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ロシア海軍VS九七式改
戦闘機では・・・軍艦は撃沈できない・・・
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当時、まだ戦闘機に搭載できる魚雷は開発中であった。
まだ、試験的にも無理な時代であったのだ。
爆撃機なら、なんとか搭載できたんだが・・・奉天飛行場には爆撃機は配備されていない。
なぜなら、爆撃機は生産量も少なく、とても満州派遣軍へ配備できるほどの余裕はなかったからである。
自国へ侵攻してくる敵の軍艦への備えで、手が一杯だった日本軍なのだ。
九七式改は250キロ爆弾まで、なんとか吊り下げられたのだが・・・
そうなると、爆撃員が乗れないのだ。
小柄な人間なら、3名まで乗り込める余裕はあるが・・・
藤堂司令が、「250キロ爆弾でいいから頼んだぞ。」と、戦闘機隊へ依頼するのが、ギリだったのである。
もちろん、250キロの爆弾を搭載すれば・・・航続距離は短いし、速度も落ちるのだ。
それで、偵察機が先行したのである。
「司令は、ああいったが・・・オレ達は爆弾投下訓練なぞ、やってないからな。」と、攻撃隊の先任士官がこぼす。
そうなのだ、爆撃訓練は爆撃機の・・・「オレ達は戦闘機乗りだ。」が信条なのだ。
「しかし、軍人として指示には従わなければならん。」
「軍艦奉天の危機だ。」「やらねば、ならん。」と、出撃していったのだ。
「くそっ、速度が300キロも・・・でないぞ。」「やっと、海岸線だぞ。」
眼下に大連港が見えるからだ。
「ここまで、30分だ。」「なら、指示された現場までは・・・1時間はかかるだろう。」と、つぶやく。
「こちら、爆撃隊。」「奉天どうぞ。」
「こちら、奉天だ。」「なんとか、まだ聞こえるぞ。」
「おもったより、時間がかかりそうだ。」
「敵軍艦には護衛戦闘機は無いんだったな。」
「うむ、偵察機からの返信はそうだ。」
「まあ、爆弾を廃棄すれば敵戦闘機へも対処できるから・・・」
「こちら、奉天だ、かなり感度が悪い・・・ガ・ガ・・」
「了解だ、通信終わり。」
なんとか重い爆弾を吊り下げて・・・海上を飛ぶ、九七式改の爆撃隊だった。
そのころ、やっと準備が整って・・・大連港より、軍艦奉天の救援隊が出撃していったのだ。
どうしても、軍艦の出撃は時間がかかるからだ。
石炭をくべて・・・ボイラーの水蒸気圧があがるのに・・・数時間からるからだ。
現在の軽油で動くジーゼル・エンジンではないからね。
ガソリン・エンジンは大きさに限度があるが・・・ジーゼル・エンジンは大きさの制限はないからだ。
鹵獲した2隻のロシア海軍の戦艦は日本陸軍式の改修ができていないが・・・他に戦艦が無いからである。
もちろん、日本海軍の戦艦が大連港には投錨してるんだが・・・
「海軍に助けを求めるくらいなら・・・まだ、米軍に負けた方がマシだ、なんてのが陸軍の根底にあるから・・・
海軍へ救援んを・・・なんて、言うヤツは日本陸軍には皆無なのである。
海の字は、陸軍の辞書には無いのである。
先の大戦(大東亜戦争)で、海軍と陸軍の固執が無かったら・・・米軍なんぞに負けることは無かったからである。
ミッドウェー海戦も負けてなかっただろう・・・
米軍は日本海軍の暗号は解読したんだが・・・日本陸軍の暗号は日本が敗北するまで・・・解読ができなかったのだ。
それで、米軍は日本海軍の攻撃先がミッドウェーだとは判断ができなかっただろう・・・
暗号は陸軍が歴史もあり、なら当然に海軍も陸軍の暗号を使うからである。
「おい、見えたぞ。」と、戦闘機隊の隊長が僚機へ・・・
「隊長、自分が先行します。」と、一番機が無線だ。
「うむ、急降下には注意しろよ。」「ハイ。」
九七式改は機体強度がバツグンだ。
それで、急降下制限速度が860キロだった。(亜音速だ。)
