日本ワインに酔いしれて

三枝 優

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第1.5章 家飲み あれこれ

大池ワイン ヤマソービヴィニヨン スパークリングワイン

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「ただいま~~。疲れた~~」

 自宅に帰って来た、高橋ミキ。

「おかえりなさい。お疲れ様」

 出迎えたのは、大学生の彼氏の三崎海斗。

 すると、玄関先でミキは海斗に抱きつく。
「海斗クン成分補給~~~会いたかったよ~~」

 そしてキスをする。


 このご時世、ネイリストのミキの仕事は減っていっていた。
 外出しなくなると、容姿に手をかけなくなっていく。
 だんだんと、お客さんが減っていっていた。

 このままではまずい。何かしないと。
 そういうことで、常連向けにオンラインのネイル教室をやってみた。

 これが、ウケた。
 毎回好評となり、参加人数も増えて行ったのだ。

 だが、参加しやすいように平日の夜の開催である。
 必然的に残業時間に開催したため、帰りが遅くなることになったのだ。

「ご飯できていますよ」
「ありがとう~~~。海斗クン大好きよ~~」

 食卓に並んだ、美味しそうな料理。
 鶏むね肉の、チキンソテー。
 皮がパリッと焼きあがっていて香ばしい。
 付け合わせの蒸し野菜にコンソメスープ。

 海斗の料理の腕はなかなかいいのだ。

「うわ~~美味しそう!」
「ミキさんお腹すいたでしょう。早速食べましょう」

 海斗が、ミキのグラスに注いだのは・・・

 長野県東筑摩郡山形村 大池ワイン
 ヤマソービヴィニヨン スパークリングワイン

 うさぎのイラストがかわいいラベル。
 なぜか日本刀も描かれている。

 未成年の海斗はウーロン茶。

「カンパーイ!」

 グラスに口をつけ一口飲むミキ。

「おいし・・・」
 辛口の、赤のスパークリングワイン。

 ワインを飲むミキを、海斗は笑顔で見つめている。

「ん?海斗君どうしたの?」
「いえ。ミキさんを一緒にご飯が食べられてうれしいなって・・・思って」

 それを聞いたミキは、ちょっと顔を赤らめ・・それでも嬉しそうに言う。

「私もよ。海斗クン」

 ミキも海斗に満面の笑みを見せる。

「海斗クン。愛してる。大好き!」 
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