日本ワインに酔いしれて

三枝 優

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第1章

フジッコワイナリー 甲州 シュール・リー峡東

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「どうしましょうね・・・」
「ううむ・・」

 健司と美月は夕食後にカレンダーを見ながら悩んでいた。
 
 今飲んでいるワインは・・

 山梨県甲州市 フジッコワイナリー株式会社
 甲州 シュール・リー峡東

 さわやかで果実味あふれるワインだ。

 しかしながら、ちびりちびりとあまりたくさんは飲んでいない。
 酔っ払いながら話すわけにはいかないのだ。

「やはり、忘れにくい日がいいと思うんです。祝日とか」
「忘れることがあるのかな?」
「うちのお父さんは、何度か忘れて怒られていました!」

 二人で考えているのは、入籍日。
 婚姻届けを提出する日だ。

 結婚式はまだだが、婚姻届けは先に出そうと話している。
 問題はいつ出すかだ・・

 その日は、結婚記念日になるだろう。
 (結婚式とどちらが・・・という問題はあるが)
 
 そういう意味でも、大安吉日などを気にしながら・・結婚記念日を忘れないような日。いつがいいのだろう。
 ちなみに、誕生日はタイミングが合わない。

 健司や美月にしては、ワインを飲むペースが非常に遅い夜となった。


 ちなみに、このワイナリー。
 あの、煮豆や昆布で有名な会社の子会社である。
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