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クロ眼の町

気がついたらオレの娘だらけだ。

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 降下船にオレの娘は多い。 最近、よく観る。 眼がクロで髪がクロだから、赤い眼と茶色のキツネ耳とは違いがある。 女子高並に多くなった。 12尾キツネが、オレの娘を産みまくる。 なんせ55歳が産んだくらいだ。 アリスや、キララなどの地球人は2人か3人までだ。 それが12尾だと、20人くらい並んで歩く。 その20人が皆、姉妹だ。 顔の違いがオレはわからない。 成長も早い。 2,3歳でニホンジンの幼稚園くらいになる。 一本キツネ耳が一人産む間、12尾は12倍産むと思っていいのだ。 なおオレと12尾の子は12尾ではなく8尾だ。 予知能力はハンパではない。 オレがドコにいるか簡単に予測する。 天気から特急コマリ号の遅延まで予測する。 またそれが、120パーセント当たるのだ。 まあ、この能力は政治、経済や戦闘にはダメだ。 どうでもいいこと、誰がどこにいるか、しか予測できないみたいだ。 予測する未来も数日まで未来みたいだ。 8尾のオレの娘たちには、それぞれ名前があるが、オレは覚え切れない。 256人の12尾妻も一人も名前を知らないのだ。 オレが呼ぶ妻はアリス、キララ、コマリまでだ、あっヘンリエッタやサマリー、を思い出した。 その程度なのだ。 日本製のセーラー服は生産が追いつかず、娘たちは、降下船製のセーラー服だ。 オレスは一人も娘を作らなかった。 で、伝説となったのだ。 オレは造りまくるから、伝説にはならない。 オレの次のニホンジンはオレが節操がないヤツだ、とバカにするだろう。 アリスに言ったら「もう、このキツネ星にはニホンジンはこないから。」 という。 どうしてと聞く、「ドラゴンをあんたが殲滅したからよ。」 「オレで最後か。」 なんかアリスに言われそうだ。 最後のニホンジンと。  役所にオレの子と本来のキツネ耳との割合を聞いた。 忘れたいくらいの記録だ。 なんと3割がクロ眼のキツネ娘らしい。 AK○48も半分がクロ眼だった。 ほとんどのキツネ耳娘は日本人顔だ。 しかし娘しかできないのはある意味正解だ。 もしオトコもいたら近親相姦にならざるをえない。 その意味でのアリスの子は全員オトコの人造人間のハーフで、キララの子は星間人とのハーフで、コマリは人造人間とのハーフだから、数もすくなく問題ないと思う。 オレの子の総代はコマリの第1子のユコマが務めている。 もう小学生だ。 キリとしていて、美人で、将来が楽しみだ。 キツネ星全体の姫の地位が約束されているらしい。 コマリは自信が農家の出であるから遠慮しているが、ユコマがオレの子であるから、資格は十分らしい。 エンライン王が次代をユコマにと望んでいるとか。 なんせエンライン王の娘はオレの妻だから、女王にできないからだ。 へたをするとオレがエンライン王の跡継ぎになりかねない、それだけはごめんだ。 エンライン王は独裁者ではない。 まあユコマはクロ眼でクロ髪で黒いシッポを誇りにしている。 黒シッポはユコマだけだ。 現在のエンライン国のお城はサマリー姫のお城より見劣りするから、アリスはユコマ城をどうするか、思案中である。  ユコマが正式に代表になると、建設する手はずだ。 いまの雰囲気では、ユコマが14歳くらいで、姫に指名となるだろう。 ニホンジンの正統な血筋であるから、反対意見などないのだ。 
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