大東亜戦争を回避する方法

海上封鎖が完成した。

シャンヘイ封鎖。

　「英国の軍艦で、応援は揃いました。」　「米空母は、さすがだな。」　米正規空母１０隻の威容はすごかった。　まるで、城が１０並んでいるようだ。　「まさに、万里の長城だな。」　「それで、追い返した華僑船は？」　「いまのところ、３０隻です。」　「もう、３０隻もか！」　「え、え、奴隷船は拿捕して本土送りにしたので、あれからいませんね。」　「まあ、いい見せしめにはなったな。」　シナへの、幼女の献女を乗せた華僑船は、あれから見ないのだ。　懲りたのかな、いいや、ヤツラは懲りないのだ。　そう、死ぬまでだ。　「シャンヘイのシナ海軍はでてきますかね。」と参謀だ。　有賀艦長が、「それは無理だろう、さすがに空母がこれだけいるんだ。」　「そうですね、しかし窮鼠猫を噛むの例えもあります。」　「そのときは、いい訓練の的にしてやるよ。」　余裕の艦長だ。　「しかし、華僑船は、因縁がつけやすいですね。」　「あ、あ、禁制品だらけだからな。」　「たまには、まともな積み荷の華僑船はいないんですかね。」　「しかし、総理もエグイですね。」　「蛇の生殺しですからね。」　華僑船は、まともな積み荷のフネなぞいなかったのだ。　大麻なら、まだマシな方だ。　中には、ここに記載できないような禁制品が満載なフネばかりだった。　１隻、臨検して拿捕したら、海上封鎖に逆らうフネはいなくなったのだ。　中には、売春婦を満載したフネで、袖の下ではないが、お目こぼしを願い出たフネもいたが、それが通るほど日本軍は甘くないのだ。　規律は厳格な軍隊である。　まあ、世界最古からの商売である、売春は無くならないのである。　若い兵らには眼の毒だが、そこは軍も考えてるのだ。　それぞれ、任期を決めて交代制である。　船は替わらないが、乗員は交代できるのだ。　でないと、洋上で半年も過ごさねばならない。　それは、酷というものだ。　港に帰れば、それぞれのナオンが待ってるように、軍も配慮してるのである。　そうして、３０日が過ぎた。　・・・・　ここは、シャンヘイ市だ。　「おい、まだ、代わりの女は来ないのか。」　「手配はしております、ここは今しばらくお待ちを・・」　「もう、言い訳は聞き飽きたぞい。」　「あと、三日まってやる、それまでに用意しなければ、首チョンパだ。」　「ヒエ～～ッ。」　手下は下がる。　「で、どうすんだ、フネは日本軍のヤツらが封鎖してるからダメだぞ。」　「わかっておる、陸路しなかいか・・・」　・・・ここは、陸路のベトナムとの国境だ。　人目をさけて、華僑が馬車で献女を運んでいる。　もちろん、１２歳くらいの幼女だ。　　「もう、すこしで国境を越えられる、越えたらこっちのもんだ。」　「いいか、見張りを怠るなよ。」　そうなのだ、ベトナム軍が献女にはウルサイのだ。　なんせ、ベトナムの幼女だからだ。　中には金で巻き上げた幼女もいるが、半分ほどはサラってきたヤツだ。　酷い話だ。　そんな、犯罪に手を染めるのも、シナ様が怖いからである。　シナには肉親が囚われているのだ。