異世界とは他の星系ですか

現在の降下船

アリスとコマリとキララ

　コマリは降下船のコマリ邸にもどった。　
ドＳプレイのアリスの後始末を喜んでやっていた。　
　気絶したオレの両足かかえて引きずり、オレのバラック小屋のベットにオレを転がす。　
そして「しょうもない人。」　といってコマリ邸に帰っていく。　
　これが、コマリの希望する日常なのだ。　それをコマリは理解した。　
ようは、三人が居なければならなかったのだ。　
　ドＳとドＭだけではダメなのだ。　中間のコマリが居て成り立つのだ。　
アリスもオレも、そのことが理解できた。　
　中間色が色彩に与える魅力と同じだ。　
ユコマもコマリ邸から政府の中央庁まで通勤することとなる。　
　やはり親子は共に暮らすのがいいのだ。　

　ひとつ、心配があった。　キララのことだ。　
キララもキララ用のオレのクローンとキララ邸に引きこもった。　
　あれから、キララは表に現われていない。　
完全に腐ってしまったのか。　玄関は閉じたままだ。　
　チャイムを押しても返答はないのだ。　アリスに相談した。
女のことは、やはりオンナに聞かないとわからない。　
　「返事がないのは、安泰である、証拠よ、ほっておきなさい。」が返答だ。　
しかし、コマリの例がある。　どうしたものかと悩んでいた。　
　回答はあった。　玄関からクローンのオレが逃げてきたのだ。　　

　クローンのオレはアリスを見るなり抱きついた。　そして「オレを殺してくれ。」と懇願するのだ。　　
どうやら完全に腐りきったキララに耐えられず、逃げ出したのだ。　
　「すぐに、キララが迎えにくる、渡さないでくれ。」　
「オレは死んだと言ってくれ。」と降下船に閉じこもる。　
　程なくキララだ。　キララがオレを見る。　オレに飛びつくキララだ。　
いきなり舌をからめてデープなキッスだ。　終わるまで３０分ほどかかった。　
　やっと離れたキララが、「やはりオリジナルはいいわ。」とまた、キッスだ。　
とうとうアリスが割って入る、これはアリスのだ、と言わんばかりにだ。　
　でも、キララはオレを離さない。　
アリスが、とうとう怒りだした。　　
　キララは、あたいのユミスケと交換で、という。　
　「絶対イヤ、これ（オリジナル）はアタインだから。」とアリス。　
オレは「キララなんなら、以前に戻らないか。」という。　
　「オレのクローンはオレが始末をつけるから。」　
「そう、ありがと、いいわ、やはりアンタがいいわ。」とまたデープなキッスだ。　
　息が詰まりそうだ。　
コマリもキララも結局もとのサヤに戻った。　
　ちなみに、オレのキララ用クローンは五角大陸のコマリ用クローンと同居させた。　
聞くところでは、結構仲良く暮らしてるらしい。　
　めでたし、めでたし。・・・・・・イヤ、まだ問題が・・・・・・