25 / 37
歓迎パーティー
しおりを挟む
水色のドレスを着て、シェラミリア様と並んでる。歓迎パーティーには学園に婚約がいる人は共に入場するが、それ以外は1人で入っても大丈夫。逆に婚約者でない人と入ったほうが問題になる。シェラミリア様も婚約者は歳上で既に学園にいないため1人での入場になる。
入場はEクラスから始まりSクラスが1番最後になる。
先にシェラミリア様の名前が呼ばれ入っていった。最後にわたくしの名前が呼ばれた。中に入ると沢山の視線を感じる。
ゆっくり歩いてシェラミリア様のところに向かった。
「殿方の視線を集めてますわよ」
「シェラミリア様もですわよ」
2人でふふふと笑い合う。生徒会長の宣言の後、パーティーが始まった。
わたくしたちは壁の端によりジュースを飲む。中央ではダンスをしている人たちがいた。クラーク殿下もマリー・ヤクトン男爵令嬢と踊ってる。マリー・ヤクトン男爵令嬢はダンスが下手なようでクラーク殿下の足を何度も踏んでいた。
「あの方たち仲がよろしいのですね」
前回は仲が良くなったのは2学年になってからだと思ったのだが。
「どうやら恋人同士のようにイチャついてるらしいですわよ」
「殿下には婚約者がいないからよろしいと思いますが……」
まだ婚約者でもないのにところ構わずイチャつくのはマナーがなっていないわ。
そんなことをシェラミリア様と話してたら横からパシャッと水音がした。横を見るといつの間になマリー・ヤクトン男爵令嬢がいて空のグラスを持って立っている。わたくしから少し離れたところにその中身が溢れたのだろう床が紫色に濡れていた。
「ひ、酷いですぅ」
「何がですか?」
「飲み物をかけるなんて酷いですぅ」
よく見ればマリー・ヤクトン男爵令嬢のドレスにも数滴かかっているわね。
「マリー、どうしたんだ?」
クラーク殿下の登場だわ。
「アレクシアがあたしに飲み物を掛けたんですぅ」
「何だと!?」
男爵令嬢が公爵令嬢を呼び捨てとは……。しかも無理がある話ですわ。
「殿下、よくご覧になってください。わたくしの持ってる飲み物は透明ですわよ。そちらのご令嬢が持ってる飲み物が紫色ですわよ」
マリー・ヤクトン男爵令嬢のグラスに僅かに残ってる。
「違いますぅ! 掛けられたんですぅ! 信じてください!」
「勿論、俺様はマリーを信じる!アレクシア・バートン! マリーに謝れ!!」
「お断りしますわ。してもいないことを謝ることはしませんわ」
「何だと!? 俺様の言うことが聞けないのか!?」
何故、ご自分が正しいと思うのかしら?
「何をしている?」
王太子殿下までやってきた。
「フェルぅ、アレクシアがあたしにジュースをかけたのぉ」
王太子殿下を愛称呼び!? そちらの方が驚きだわ。王太子殿下も口をぽかんと開けている。その気持ちよく分かりますわ。わたくしは扇子で顔の下半分を隠した。
「私はそなたに対してそのような呼び方で呼ぶことを許可してない。私のことは王太子殿下と呼ぶように。また公爵令嬢のアレクシア嬢を呼び捨て呼ぶのも失礼にあたる」
「兄上、そんなことよりアレクシア・バートンがマリーのドレスにジュースを掛けたんです!! これは罰せなけばなりません!」
そんなことではないわよ。とても重要なことよ。
「何処をどう見たらそうなるのだ、クラーク。そちらの令嬢が自分で零したか。または逆にアレクシア嬢に掛けたかだろう」
「アレクシア・バートンのドレスは濡れておりません!!」
「アレクシア嬢は害意あるものは防ぐ魔道具を付けてるのだろう」
王太子殿下がこれがそうだと自身の魔道具を指す。
「しかし……」
「もう良い。そなたたちは下がれ。今日は歓迎パーティーだ」
王太子殿下が衛兵を呼び2人を強制的に退場させた。
「アレクシア嬢、弟がすまなかった」
「王太子殿下がお謝りになることではありませんわ。また助けて頂きたい感謝を申し上げます」
マリー・ヤクトン男爵令嬢とクラーク殿下に絡まれたがその後は何もなくパーティーを終えた。
入場はEクラスから始まりSクラスが1番最後になる。