速度に注意ではなくて、海面に注意しろ、ってことなのだ。
つい、うっかりで・・・海面へドボンだからだ。
それに、操縦桿は油圧が無いから・・・人力で操縦桿を引かねばならない。
操縦桿を引くのを遅れると・・・海へジャボンだからである。
爆撃用の照準器へ交換して・・・
急降下の体制に入る1番機だ。
「おい、いかん。」「戦闘機が爆弾を・・・」と、ロシア軍艦の観測員が吠える。
「いかん、対空機銃だ。」と、指示を出す。
ロシア海軍の軍艦にも当然、対空機銃はあるのだ。
イギリス製のルイス機関銃だ。
7ミリ口径で機銃の傑作で、ルイスガンといわれている。
英軍以外にも・・・フランス、ドイツ、ソ連邦、イタリー、日本が使ったのだ。
まあ、ソ連製は粗悪だったそうだが・・・でも、射撃はできたのだ。
「おい、軍艦の対空砲に用心だぞ。」と、隊長機から助言だ。
「任されよ。」と、1番機は反転して急降下へ・・・
速度計が廻り・・・速度が・・・500キロ毎時をカンタンに越える。
風防や機内の桁がビリビリ震える。
風圧がハンパ無いからだ。
それでも、スロット全開だ。
速度が遅いと、敵の機銃にヤラれるからだ。
エンジン回転がレッドゾーンを越える・・・
しかし、短時間なら耐えられるエンジンや機体なのである。
日本の戦闘機をなめてもらっては困るのだ。
九七式改のエンジンを18気筒星形レシプロエンジンからジェット・エンジンへ交換しても機体の強度は十分なほどなのである。
「キーーーーーーーーーン。」と、急降下音が戦艦へ鳴り響き・・・ロシア水兵が慌てふためいて・・・逃げ出した。
でないと、爆発炎上で戦死が避けられないからだ。
「ブーーーー。」「ブーーーー。」と、危険速度を知らせるブザーは鳴りっぱなしだ。
「投下。」
爆弾はロシア海軍の軍艦の砲塔めがけて・・・一直線に走る・・・
穴が砲塔に開いた・・・と、思ったら・・・砲塔が上空へ・・・
思わず、玉屋~っと・・・花火じゃないんだが・・・
そして、砲塔の下にある火薬庫へ誘爆して・・・ロシア海軍の軍艦(名前なんて・シラネー)は船体が真っ二つになって轟沈だ。
まだ、試験的にも無理な時代であったのだ。
爆撃機なら、なんとか搭載できたんだが・・・奉天飛行場には爆撃機は配備されていない。
なぜなら、爆撃機は生産量も少なく、とても満州派遣軍へ配備できるほどの余裕はなかったからである。
自国へ侵攻してくる敵の軍艦への備えで、手が一杯だった日本軍なのだ。
九七式改は250キロ爆弾まで、なんとか吊り下げられたのだが・・・
そうなると、爆撃員が乗れないのだ。
小柄な人間なら、3名まで乗り込める余裕はあるが・・・
藤堂司令が、「250キロ爆弾でいいから頼んだぞ。」と、戦闘機隊へ依頼するのが、ギリだったのである。
もちろん、250キロの爆弾を搭載すれば・・・航続距離は短いし、速度も落ちるのだ。
それで、偵察機が先行したのである。
「司令は、ああいったが・・・オレ達は爆弾投下訓練なぞ、やってないからな。」と、攻撃隊の先任士官がこぼす。
そうなのだ、爆撃訓練は爆撃機の・・・「オレ達は戦闘機乗りだ。」が信条なのだ。
「しかし、軍人として指示には従わなければならん。」
「軍艦奉天の危機だ。」「やらねば、ならん。」と、出撃していったのだ。
「くそっ、速度が300キロも・・・でないぞ。」「やっと、海岸線だぞ。」
眼下に大連港が見えるからだ。
「ここまで、30分だ。」「なら、指示された現場までは・・・1時間はかかるだろう。」と、つぶやく。
「こちら、爆撃隊。」「奉天どうぞ。」
「こちら、奉天だ。」「なんとか、まだ聞こえるぞ。」
「おもったより、時間がかかりそうだ。」
「敵軍艦には護衛戦闘機は無いんだったな。」
「うむ、偵察機からの返信はそうだ。」
「まあ、爆弾を廃棄すれば敵戦闘機へも対処できるから・・・」
「こちら、奉天だ、かなり感度が悪い・・・ガ・ガ・・」
「了解だ、通信終わり。」
