大東亜戦争を回避する方法

ヨツビシの挑戦。

糸河博士・・・

　日本のイマドコ衛星を始め、偵察人工衛星はヨツビシ重工の独占だ。　軍事機密だからだ。　米国や英国の偵察衛星も打ち上げは日本製ロケットだ。　米国が試作したが、予算がベラボウだ、そして失敗ばかりだった。　燃料庫が爆発炎上して２００名余りの科学者が殉職して、それから実験を聞かない。　技師や科学者らは、軍人ではない。　命はやはり惜しいのだ。　そして、我が国には糸河博士が居るのだ。　あの、何十回とロケットの打ち上げを失敗したオトコだ。　その失敗から学んだオトコだ。　日本のロケット打ち上げ場は、千葉県の浜だ。　地球の自転から東に打ち上げるのだ。　失敗しても、落ちても海の上だ。　ヨツビシの会長が糸河博士を尋ねた。　「博士、このほど、潜水艦の造り比べがあります。」　「ほう。」　「それで、ウチも出品したいんですが。」　「そうか、がんばってくれ。」　「いえ、博士が造るんですが。」　「ワシはロケット科学者じゃ、潜水艦なぞしらんわ。」　「ですが、相手は須藤博士ですが。」　「なに、あの変態ヤロウか。」　「え、え、なんでも、オレにかなうまいと・・・」　「なんじゃと、あのロリ変態めっ。」　「わかった、まあロケットも潜水艦も同じようなもんじゃからな。」　そうなのだ、空気が無い真空を飛ぶロケットと海中を進む潜水艦は、どちらも気密構造だからだ。　形も円筒様だ。　博士は須藤博士がロリ変態なので科学者は皆、変態と思われていると思っているらしいのだ。　まあ、年寄りの冷や水だが。　そして、潜水艦比べは3社、いや4社の造り比べとなった。　出場会社は、まず鎌倉造船だ、そしてヨツビシ重工、神山造船、そして天下のトヨス自動車だ。　期間は半年だ。　そして、海軍の技官や米海軍、英海軍まで巻き込んで行われることとなる。　なぜなら、米軍や英軍も新型潜水艦は欲しいからだ。　でかい、金が動く。　なんせ、米国と英国が絡んでくるのだ。、　そして、独逸帝国からグルップ重工も参加するとの打診まである。　潜水艦には五月蠅い独逸帝国だ。　なんか、やらかすだろう。　世界中の軍事評論家は、あること無い事をのべて潜水艦比べを盛り上げた。　そして、変態須藤ＶＳ老兵糸河の試合は幕が切って落とされたのだ。　もちろん、軍事機密であるから、詳しい話はできないが、それなりの試合はできるのだ。　最大深度や最大速度などは気密事項で明かされないが、外観や航行する画像は衛星中継されるのだ。　それは、シナやソ連も観ることができる。　その方が抑止力になるからだ。　強い兵器がある軍隊には、戦いを挑むバカはいないからだ。　そして、政府は建造費は落選しても政府負担とした。　なぜなら、会社が倒産する危険があるからだ。　軍事産業は気密のカタマリだ。　倒産されては国が滅ぶのだ。　さあ、競作がはじまった。