先にシェラミリア様の名前が呼ばれ入っていった。最後にわたくしの名前が呼ばれた。中に入ると沢山の視線を感じる。
ゆっくり歩いてシェラミリア様のところに向かった。
「殿方の視線を集めてますわよ」
「シェラミリア様もですわよ」
2人でふふふと笑い合う。生徒会長の宣言の後、パーティーが始まった。
わたくしたちは壁の端によりジュースを飲む。中央ではダンスをしている人たちがいた。クラーク殿下もマリー・ヤクトン男爵令嬢と踊ってる。マリー・ヤクトン男爵令嬢はダンスが下手なようでクラーク殿下の足を何度も踏んでいた。
「あの方たち仲がよろしいのですね」
前回は仲が良くなったのは2学年になってからだと思ったのだが。
「どうやら恋人同士のようにイチャついてるらしいですわよ」
「殿下には婚約者がいないからよろしいと思いますが……」
まだ婚約者でもないのにところ構わずイチャつくのはマナーがなっていないわ。
そんなことをシェラミリア様と話してたら横からパシャッと水音がした。横を見るといつの間になマリー・ヤクトン男爵令嬢がいて空のグラスを持って立っている。わたくしから少し離れたところにその中身が溢れたのだろう床が紫色に濡れていた。
「ひ、酷いですぅ」
「何がですか?」
「飲み物をかけるなんて酷いですぅ」
よく見ればマリー・ヤクトン男爵令嬢のドレスにも数滴かかっているわね。
「マリー、どうしたんだ?」
クラーク殿下の登場だわ。
「アレクシアがあたしに飲み物を掛けたんですぅ」
「何だと!?」
男爵令嬢が公爵令嬢を呼び捨てとは……。しかも無理がある話ですわ。
「殿下、よくご覧になってください。わたくしの持ってる飲み物は透明ですわよ。そちらのご令嬢が持ってる飲み物が紫色ですわよ」
マリー・ヤクトン男爵令嬢のグラスに僅かに残ってる。
「違いますぅ! 掛けられたんですぅ! 信じてください!」
「勿論、俺様はマリーを信じる!アレクシア・バートン! マリーに謝れ!!」
「お断りしますわ。してもいないことを謝ることはしませんわ」
「何だと!? 俺様の言うことが聞けないのか!?」
何故、ご自分が正しいと思うのかしら?
「何をしている?」
王太子殿下までやってきた。
「フェルぅ、アレクシアがあたしにジュースをかけたのぉ」
王太子殿下を愛称呼び!? そちらの方が驚きだわ。王太子殿下も口をぽかんと開けている。その気持ちよく分かりますわ。わたくしは扇子で顔の下半分を隠した。
「私はそなたに対してそのような呼び方で呼ぶことを許可してない。私のことは王太子殿下と呼ぶように。また公爵令嬢のアレクシア嬢を呼び捨て呼ぶのも失礼にあたる」
「兄上、そんなことよりアレクシア・バートンがマリーのドレスにジュースを掛けたんです!! これは罰せなけばなりません!」
そんなことではないわよ。とても重要なことよ。
「何処をどう見たらそうなるのだ、クラーク。そちらの令嬢が自分で零したか。または逆にアレクシア嬢に掛けたかだろう」
「アレクシア・バートンのドレスは濡れておりません!!」
「アレクシア嬢は害意あるものは防ぐ魔道具を付けてるのだろう」
王太子殿下がこれがそうだと自身の魔道具を指す。
「しかし……」
「もう良い。そなたたちは下がれ。今日は歓迎パーティーだ」
王太子殿下が衛兵を呼び2人を強制的に退場させた。
「アレクシア嬢、弟がすまなかった」
「王太子殿下がお謝りになることではありませんわ。また助けて頂きたい感謝を申し上げます」
マリー・ヤクトン男爵令嬢とクラーク殿下に絡まれたがその後は何もなくパーティーを終えた。
76
お気に入りに追加
799
あなたにおすすめの小説
どうやら私(オタク)は乙女ゲームの主人公の親友令嬢に転生したらしい
海亜
恋愛
大交通事故が起きその犠牲者の1人となった私(オタク)。
その後、私は赤ちゃんー璃杏ーに転生する。
赤ちゃんライフを満喫する私だが生まれた場所は公爵家。
だから、礼儀作法・音楽レッスン・ダンスレッスン・勉強・魔法講座!?と様々な習い事がもっさりある。
私のHPは限界です!!
