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砦に大和、投錨

ニホンジンが帰ってきた。

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 まもなく砦だ。 大和は速度を落とす。 いきなりでは、艦内のキツネが怪我をするから。 動力室からガスタービン停止の連絡が入る、ここからは、デーゼルで進む。 まあ時速は30キロだ。 以前の動力に切り替えただけだ。 艦橋から砦が見える。 合図の照明弾を花火代わりに使う。 キツネが砦から顔をだした。 引っ込んだ。 しばらくしてキツネが湧いて出た。 かなりいる。 1万人くらいいる。 大和停止、投錨。 大和、改装で全長が260メートルに伸びた。 無限軌道の分、艦橋は10階建てのビルより高い。 オレが大和より長いタラップを降りる。 偵察のとき会ったキツネ国のお歴々が迎える。 「約束とおり、軍隊を連れてきた。」 「これが、オレの軍隊である、戦艦大和だ。」 それから何がなんだかわからないほどの声、が怒涛のように広がった。 46サンチ主砲はレールガンにもなる、無敵砲塔だ。 艦橋の周りは40口径の機関砲の林だ。 でかいレーダーがはるか上で廻る。 まあ無敵戦艦武蔵には劣るが、実力はモノホンの大和の一万倍だ。 なんせ戦術核から、ICBMまで改良に改良を重ねた渾身の出来だ。 三角大陸時代の大和とは別ものなのだ。 艦橋前のミサイルベイから打ち出されるトマホークは連射が連続100発が10ターン繰り返せる、ドラゴン一万に対抗できる。 さらに全砲門からの飽和攻撃は現海上自衛隊イージス艦100隻分だ。 もうアリスのビンタとキックとパンチラを耐えて耐えて耐え抜いた結果だ。 鼻血ブーを耐え抜いた結果だ。 早速、砦にて作戦会議だ。 よく会議するところは、日本に似ている。 キツネよりドラゴンの分布や種類など具体的に聞く。 オレの部下に偵察を命じた。 ヒエンが6機搭載できる、全機発艦だ。 ヒエンにはドラゴンの活動範囲の把握を指令した。 その夜、キツネ国の代表と図面を書いて作戦会議だ。 会議には、でかい図面がつきものだ。 指揮棒で赤点を示す。 赤点はドラゴンの密集していた所だ。 おおよそ20万から30万のドラゴンが分布していた。 三角大陸より多い。 デカドラゴンが3割くらいだ。 オラリコ国の砦はここの他に10ケ所ある。 まず各砦の連絡方法をキツネに聞いた。  早馬しかない、これでは、緊急連絡に間に合わない。 保存食の備蓄も心もとない。 大和で生産できるから、とりあえずの量を各砦に配ることとした。 ドラゴンは執念深い、なかなか隠れても去っていかないのだ。 保存食はカンパンとか缶詰とか、まずいが我慢してもらう。 ドラゴンを駆逐してから稲作などを教えるつもりだ。 キツネに40ミリカノンを渡して使い方を教えるように、オレの部下に指令した。 なつかしい武器だ。 2連で撃つ。 そしてバイクだ。 これは、キツネが熱中した。 バイクの速度は50キロから60キロだ。 もちろん武装バイクがだ。 側車に大砲がつんであり、2人乗りだ。 ドラゴンが追いつけない速度でバイクは訓練に明け暮れた。 7日間、訓練した。 もう砦はドラゴンに負けない。 大砲とバイクがあるからだ。 オレは四角大陸のドラゴン殲滅に船出することとした。 とサマリーやラアラから連絡ロケットが飛んできた。 ふくらんだおなかを自慢げにみせた写真とアリスとヒロキの写真とキツネでないキララがふくらんだおなかを自慢げにみせている写真だ。 キララのキツネでないのは、初めて見たがアリス以上のかわいさだ。 これは、アリスに死んでもいえない。  腐ったオンナにしては信じられない。 また、全く別人に見えるから、キララは永遠にもう現れないだろう。 砦前で大和の出発式を簡単にすませた。 オラリコ国の王と王の弟がそれぞれの娘をたのむと涙した。(サマルカ13世は退位、サマラ1世が現王) ドラゴンさえ討伐したら、いつでも、会えますからと別れた。 さあ、大和、抜錨だ。
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