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第1章
閑話 瀬戸家の事情
しおりを挟む私は瀬戸ひなた。
女子大に通う大学生です。
今日は日曜日。
洋服を買いに行った帰りです。
最近、私の姉に彼氏ができたようです。
昨晩も、帰ってきませんでした。
どうやら彼氏の家に泊まったようです。
まぁもう24歳のいい大人ですし、いいんですけど。
でも、学生の頃は見るからにオタクのいけてない女子だった姉。
恋愛経験は多分ない。
ちょっと心配です。
騙されていたりしないよね。
もうじき家に着くころ。
外車がやってきて家の近くの道路に停車しました。
助手席から降りてきたのは、私の姉。
満面の笑顔です。
運転席の男性と何か話しています。
「・・・だから、こんなことはもうしないでくださいよ・・・」
「はあい、では来週楽しみにしてますね。」
「はい、じゃあ来週よろしくお願いしますね。」
ウィンドウ越しに見える姿はちょっと年上のようだけど・・・
本当に大丈夫かしら。
走り去っていく、外車に手を振っている姉。
もう、今まで見たことのないくらいの満面の笑顔。
まあ、幸せそうだからいいんだけどね。
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