なのになのに!!5歳の誕生日パーティの日あることがきっかけで、大人気乙女ゲーム『恋は泡のように』通称『恋泡』の主人公の親友令嬢に転生したことが判明する。
しかも、親友令嬢には小さい頃からいろんな悲劇にあっているなんとも言えないキャラなのだ!
でも、そんな未来私(オタクでかなりの人見知りと口下手)が変えてみせる!!
そして、あわよくば最後までできなかった乙女ゲームを鑑賞したい!!・・・・うへへ
だけど・・・・・・主人公・悪役令嬢・攻略対象の性格が少し違うような?
♔♕♖♗♘♙♚♛♜♝♞♟
皆さんに楽しんでいただけるように頑張りたいと思います!
この作品をよろしくお願いします!m(_ _)m
『完結』人見知りするけど 異世界で 何 しようかな?
カヨワイさつき
恋愛
51歳の 桜 こころ。人見知りが 激しい為 、独身。
ボランティアの清掃中、車にひかれそうな女の子を
助けようとして、事故死。
その女の子は、神様だったらしく、お詫びに異世界を選べるとの事だけど、どーしよう。
魔法の世界で、色々と不器用な方達のお話。
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
悪役令嬢はSランク冒険者の弟子になりヒロインから逃げ切りたい
鍋
恋愛
王太子の婚約者として、常に控えめに振る舞ってきたロッテルマリア。
尽くしていたにも関わらず、悪役令嬢として婚約者破棄、国外追放の憂き目に合う。
でも、実は転生者であるロッテルマリアはチートな魔法を武器に、ギルドに登録して旅に出掛けた。
新米冒険者として日々奮闘中。
のんびり冒険をしていたいのに、ヒロインは私を逃がしてくれない。
自身の目的のためにロッテルマリアを狙ってくる。
王太子はあげるから、私をほっといて~
(旧)悪役令嬢は年下Sランク冒険者の弟子になるを手直ししました。
26話で完結
後日談も書いてます。
前世では美人が原因で傾国の悪役令嬢と断罪された私、今世では喪女を目指します!
鳥柄ささみ
恋愛
美人になんて、生まれたくなかった……!
前世で絶世の美女として生まれ、その見た目で国王に好かれてしまったのが運の尽き。
正妃に嫌われ、私は国を傾けた悪女とレッテルを貼られて処刑されてしまった。
そして、気づけば違う世界に転生!
けれど、なんとこの世界でも私は絶世の美女として生まれてしまったのだ!
私は前世の経験を生かし、今世こそは目立たず、人目にもつかない喪女になろうと引きこもり生活をして平穏な人生を手に入れようと試みていたのだが、なぜか世界有数の魔法学校で陽キャがいっぱいいるはずのNMA(ノーマ)から招待状が来て……?
前世の教訓から喪女生活を目指していたはずの主人公クラリスが、トラウマを抱えながらも奮闘し、四苦八苦しながら魔法学園で成長する異世界恋愛ファンタジー!
※第15回恋愛大賞にエントリーしてます!
開催中はポチッと投票してもらえると嬉しいです!
よろしくお願いします!!
追放された公爵令嬢はモフモフ精霊と契約し、山でスローライフを満喫しようとするが、追放の真相を知り復讐を開始する
もぐすけ
恋愛
リッチモンド公爵家で発生した火災により、当主夫妻が焼死した。家督の第一継承者である長女のグレースは、失意のなか、リチャードという調査官にはめられ、火事の原因を作り出したことにされてしまった。その結果、家督を叔母に奪われ、王子との婚約も破棄され、山に追放になってしまう。
だが、山に行く前に教会で16歳の精霊儀式を行ったところ、最強の妖精がグレースに降下し、グレースの運命は上向いて行く
強すぎる力を隠し苦悩していた令嬢に転生したので、その力を使ってやり返します
天宮有
恋愛
私は魔法が使える世界に転生して、伯爵令嬢のシンディ・リーイスになっていた。
その際にシンディの記憶が全て入ってきて、彼女が苦悩していたことを知る。
シンディは強すぎる魔力を持っていて、危険過ぎるからとその力を隠して生きてきた。
その結果、婚約者のオリドスに婚約破棄を言い渡されて、友人のヨハンに迷惑がかかると考えたようだ。
それなら――この強すぎる力で、全て解決すればいいだけだ。
私は今まで酷い扱いをシンディにしてきた元婚約者オリドスにやり返し、ヨハンを守ろうと決意していた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる