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第1章
やまふじぶどう園 ねこかぶり2019 ①
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「本当に怖かったんですから。」
「ごめんごめん。」
タクシーで話す。
送っていくという話だったが、いつの間にか家に来るという話に変わっていた。
仕方なく、タクシーの運転手に行き先を変えてもらう。
家についたらもう22時近かった。
「家に帰らなくて大丈夫なのかい?」
「ミキちゃんちに泊まるかもって言ってきたから大丈夫です。」
いや泊まるって話じゃなかったんだけど、泊まる気満々みたいだ。
まぁ今更いいけど。
「あまり飲めなかっただろうから、少し飲みますか?」
「はい、飲みたいです。」
「たぶん、瀬戸さんはこんなワインが好きなんじゃないかな。」
つまみにチーズも出す。
やまふじぶどう園 ねこかぶり2019。
メルローとマスカットベリーAのフルーティーさがありつつスッキリとしている。
樽の香りもして、複雑な後味も悪くない。
「美味しいですね。たしかに好きな味です。それに瓶が可愛いですね。」
猫の顔をかたどっている。耳とハナとひげ。
瓶の裏のラベルを見た瀬戸さん。
じっと凝視している。
どうしたんだろう・・・
ーーーー
(瀬戸さん視点)
ねこかぶりというワイン。
「美味しいですね。たしかに好きな味です。・・・」
瓶の裏を見る。
ラベルに書かれた解説。
”自家製メルローとマスカットベリーA・・・”
”可愛いふりをすることは、楽しい魔法をかけること。秘めたることは心のうちに・・・”
思った。
あ・・これは私のことだ。
ねこかぶり。
そう、私は猫をかぶっている。
可愛いふりをしている、、、
早乙女さんを見る。
「どうしたの?」
私はずっと怖かったんだ。
だから猫をかぶっていた。
でも・・早乙女さんなら。
いや、きっと早乙女さんなら・・
瀬戸美月はかぶっていたものを脱いでみようと思った。
ワインをグッと飲み干して。話しだした。
「早乙女さん。聞いてもらえますか。
私のこと・・・」
「ごめんごめん。」
タクシーで話す。
送っていくという話だったが、いつの間にか家に来るという話に変わっていた。
仕方なく、タクシーの運転手に行き先を変えてもらう。
家についたらもう22時近かった。
「家に帰らなくて大丈夫なのかい?」
「ミキちゃんちに泊まるかもって言ってきたから大丈夫です。」
いや泊まるって話じゃなかったんだけど、泊まる気満々みたいだ。
まぁ今更いいけど。
「あまり飲めなかっただろうから、少し飲みますか?」
「はい、飲みたいです。」
「たぶん、瀬戸さんはこんなワインが好きなんじゃないかな。」
つまみにチーズも出す。
やまふじぶどう園 ねこかぶり2019。
メルローとマスカットベリーAのフルーティーさがありつつスッキリとしている。
樽の香りもして、複雑な後味も悪くない。
「美味しいですね。たしかに好きな味です。それに瓶が可愛いですね。」
猫の顔をかたどっている。耳とハナとひげ。
瓶の裏のラベルを見た瀬戸さん。
じっと凝視している。
どうしたんだろう・・・
ーーーー
(瀬戸さん視点)
ねこかぶりというワイン。
「美味しいですね。たしかに好きな味です。・・・」
瓶の裏を見る。
ラベルに書かれた解説。
”自家製メルローとマスカットベリーA・・・”
”可愛いふりをすることは、楽しい魔法をかけること。秘めたることは心のうちに・・・”
思った。
あ・・これは私のことだ。
ねこかぶり。
そう、私は猫をかぶっている。
可愛いふりをしている、、、
早乙女さんを見る。
「どうしたの?」
私はずっと怖かったんだ。
だから猫をかぶっていた。
でも・・早乙女さんなら。
いや、きっと早乙女さんなら・・
瀬戸美月はかぶっていたものを脱いでみようと思った。
ワインをグッと飲み干して。話しだした。
「早乙女さん。聞いてもらえますか。
私のこと・・・」
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