大東亜戦争を回避する方法

ゆみすけ

文字の大きさ
上 下
131 / 497
潜水艦の捕獲。

大漁旗を掲げろ。

しおりを挟む
 数日して、呉鎮守府から対潜駆逐艦が3隻、キールン軍港に投錨した。 なんか駆逐艦というか、漁船みたいだ。 巨大な金網を船尾に装備しているからだ。 そのころ、シナのシャンヘイ軍港では、3隻のUボートの出撃式だ。 イワノビッチは艦長から指導教官として、退艦している。 それで、全員がシナの海兵だ。 王紀海軍大臣が激を飛ばす。 「いいか、諸君。」 「おう。」 「諸君は偉大なるシナ海軍の誇りである。」 「おう。」 「再度の攻撃で宿敵、日本海軍にカンプなき攻撃で、シナ海軍の名声に磨きをかけるのだ。」 「エイ、エイ、オーーー。」 120名の潜水艦乗員はカチドキを上げた。 「では、出撃。」 40名づつ3隻のUボートに乗り込んだ。 新たな大宋艦長は、「必ずや宿敵に鉄槌をくだしましょうぞ。」 と、意気込んで出撃したのだ。 虚勢を張るのは得意なシナ軍人である。 体面やメンツが命より大切なのだ。 短魚雷は3隻とも使ってしまったので、別のUボートから補充したのである。 長いこと放置されていた短電気推進魚雷だ。 独逸帝国の正規の整備員なら、内臓バッテリーを交換するのだが。 そんなことを、シナ海軍がやるかな? さあ、どうだか。 魚雷は過酸化水素や酸素などをピストンで爆発させて、スクリューを反転推進で、進む方式とモーターでスクリューを廻して進む、独逸帝国方式がある。 モーターの電池は短時間だが、高出力だ。 モーターも耐久性よりトルクが大きいやつだ。 魚雷は、短時間だけ動けばいいからだ。 せいぜい、5分も動けばいいのである。 だから、耐久性は劣るが電流が強い充電地がつかわれていた。 だから、使用期限があるのだ。 それをシナは、さっぱり知らなかったのだ。 それに、独逸帝国はクズ鉄として売却したので、使用マニュアルなぞ渡さなかったのだ。 そうとも知らない、シナ海軍は再度キールン軍港へ出撃したのである。 さすがに、日本本土はマズイと重い、手をだせなかったのだ。 シナ海軍も死にたくはないからなのだ。  さて、ここはUボートの司令塔だ。 「大宋艦長、位置につきました。」 「そうか、潜望鏡あげろ。」 そして潜望鏡をのぞく。 とうぜん、夜間攻撃だ。 夜間用のでかい潜望鏡だ。 昼用の倍くらいあるのだ。 まわりが、暗くても、それなりに見えるのだ。 「シメ、シメ、いるぞ、沈められるとは知らずに、停泊してるぞ。」 「魚雷、用意できました。」 「扇状に発射だ、4本一度に行くぞ。」 「撃てーっ。」 「魚雷出ました。」 「30秒で衝突です。」 「8,7,6、・・・ゼロ。」 爆発音がしない。 潜望鏡を見る。 「何ともなってないぞ。」 「再度、装填だ。」・・・「用意よし。」 「撃てーっ。」 「魚雷出ました。」 また、30秒だ。 なんの音もしない。 「艦長、これは魚雷が故障なんでは。」 と副官だ。 「探信音です。」 ソナー員が叫ぶ。 「潜航しろ、ベント開け。」 Uボートは潜航しはじめる。 「探信音近づきます。」 「もっと、潜れ。」 さらに、潜航するUボートだ。 「まもなく、深度300です。」 「艦長、限界は350ですが。」 「かまうか、潜れ。」 艦長は叫んだ。 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

大東亜戦争を有利に

ゆみすけ
歴史・時代
 日本は大東亜戦争に負けた、完敗であった。 そこから架空戦記なるものが増殖する。 しかしおもしろくない、つまらない。 であるから自分なりに無双日本軍を架空戦記に参戦させました。 主観満載のラノベ戦記ですから、ご感弁を

四代目 豊臣秀勝

克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。 読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。 史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。 秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。 小牧長久手で秀吉は勝てるのか? 朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか? 朝鮮征伐は行われるのか? 秀頼は生まれるのか。 秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?

大日本帝国、アラスカを購入して無双する

雨宮 徹
歴史・時代
1853年、ロシア帝国はクリミア戦争で敗戦し、財政難に悩んでいた。友好国アメリカにアラスカ購入を打診するも、失敗に終わる。1867年、すでに大日本帝国へと生まれ変わっていた日本がアラスカを購入すると金鉱や油田が発見されて……。 大日本帝国VS全世界、ここに開幕! ※架空の日本史・世界史です。 ※分かりやすくするように、領土や登場人物など世界情勢を大きく変えています。 ※ツッコミどころ満載ですが、ご勘弁を。

日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー

黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた! あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。 さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。 この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。 さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。

B29を撃墜する方法。

ゆみすけ
歴史・時代
 いかに、空の要塞を撃ち落とすか、これは、帝都防空隊の血と汗の物語である。

世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記

颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。 ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。 また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。 その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。 この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。 またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。 この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず… 大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。 【重要】 不定期更新。超絶不定期更新です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

改造空母機動艦隊

蒼 飛雲
歴史・時代
 兵棋演習の結果、洋上航空戦における空母の大量損耗は避け得ないと悟った帝国海軍は高価な正規空母の新造をあきらめ、旧式戦艦や特務艦を改造することで数を揃える方向に舵を切る。  そして、昭和一六年一二月。  日本の前途に暗雲が立ち込める中、祖国防衛のために改造空母艦隊は出撃する。  「瑞鳳」「祥鳳」「龍鳳」が、さらに「千歳」「千代田」「瑞穂」がその数を頼みに太平洋艦隊を迎え撃つ。

処理中です...