日本ワインに酔いしれて

三枝 優

文字の大きさ
上 下
227 / 259
第1.5章 家飲み あれこれ

シャトーシャルマン 尾白 シャルドネ 2017

しおりを挟む
 今日は、十五夜。

 健司は、仕事帰りに花屋でアレンジメントを購入した。
 ススキや竜胆に黄色の菊の花をあしらったアレンジメント。

「ただいま」
「あ、おかえりなさい!すぐご飯ができますよ」

 先に帰っていた美月が食事の準備をしてくれていた。

「お花を買ってきたよ、棚に飾るね」

 そう言って、美月に見せる。

「え?うわ~かわいい!」
「今日は十五夜だからね。はい、こっちは月見団子」
「いいですね!ありがとうございます!」

 食後、照明を暗くしてカーテンを開けてテーブルに着く。
 窓から見える、明るく輝く満月。

 グラスに注いだのは・・・

 山梨県北杜市 シャトーシャルマン
 シャルドネ尾白 2017

 ラベルに月のような丸いデザイン。

 白ワインだが、色がすこし濃い。 
 口に含むと、様々な香り。複雑な味わい。

 これは・・・いいワインだ。

 
「いい月夜ですね・・・」
「そうだね。今夜は晴れて良かった」

 月に照らされた美月の横顔を見る。
 視線に気が付いたのか、こちらを見た美月が微笑んだ。

 健司も笑い返す。

 ああ・・・良い夜だ。

 
 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

由紀と真一

廣瀬純一
大衆娯楽
夫婦の体が入れ替わる話

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

憧れの先輩とイケナイ状況に!?

暗黒神ゼブラ
恋愛
今日私は憧れの先輩とご飯を食べに行くことになっちゃった!?

処理中です...