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トイレの紙も自前の戦車隊だ。
これが、米軍との差なのか!
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「今回から、満州国での訓練がはいったらしいぞ。」「えっ、そうなのか。」 「知らないのかよ。」「うっかりだな。」「まあ、いい、このプリントだ。」「ありがとうございます。」「うむ。」 隊員へプリントを配る、日本戦車隊の下田中尉だ。 部下の36名が(1両4名、3両が1小隊、それが3小隊で中隊だ。)9両の戦車と参加するのだ。 「訓練の相手は米軍か。」と、プリントを見る下田である。 「シナとは、博多紛争でやったことはあるが、米軍とは初めてだな。」と、不安しかない下田である。 しかし、部下の手前で不安は言えない。 「防人隊の名に恥じないように、奮闘努力だ。」と、気合を入れる下田であった。 満州国の港で、揚陸である。 戦車に乗って船のスロープを下るだけである。 港の操車場で戦車を貨車に積む。 あとは、客車で米軍基地まで直行である。 そこは、さすがに米軍だ。 満州国にとり、国防の要だからである。 ロンメロ軍団が、今はシナを押さえているが、それまでシナを押さえてきたのが米軍だからである。 米軍基地で、貨車から戦車を降ろし、練兵場で並べた。 横には、米軍の新型トヨス戦車だ。 話には聞いていたが、観るのは初めてな日本軍である。 日本国内では採用されていないからだ。 大きさは、米軍のトヨスが一回り大きいが、車高は同じくらいか。 トヨス装甲が鈍く光る。 米陸軍の☆マークが入っている。 日本軍は陸軍旗と防人マークが入っている。 (防人マークとは、槍を手にした古代日本軍人のイラストだ。)米軍主催の歓迎会である。 米軍は、お祭り好きなのだ。 相互訓練は明日からである。 歓迎会で、双方の戦車比べとなるのは自然の成り行きである。 その戦車くらべで、日本の戦車隊員は、唖然とするのだ。 戦車内の環境が違いすぎるのだ。 もちろん、戦争の道具である。 お遊びのクルマではないが・・・ それでも、車内で飲むコーヒーとか、休憩中の環境の差である。 戦場は命のやり取りだ。 それゆえ、少しの休憩も大切である。 神経を24時間、張りつめてはいられないのだ。 マジな戦いは、数分しか体力がもたないのである。 がんばろう、という気力を日本軍は精神力ばかりに求めるのだ。 それが、悪いとは思わないが、複雑な気持ちである・・・・ そして、訓練に参加した日本の戦車兵いわく、「オレ達は井戸の中の蛙であった。」「これからは、各国との模擬訓練が必要と思われる。」との結論がでたのだ。 そこに、ロンメロ軍団の強さの秘密があったかもである。 なんせ、シナへの遠征を欠かさないのだ。 それが、シナの覇権を押さえ込んでいるのだ。 シナは増長すると、始末に負えないのだ。 世界の迷惑、シナなのである。 海からは日本海軍が、北は満州国の米軍が、そしてシナの陸軍にはロンメロ軍団が牽制しているのである。 ちなみに、現在の自衛隊は訓練中(野戦)のトイレ(穴を掘り、野糞だ。)の紙も自前だそうだ。
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