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ユコマのこと
コマリの想いⅡ
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ユコマはユミスケの五番目の妻(実際は四番目)であるコマリの娘だ。 3歳である。 クロ眼でクロ髪のキツネ耳である。 日本人のDNAが血に染みこんでいる。 キララの告白で、コマリもユコマもアリスパソコンの産みだした人造人間のキツネ耳であった。 ユミスケの15分あまりの暴走したオタクの記憶をアリスパソコンが静めようとユミスケの記憶に干渉した結果だ。 ユミスケの記憶の中では、時間は1年あまり、理想のキツネ耳と暮らした。 アリスパソコンの中のコマリとしてユミスケの相手をしていた、コマリの記憶は自我が芽生えた。 アリスパソコンから独立して情報集合体がコマリという、情報のキツネ耳となった。 ユミスケがオタクの暴走から(アリスに童貞と明かされたこと)気を失った結果生まれた自我は、ユミスケの意識が戻れば消えてしまう。 つまり自然と削除されてしまう。 コマリはユミスケと情報の中で暮らすうちにユコマが情報から生み出された。 もう止まらないコマリ情報はユコマと共にアリスパソコンに削除の無効を訴えた。 それは、星間中央政府に正式に受理された。 星間最高判断裁定省、つまり日本の最高裁と同じだ。 で種族の代表が論議した。 あらゆるヒト種、人造人間種、機械人間種、など日本の裁判ほど時間はかからない、バーチャル3Dの代表はユコマに驚いた。 情報集合体が次世代の集合体を産みだした。 星間2万年の歴史初めてのことであった。(歴史はあるが、現政府は出来て1000年くらいだ。日本の2700年と違う) 情報がヒトのDNAから情報を解析し自らの情報の造りだしたDNAからユコマという、二人の子を造りだした。 本来ヒトとは、我思う、から我があるのだ。 形や成分、成り立ちが違えど我思う、なら人権があるのだ。 最高判断裁定省は人造人間として二人をアリスパソコンからの独立を裁定した。 であるからコマリもユコマもキツネ耳の村のユミスケとの記憶をもってキツネ星で、暮らし始めた。 ユミスケがコマリとの生活を望んで、夜うなされてた頃のことだ。 もともと、アリスパソコンからの情報で作られたコマリの村は実在の村が元であった。 キツネ村に果樹園と家など造るのは、簡単であった。 そこでコマリはひたすらユミスケを待った。 ユコマと二人、果樹園と畑からの収入で暮らした。 短い間にコマリは実在のキツネ耳となった。 コマリやユコマにパソコンの情報の記憶はない。 まったくのキツネ耳の記憶しかない。 それをコマリは望んだから、自らの記憶をリカバリーできなくしたのだ。 コマリはキツネ耳としてユミスケと暮らし、死んでいくことを望んだ。 ユミスケは思った、コマリの爪のアカをアリスに飲ませたいと。
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