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完成したイ号潜水艦だ。

鎌倉造船の精魂こめたフネだ。

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 「やりましたな、須藤博士。」 「ありがとう、ありがとう。」 皆の祝辞を受ける、変態科学者の須藤博士だ。 そして、前には1隻の潜水艦が艤装が終わって、浮かんでいる。 そう、新型イ号潜水艦だ。 鎌倉造船の総力を掛けた、決定版だ。 もう、30年は、この艦に追いつく艦は無い。 そう、言わしめた艦なのだ。 (それは、須藤博士が言ってるだけだが。) そして、来賓は山田総理だ。(もちろん、春麗殿下や有名人らは居る。) これは、次期潜水艦は、この艦に決まりか!  記者連中が電話へ走る。 まだ、潜水艦比べは、うやむやで終わったばかりだ。 それなのにだ。 総理がマイクを持つ。 「皆さん、シナの動きが活発になってきました。」 「それは、先月の沖縄港へのテロ攻撃でも証明されました。」 「シナはガンとして認めませんが。」 「友好国を通じて、交渉しておりますが、なかなか賠償には・・・」 「しかし、我が国も、手をこまねいてはおりません。」 「旧式となったイ号潜水艦に替わり、今・新型が完成しました。」 皆、拍手だ。 「これで、シナの脅威から、我が国を守ることができます。」 「戦争にならないように、わたしはシナを防いでみせます。」 皆の拍手がコダマする。 (どうみても、ヤラセくさい演出だ。) 翌日の新聞には、シナの脅威から守るために急ぎ潜水艦を決定した、との見出しだ。 そして、独逸帝国からシナの賠償金を、との見出しもある。 賠償金をどう盗るんだ、と野党は攻撃材料にと。 しかし、これで野党は潜水艦の独断選考を攻撃できなくなった。 山田政権が賠償金を独逸帝国を経由したとはいえ勝ち取ったのだから。  ハンナとフローラのおかげだなと内心思う総理だ。 これで、莫大な金額を予備費から出さなくてもいいのだ。 ・・・・ ここは、シャンヘイの海軍本部だ。 独逸帝国からの武器援助の話し合いが行われていた。 「シナ政府は独逸帝国を介せずに、Uボートを手に入れましたな。」 「あれは、イタリーが金がないから、代金代わりに置いて行ったんだ。」 と言い訳だ。 「そんな、言い訳なぞ聞きたくもない、もう潜水艦部品は渡さないぞ。」 「それは、困る、いまの潜水艦が運用できなくなる。」 「では、修理費の値上げだ。」 「えっ、それは、その、はあ・・・」 「いいですか、Uボートは独逸帝国が渡したモノ以外は補修しないからな。」 「これは、絶対だ。」 「だが、イタリー・・・」 「イタリーなぞ、どうでもよいわ。」 「いいか、独逸帝国のロンメロ将軍は、かなり耐えておられる。」 「どうして?」 「これは、シナの裏切りだ、とも言われたのだ。」 「いや、決して裏切ったりは。」 「では、弁済金を要求する。」 「いかほど?」 「金塊、200貫だ。」 「えーーーっ。」 「それは、ご勘弁を。」 「では、武器の補修や修理は知らんぞ。」 「それも、困る。」 「どちらかに、しろ。」・・・・「おい、どうする。」 「そうだな、独逸は言い出したら聞かないからな。」 「また、半島から税金として徴収するか。」 「そうだな、それがいいぞ。」 「よし、では決定だな。」 ・・・「独逸大使殿、半年待ってくれ。」 「まあ、3月なら、待とう。」 「では、3月後に・・・」 シナは、3月で、半島の朝鮮の両班貴族に増税して徴収だ。 容赦ない取り立てだ。 そこは、シナ様である。 踏んだり蹴ったりの半島は、いつものことである・・・・・ 
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