なんとか重い爆弾を吊り下げて・・・海上を飛ぶ、九七式改の爆撃隊だった。
そのころ、やっと準備が整って・・・大連港より、軍艦奉天の救援隊が出撃していったのだ。
どうしても、軍艦の出撃は時間がかかるからだ。
石炭をくべて・・・ボイラーの水蒸気圧があがるのに・・・数時間からるからだ。
現在の軽油で動くジーゼル・エンジンではないからね。
ガソリン・エンジンは大きさに限度があるが・・・ジーゼル・エンジンは大きさの制限はないからだ。
鹵獲した2隻のロシア海軍の戦艦は日本陸軍式の改修ができていないが・・・他に戦艦が無いからである。
もちろん、日本海軍の戦艦が大連港には投錨してるんだが・・・
「海軍に助けを求めるくらいなら・・・まだ、米軍に負けた方がマシだ、なんてのが陸軍の根底にあるから・・・
海軍へ救援んを・・・なんて、言うヤツは日本陸軍には皆無なのである。
海の字は、陸軍の辞書には無いのである。
先の大戦(大東亜戦争)で、海軍と陸軍の固執が無かったら・・・米軍なんぞに負けることは無かったからである。
ミッドウェー海戦も負けてなかっただろう・・・
米軍は日本海軍の暗号は解読したんだが・・・日本陸軍の暗号は日本が敗北するまで・・・解読ができなかったのだ。
それで、米軍は日本海軍の攻撃先がミッドウェーだとは判断ができなかっただろう・・・
暗号は陸軍が歴史もあり、なら当然に海軍も陸軍の暗号を使うからである。
「おい、見えたぞ。」と、戦闘機隊の隊長が僚機へ・・・
「隊長、自分が先行します。」と、一番機が無線だ。
「うむ、急降下には注意しろよ。」「ハイ。」
九七式改は機体強度がバツグンだ。
それで、急降下制限速度が860キロだった。(亜音速だ。)
速度に注意ではなくて、海面に注意しろ、ってことなのだ。
つい、うっかりで・・・海面へドボンだからだ。
それに、操縦桿は油圧が無いから・・・人力で操縦桿を引かねばならない。
操縦桿を引くのを遅れると・・・海へジャボンだからである。
爆撃用の照準器へ交換して・・・
急降下の体制に入る1番機だ。
「おい、いかん。」「戦闘機が爆弾を・・・」と、ロシア軍艦の観測員が吠える。
「いかん、対空機銃だ。」と、指示を出す。
ロシア海軍の軍艦にも当然、対空機銃はあるのだ。
イギリス製のルイス機関銃だ。
7ミリ口径で機銃の傑作で、ルイスガンといわれている。
英軍以外にも・・・フランス、ドイツ、ソ連邦、イタリー、日本が使ったのだ。
まあ、ソ連製は粗悪だったそうだが・・・でも、射撃はできたのだ。
「おい、軍艦の対空砲に用心だぞ。」と、隊長機から助言だ。
「任されよ。」と、1番機は反転して急降下へ・・・
速度計が廻り・・・速度が・・・500キロ毎時をカンタンに越える。
風防や機内の桁がビリビリ震える。
風圧がハンパ無いからだ。
それでも、スロット全開だ。
速度が遅いと、敵の機銃にヤラれるからだ。
エンジン回転がレッドゾーンを越える・・・
しかし、短時間なら耐えられるエンジンや機体なのである。
日本の戦闘機をなめてもらっては困るのだ。
九七式改のエンジンを18気筒星形レシプロエンジンからジェット・エンジンへ交換しても機体の強度は十分なほどなのである。
「キーーーーーーーーーン。」と、急降下音が戦艦へ鳴り響き・・・ロシア水兵が慌てふためいて・・・逃げ出した。
でないと、爆発炎上で戦死が避けられないからだ。
「ブーーーー。」「ブーーーー。」と、危険速度を知らせるブザーは鳴りっぱなしだ。
「投下。」
爆弾はロシア海軍の軍艦の砲塔めがけて・・・一直線に走る・・・
穴が砲塔に開いた・・・と、思ったら・・・砲塔が上空へ・・・
思わず、玉屋~っと・・・花火じゃないんだが・・・
そして、砲塔の下にある火薬庫へ誘爆して・・・ロシア海軍の軍艦(名前なんて・シラネー)は船体が真っ二つになって轟沈だ。
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