42 / 199
キツネオタク
悪い影響か
しおりを挟む
ひどいことになった。 泡を吹いて倒れるキツネ耳が続発した。 卒倒したままのキツネは、まだいいほうだ。下着の替えがいるキツネも居る。 頭に血が登って倒れたキツネ耳の内、なんと8人が昇天したと、報告が入った。 どうしよう、責任問題だ、オレが殺したようなものだ。 天国だ、と言って走りまわるキツネ耳がかなりいた。 保護観察送りになった。 つまり、精神病院送りのことらしい。 自身の記憶が無くなり、家がわからないと泣きつくキツネが30人ばかりいるそうだ。 看護と介抱が必要な観客の看護をAK○48に命じた。 こらが逆効果であった。 セーラー服ナースのキツネAK○48が介抱しようと手を触れたとたん気絶するか、おかしくなるキツネが続出した。 いかん、速攻で引き上げた。 どうしよう、アリスに相談したら、あんたはバカね。あたいでもなんともならないわよ。と逆ギレだ。 エリンゲをさがした。 エリンゲは泡を吹いて倒れていた。 相談する相手がいない。 クララは、観覧していなかった、討伐隊員を集めて指示をだしていた。 看護バスにひどい症状の観客を優先して乗せて近くの治療施設まで運んだ。 費用はオレが負担した。 10回ばかり運んだら先が何とか見えてきた。 今回はクララに助けられた。 公演は失敗だ、劇場の隣に総合病院のでかいのが必要だ。 こけら落としは本当に落としになってしまった。 翌日になった。とりあえず、昇天した8人のキツネ耳の自宅までお悔やみを言いに顔をだした。 私が責任者です、と頭を下げた。 相手の遺族は、顔をみてください、と亡くなったキツネ耳のかぶせてあった布をはがす、と満面の笑みをたたえたキッネ耳の顔、遺族は文句なんて、こんな満足して死ねるなんてうらやましい、と言う。 すべての遺族がそうであった。 ドラゴンに食われていくキツネ耳の顔を思い出した。 絶望と、まだ死にたくないの顔、生きながら食われるのだ。 日本のオタク文化はキツネ耳には刺激が強すぎたらしい。 どうしようか、やめるか。 ここが思案のしどころか、なんて考えていた。 しばらくしてAK○騒動も沈静化してきた。 すると、AK○劇場あてに次回公演の問い合わせが殺到した。 一回しか公演していない。 それがこの騒動だ、7回もやったら国が滅びそうだ。 エリンゲに聞いたら、もう自分のチケットの確保しか頭の中がないみたいだ。 アリスは「どうするのよ、あたいを当てにしないでね。」と逃げる。 クララはお好きなように、としか言わない。 悩んだ、正直悩んだ。 高札を出した。 内容は 次回の公演は今回の公演で影響を受けたすべての人が正常に戻ったのち公演するものとする。 また、公演で気絶などの問題が起きても当局は一切責任を持たない、すべて自己責任で と逃げをうった。 チケットに断わり書きをいれた。 公演の希望が多く、やいのやいのとせっくので、次回公演を発表した。 看護師はAK○でなく別のオバチャン部隊を作った。集めるのに苦労した、年を取ったキツネは少ないから。 救急バスは8台に増やした。 医療班を教育して3班つまり、12人くらい用意した。 予算がかなり不足した。 アリスはどうするのよ、とうるさかったが、オレスに相談したら追加金として数十億コン降下カプセルで送金してくれた。 国家予算規模の金が自由になった。 とうとう2回目の公演となった。 ゲストの歌姫も気合を入れて参加してくれた。 AK○48のAチームが整列した、センターはアリスが選んだ、ミライちゃんだ。 声援でなにも聞えない、なんか場外乱闘のプロレス並みにわけがわからないうちに研究生のチームの番となる。 これも、なんか声援でなにも聞えない内にお開きとなった。 アンコールが止まらない。 オレがアンコールを教えたのがマズかった。 これで18回めのアンコールに答えている。 いつお開きになるのか、もう皆フラフラだ。 こちらが死にそうだ。 救急車で運ばれるキツネが出始めてやっとお開きとなった。
0
お気に入りに追加
43
あなたにおすすめの小説


冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる