日本ワインに酔いしれて

三枝 優

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第1章

山梨県 甲州市 ぶどうの丘 地下ワインカーヴ

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売店で”タートヴァン”という容器を購入する。
何と表現したらよいか・・・大きなスプーン?
これをもって、階段を降りていく。

地下ワインカーヴ。
ここで、200種類ものワインが試飲できるらしい。
そこにはたくさんのワインの瓶。

「これは・・さすがに飲みきれない。」
「はい、すごいですね。」

個人的には赤ワインが好きなのだが、ここは白ワイン中心に試飲することにする。
「同じ甲州でも、ずいぶん味が違うんですね。」
「そうですね・・飲み比べるとよくわかります。」

これは・・調子に乗って飲みすぎると大変なことになりそう。
「これ、おいしいですぅ・・」
瀬戸さんの飲んでいるのはクラムボンワイナリーのワイン。
今日行こうと思っていていけなかったワイナリーだ。

ん・・もしかして、瀬戸さん結構酔っている?
「え?これは容器が小さいから大丈夫ですよ。」
と、にへらっ  と笑う。

あ・・・この笑顔。
かなり酔っているな。

何とか部屋まで連れ帰って、水を飲ませる。
ベッドに横になると、すぐに寝息を立て始める。

夜ごはんまでには起きてくれるだろうか・・・?

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