラル先生のところに来るように言われた。
…叱られるのかなぁ、自分?
ちなみに今日の訓練メニューは…。
「はい、今日は『ニョロ助』と戦ってもらいます」
とか言われて胴の太さが自分の身長ぐらいある化け物蛇と戦わされた。
ちなみに、有名な蛇の魔獣として、『ナーガ』というものがいるが、アレはもっとでかくて凶暴、オマケに知恵も回るっていうひたすら面倒な敵だ。
それと比べたら『ニョロ助』は充分倒しやすかった。昨日は最も遅かったが、今日は自分達より遅い班がいくつかあったしね。
…まぁ、クアイちゃんが『ニョロ助』に飲み込まれて、自分が慌てて胴体を《煌覇》でぶち抜いたから、早く終わっただけなのだが。
クアイちゃんにはガッツリトラウマになっていた。『ヘビ怖い…ヌルヌル嫌…生暖かくて、動いてて…うふふふ…』とつぶやき続けるクアイちゃんは精神的に手遅れだった。
…というか、蛇の体の中を見てみたら、クアイちゃんのナイフでズタズタになってたんだけど…。
きっと、なにかしなくてもクアイちゃん一人でなんとかなったんだろうな…。
そんなことを思いつつ、クードラル先生の所へと少し重い足を向けた。
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