大東亜戦争を回避する方法

シナ海軍の逆襲！

オレは、リャンの弟だぞ。

　ここは、シャンヘイ軍港だ。　ここの海軍本部では、先だってのリャン大佐のイタリー海軍から仕入れた欧州型Uボート作戦の言い訳を考えていた。　なんせ、独逸帝国のロンメロ将軍からの、お叱りがあったのだ。　なぜ、独逸を通さずに裏で、イタリーと取引したのだと、怒りプンプンらしい。　まあ、著者なら国交断絶だな。　だが、独逸帝国も金は欲しいのだ。　ゲッペルンの軍部独裁政権が倒れて、フローラ様が党首の独逸民主政党が躍進しているが、予算が不足であるのだ。　それで、日本への賠償金の肩代わりをして、それをシナに請求したのである。　（もちろん、余分に請求なのだ。）　シナは、いつもの朝鮮半島の両班から不足分を税金として徴収する。　まあ、定番のシナである。　それで、話が戻るが、リャン大佐は面子丸つぶれだ。　リャン大佐には、弟のチン少佐が居た。　海軍の駆逐艦艦長の身分だ。　「くそっ、兄貴もしょうもない負け方をしやがって、どうしてくれようか。」　「オレの立場が・・・」　そのとき、部下が通信文を持ってきた。　海軍本部からの呼び出しだ。　これは、早々とオレは首か・・　海軍本部の〇〇将軍の部屋に呼ばれる。　「はいれ。」　「ハイ、このたびは、兄が面目・・・」　「それは、もうよい。」　「えっ。」　「言い訳なぞ、聞きたくはないのじゃ。」　「おまえに、挽回の機会を与えよう。」　「本当でごぜえますか。」　「うむ。」　「イタリーからは、2隻のUボートをせしめてあった。」　「そのうちの、１隻はお前の兄が潰したのだが。」　「はあ・・・」　「それは、よい、残りの１隻を、おまえに預ける、それで、報復攻撃を成功させよ。」　「ハ、ハ、ハァ～。」　「仮にも、Uボート艦長が少佐では、成功の暁には大佐への昇進を約束しょう。」　うれし涙のチン少佐だ。　「それなりの訓練期間を７日与える、その後、日本への報復攻撃を成功させよ。」　「命にかえましても、成功させまする。」チン少佐は敬礼して下がる。　もう、有頂天だ。　オレにも機会がまわってきたぞ。　日本のヤツラめ、兄貴の仇だ。　オレは駆逐艦の艦長経験者だ。　兄貴のようなドジは踏まないぞ。　・・・　「やけに、やる気を出させましたね。」　と将軍の配下が言う。「あ、あ、ああでも言っとけば、それなりの成果があるじゃろうて、まあ日本が抗議しても、ヤツの所為にするだけだしな。」　「ははははは、は。」　と二人で大笑いである。　そうとは、知らないチン少佐は、駆逐艦へ戻り、部下に激をとばしていた。　「いいか、将軍からの密命がくだったのだ。」　「お、おーっ。」　「いいか、Uボートの新型がオレに与えられた、それで日本へ報復攻撃だ、いいかおまえら。」　「えい、えい、おーっ。」　気合が入るチン少佐の部下だ。　チン少佐は、自身の部下しか使わない。　裏切られるからだ。　それで、駆逐艦の部下を７日間かけて、Uボート乗員に訓練したのだ。　同じ海軍だから、７日もあれば、それなりに運行はできるようになったのだ。　　「よし、見てろよ、日本海軍め、兄貴の仇は、必ず取る。」　気合十分のチン少佐である。　時間的に、ちょうど、そのころなのだ。　新型イ号の試験航行は・・・・・