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しおりを挟む「・・・さっき、楽しそうだったね」
「え?」
音楽の授業が終わり、自分たちの教室へ戻る途中の廊下で遥がぽつりと口を開いた。
「何の話してたの?」
「え、いや俺が授業中上の空すぎるってからかわれた・・・」
遥の言葉に内心ギクリとする小夏だったが、どことなく小馬鹿にしたような敷島の態度を思い出してムッとする。
「いやでも、楽しそうではなかっただろ!?」
そう見えていたのなら心外だと小夏は続けて口を開いた。
「僕、小夏が誰かにお前って言ってるの初めて見た」
「そ、そうか?だってあいつ、遥が学校休んでる間も同じ事でおちょくって来た事あるし、あんま好きじゃない・・・」
「ふーん・・・僕もあんな浮ついた連中は大嫌いだな」
聞こえた口調が思ったよりも冷たくて小夏は遥を二度見した。
普段、あんなに物腰の柔らかな遥の口から大嫌いなんて言葉が出てくるなんて・・・。
自分の知らない一面を見た気がして、少し胸がざわついた。
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