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水中音速。
空気中より50倍だ。
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「しかし、水中は音の速さが空気中の5倍だ。」 「だから、水中のアクデブソナー(音を出して反射波で運用する。)で確認すればいいと思うが。」 「それは、1秒で1500メートル進むから、いくら潜水艦が速いといっても・・・」 「イヤ、だめだ、なぜなら反射音波で確認するから、半分だ。」 「つまり、750ということか。」 「それに、向かってくる危険に対処しなければならない。」 「その時間をいれると、ギリギリなのだ。」 「ふむ。」 「しかし、音波以外に暗闇で探る方法はないぞ。」 「そうなのだ、音波以外に考えが無い。」 「画像処理装置が光速演算だが、時間がそれなりのかかるから、その分を入れると間に合わない。」 「なら、制限速度をもうけるか。」 「音波画像装置は5秒から8秒が必要だ。」 「現在は最高50ノットだから画像処理装置で艦の操縦をしている、それで問題はない。」 「しかし、速度が80近いと、画像処理が間に合わない。」 「では、75ノット制限をかけるか?」 「まあ、運用しだいだからな。」 まあ、技師らは自ら運用するわけではない、だから勝手なことを言ってるのだ。 「ところで、魚雷だが。」 「現在の二重反転スクリューでは、潜水艦の方が速い。」 「うむ。」 「だから、ロケット推進魚雷しか運用は難しいが。」 「そうだな、糸河先生の装置は魚雷に使うしかないな。」 「ヒトが乗る艦では、水素爆発の危険が・・・」 「まあ、爆発の危険はないと思うが・・・」 「では、技師連中は、潜水艦は鎌倉で、魚雷がヨツビシか。」 「そうだな。」 「トヨスは?」 「原子力だから、米国に依存度が大きいので、我らはパスだ。」 「おそらく、米国はトヨスの潜水艦にするだろう。」 「ところで、亜細亜諸国は?」 「それは、神山だろう。」 「それは、わかってるが、シナのUボートに対処はできるのか。」 「それは、なんとも。」 「では、独逸帝国のUボートと比較してみるか。」 「そうだな一度、独逸帝国のUボートを試験してみるか・・・」 それで、神山造船のお値打ちな潜水艦と、独逸帝国の威信をかけたUボートとの試験運用が始まった。 試験は、神山の潜水艦が対馬艦隊の潜水艦乗員が。 独逸帝国のUボートを沖縄艦隊の潜水艦乗員が試すこととなった。 双方が戦力差がないから決定されたようだ。 独逸帝国のUボートは事前に教養期間をもうけて、運用に差がないようには配慮された。 神山は、日本の旧型イ号と操船など同じだから問題はないようだ。 独逸帝国のUボートには独逸帝国の潜水艦の艦長が臨時の副官として乗り込むこととなる。 潜水艦比べは、裏では出来レースの模様になってきたようだ。 やはり、総理との接点が大きい鎌倉造船の牙城を崩すのは難しいようである。 ちなみに、独逸帝国Uボートはフローラ型との形式名が決まっているらしい。 では、鎌倉潜水艦はハンナ型とするのかな?
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