日本ワインに酔いしれて

三枝 優

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第1章

ホテル再訪

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 大田原市から那須へ。
 平地には雪はなかったが、山道を登っていくとだんだん路肩に雪が見えるようになっていく。そして、それが増えていく。
 ホテルに着くころには、路面にも結構な雪が積もっていた。今年はやはり寒かったらしい。クリスマスだったらホワイトクリスマスだったけど、仕事が休めないのだから仕方がない。


(美月視点)
「お疲れ様、着きましたよ」
 夏にも来たが、このホテルに着くと別世界に来た気がする。石造りの建造物。普段、こんな建物を目にする機会はない。
 特に、今回は雪景色。真っ白な庭の中に建物が点在している。
「凍っているので、足元にをつけてくださいね」
 健司さんが手を取ってエスコートしてくれる。
 ダウンを着こんでいるがやはり寒い。

 前回と同様、どこからともなく数人のスタッフが現れた。
「お待ちしておりました。早乙女様」
 やはり、顔パスですか・・・。これは一流ホテルだからこそなんだろうなぁ。
「お荷物をお持ちしましょう。」
「お願いします。」
 トランクから荷物を出してスタッフの人に渡す。
「では、こちらにどうぞ。」
----
「さぁどうぞ。」
 建物の中に入り、フロントに案内される。ソファの横にある暖炉。夏にはインテリアと思っていたのだが・・・実際に薪が炎を上げて燃えている。そのそばにいると暖かい。
 本物の暖炉かぁ・・初めて見ました。

「いらっしゃいませ、早乙女様。お待ちしておりました。」
「お久しぶりです。夏以来ですね。」
「いらっしゃっていただきうれしく思っております。」
そして、こちらを向いて挨拶してくれた。。
「瀬戸さま。また当ホテルにいらしていただき、ありがとうございます。」
 何と答えればよいのか。
「今日はよろしくお願いします。」
 ソファに座ると、暖かいハーブティを出していただいきました。
早乙女さんは、チェックインの手続きをしています。

「本日お食事は、メインダイニングでよろしいですね。19時からでよろしいでしょうか?」
「はい、大丈夫です。」
「お電話では苦手なものなどはないとのことですが、よろしいでしょうか?」
「はい、大丈夫です。」
「朝ごはんは、洋食と和食をお選びいただけます。」
「前回と同じで、和食でいいかな?」
「はい大丈夫です。」
「かしこまりました、他に何かございますでしょうか?」
「いえ、大丈夫です」
「では、早速お部屋にご案内しましょうか」
「そうですね。お願いいたします」


 案内された部屋あ暖かかった。前回とは違う建物。
 リビングに入ると・・・そこにも暖炉があった。赤々と、薪が炎を上げている。
「健司さん、暖炉があります!」
 暖炉の前にはソファがおいてあり、そこに座ることで暖炉を見ることができます。

 窓の外は、一面の雪景色。真っ白な庭と、その向こうの林の木にも雪が積もっています。
 まるで、おとぎ話に出てくるような部屋。
 相変わらず、素敵です。

 このお部屋は、広々としたリビングと寝室。それとバスルーム。
 そして、寝室は・・・クイーンサイズのダブルベッドでした。
 ちょっと恥ずかしいです。

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