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キツネ耳の心

ミライちゃんが語る

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 2回目公演が怒涛のように終わった。 やっと終わった。 AK○劇場の大ホールで、真ん中に座りカラになった空間にひたっていたら、ミライちゃん、Aチームセンターの子だ。 が「ユミスケさん、一度お礼が言いたかった。」と近づいてきた。 まあアリス指しのミライちゃんだ。 大丈夫だろうと話を聞いた。 「私は、ブーでした。 男友達もできず、一人でひねくれていました。」 「私をブーで生んだ母を恨んだこともありました。」さらに「でも、今は感謝しています。 ブーに生んでくれたことを。」 「ユミスケさんの奥さん、アリスさんが私を選んだ理由、それはユミスケさんが私に手を出さないように、そのためのブーだからだそうです。」「そのおかげで、たくさんの応募の中から選ばれました。チャンスが来ました。」 「ほかの仲間もブーが選ばれた理由でした。」  ブーブーと大変失礼な文言が重なるのを許して欲しい(著者)  「仲間と訓練してるとき気がついたのです、なんか変わったなと、そして磨けば光ることがわかりました。」 「ダンスがスタイルを変えてくれました、歌の練習が声を、教養を学ぶことにより顔が変わってきました。」 「これが、自分なんだ、と鏡をみても信じられませんでした。」「いつの間にか、違う自分になっていました。」 「自信がつくとともにさらに磨きがかかりました、訓練生から研究生になり、メンバーに選ばれました。」 「いつのまにかブーな私は、いませんでした。」  オレはミライちゃんに言った、「そうだね、君たちは磨けば光る、もう眩しいくらいだ。」とキザなセリフを吐いた。「ですから一度、ユミスケさんにお礼がいいたくて。」とミライちゃんはオレに手を振って行ってしまった。 そろそろ次の募集をかけるか、と思案した。     もちろん、この公演の騒動でもドラゴン討伐は続いている。 ドラゴンに休みはないならキツネ耳にも休みはない。 連射砲の開発で討伐部隊の食われるリスクが減った。 ドラゴン肉も定期に供給されている。  現在4チームの討伐部隊が居る。 一日に8頭狩れる日もある。  食われるキツネも減ってきたようだ。 昨日は80人が食われた。  以前は200人前後食われているから、この調子なら、この三角大陸からのドラゴンの駆逐に希望が見えてきた。 オレの子が試験管からでるまで、残り7ヶ月くらいだ。  アリスいわく、生まれるまでにドラゴンを駆逐できれば、お出かけのチューだそうだ。 誓約書を書いてと頼んだらエルボードロップをお見舞いされた。あとはお決まりの土下座だ 今日は、なんと白地にイチゴ柄だ。 生きていてよかった。  
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