上 下
450 / 497
ロンメロへの訓練挑戦状!

シナからのお誘い・・・

しおりを挟む
 ロンメロ将軍は朝が早い、それは、訓練場まで遠路時間がかかるためである。 行軍も訓練と考えているロンメロにとり、当然のことである。 すると、副官が、すでに待っていた。 「おお今日(けさ)は、やけに早いじゃないか?」 「おはようございます、じつは・・」 と封書を出した。 「転属は認めんぞ。」と突っ込みを入れるロンメロだ。 「いえ、挑戦状かと・・」 「なんだと。」 と封書を開ける。 ・・・ 「これは、おもしろいぞ、シナが是非とも訓練したいそうだ。」 「なんか、裏がありそうで・・」 「うむ、ヤツらことだから実弾でも込めてるんじゃないかな。」 「えっ、まさか。」 「なら、都合がいいから殲滅だな。」 「すると、地上からゴキブリがいなくなりますが・・」と副官だ。 「そうだな、大掃除ができるぞ。」 と、「ハハハハ、まあ冗談はそれくらいで・・」 「うむ、では遠征の計画を頼む。」 「了解です。」 ・・・ こうして、シナの放ったワナに、引っかかったロンメロ軍団である。 本来、独逸帝国からシナ大陸までは、マジ遠路であるのだ。 行軍は大変である。 補給や兵站や修理も必要となるからだ。 マジ、強い軍隊でも・・・ しかし、毎年の行軍訓練は伊達ではない。 数日で、ロンメロ軍団は遠征へと進行を開始したのだ。 まずは、ラィツランドからローランドを越えるのである。 「あれっ、今年の遠征は終わったと思ったが。」とローランドの国民がロンメロ軍団の進軍を見学する。 ここでも、ロンメロ人気は高いのだ。 なんせ、海の日本海軍、陸のロンメロ軍団ともいわれるくらいである。 ソ連への牽制となっているロンメロ軍団であるからだ。 日本海軍の正規空母へロンメロ軍団が乗り、モスクワを遠征した記憶は新しいのである。 先頭をローランド警察のバイク隊が誘導して、ロンメロ軍団は風のごとく通り過ぎたのである。 ちなみに、軍団の戦車は無限軌道にゴムが貼ってあり、道路を傷つけない配慮まであるのだ。 そして、当然にゴミひとつ残さないのだ。 さて、ソ連の国境ではソ連軍が待っていた。 なんせ、天下のロンメロ軍団である。 出迎えは失礼にならないように、気をつかうソ連軍である。 そう、腫物に触るようにである。 「隊長、もう行軍の季節だったですかね。」 とソ連軍の補佐がいう。 「まあ、そういうな、なんでだろうな。」 「まあ、考えがあるんだろう。」 「でか、いいか絶対に失礼のないように先導するんだぞ。」 「え、え、わかりました。」 とソ連軍はびくびくである。 なんせ、有史以来で冬将軍に勝った軍隊はロンメロ軍団だけなのだ。 極寒で動けなくなったソ連戦車を、ロンメロ軍団の戦車は助け出したことがあった。 そう、シュリーマン討伐の件である。 案内のソ連戦車が凍り付いて動かないのを、ワイヤーでたやすく牽引したのである。 シベリアの極寒は、零下40度もあるのである。 戦車の胴体に手で触ると、凍傷で張り付くくらいである。 その極寒を、いとも容易く行動できるロンメロ軍団へソ連は白旗を掲げたのであった。 以来、ソ連軍はロンメロ軍団には頭があがらないのである。 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

西涼女侠伝

水城洋臣
歴史・時代
無敵の剣術を会得した男装の女剣士。立ち塞がるは三国志に名を刻む猛将馬超  舞台は三國志のハイライトとも言える時代、建安年間。曹操に敗れ関中を追われた馬超率いる反乱軍が涼州を襲う。正史に残る涼州動乱を、官位無き在野の侠客たちの視点で描く武侠譚。  役人の娘でありながら剣の道を選んだ男装の麗人・趙英。  家族の仇を追っている騎馬民族の少年・呼狐澹。  ふらりと現れた目的の分からぬ胡散臭い道士・緑風子。  荒野で出会った在野の流れ者たちの視点から描く、錦馬超の実態とは……。  主に正史を参考としていますが、随所で意図的に演義要素も残しており、また武侠小説としてのテイストも強く、一見重そうに見えて雰囲気は割とライトです。  三國志好きな人ならニヤニヤ出来る要素は散らしてますが、世界観説明のノリで注釈も多めなので、知らなくても楽しめるかと思います(多分)  涼州動乱と言えば馬超と王異ですが、ゲームやサブカル系でこの2人が好きな人はご注意。何せ基本正史ベースだもんで、2人とも現代人の感覚としちゃアレでして……。

蒼穹(そら)に紅~天翔る無敵皇女の冒険~ 四の巻

初音幾生
歴史・時代
日本がイギリスの位置にある、そんな架空戦記的な小説です。 1940年10月、帝都空襲の報復に、連合艦隊はアイスランド攻略を目指す。 霧深き北海で戦艦や空母が激突する! 「寒いのは苦手だよ」 「小説家になろう」と同時公開。 第四巻全23話

永艦の戦い

みたろ
歴史・時代
時に1936年。日本はロンドン海軍軍縮条約の失効を2年後を控え、対英米海軍が建造するであろう新型戦艦に対抗するために50cm砲の戦艦と45cm砲のW超巨大戦艦を作ろうとした。その設計を担当した話である。 (フィクションです。)

本能のままに

揚羽
歴史・時代
1582年本能寺にて織田信長は明智光秀の謀反により亡くなる…はずだった もし信長が生きていたらどうなっていたのだろうか…というifストーリーです!もしよかったら見ていってください! ※更新は不定期になると思います。

蒼雷の艦隊

和蘭芹わこ
歴史・時代
第五回歴史時代小説大賞に応募しています。 よろしければ、お気に入り登録と投票是非宜しくお願いします。 一九四二年、三月二日。 スラバヤ沖海戦中に、英国の軍兵四二二人が、駆逐艦『雷』によって救助され、その命を助けられた。 雷艦長、その名は「工藤俊作」。 身長一八八センチの大柄な身体……ではなく、その姿は一三○センチにも満たない身体であった。 これ程までに小さな身体で、一体どういう風に指示を送ったのか。 これは、史実とは少し違う、そんな小さな艦長の物語。

大東亜戦争を有利に

ゆみすけ
歴史・時代
 日本は大東亜戦争に負けた、完敗であった。 そこから架空戦記なるものが増殖する。 しかしおもしろくない、つまらない。 であるから自分なりに無双日本軍を架空戦記に参戦させました。 主観満載のラノベ戦記ですから、ご感弁を

大日本帝国、アラスカを購入して無双する

雨宮 徹
歴史・時代
1853年、ロシア帝国はクリミア戦争で敗戦し、財政難に悩んでいた。友好国アメリカにアラスカ購入を打診するも、失敗に終わる。1867年、すでに大日本帝国へと生まれ変わっていた日本がアラスカを購入すると金鉱や油田が発見されて……。 大日本帝国VS全世界、ここに開幕! ※架空の日本史・世界史です。 ※分かりやすくするように、領土や登場人物など世界情勢を大きく変えています。 ※ツッコミどころ満載ですが、ご勘弁を。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

処理中です...