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シュリーマンが本人か?
シュリーマンの指紋は?
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さて、シュリーマンを糾弾する会場の準備が整った。 まだ、シュリーマンは睡眠薬で、熟睡だ。 チョビひげが生えている。 まあ、彼のトレードマークだ。 そして、シュリーマンが本人かでの確認が揉めていたのだ。 それは、シュリーマンの指紋が政府に登録されていなかったのだ。 兵達は戦死で、身元判断のために指紋を登録していた。 ロンメロも、兵卒時代に登録した覚えがあった。 それで、ロンメロは皆が指紋を登録してるものと勘違いしていたのだ。 「なに、シュリーマンの指紋が警察にはないんだな。」 「そうです、ヤツには前科がありませんでした。」 「それで、指紋は軍人でもないので・・・」 「では、どうやって本人と判断するのだ、ヤツは家族がいないんだぞ。」 「困りました、知人の面識しかありませんが。」 「万一にも替え玉ということは。」 「いや、無いと思うが。」 「今回判明した、オオカミに食われたシュリーマンが替え玉だった件は、どうやって・・・」 「それは、国家の極秘事項だ。」 「我々政府の要人にも極秘ですから、どうにもできません。」 シュリーマンの替え玉事件はロンメロ将軍誘拐事件が根本だ。 それが、フローラの日本軍への要請で、解決して、国内ではロンメロとフローラだけの明かせない秘密なのだ。 いまさら、誘拐されましたが、帰ることができました、なんて言えない。 それが、明るみにでれば、ロボット兵器の秘密の保持が・・・となる。 ロンメロの日本の総理との約束がパーだ。 であるから、シュリーマンはソ連との交渉でと説明しているのである。 (ソ連の書記長、イワノーシェフは了解ズミだ。) そうするうちに、シュリーマンへのゲッペルン総帥の暗殺事件の証人喚問が始まろうとしていた。 裁判ではない、国会招致のようなものだ。 第一にシュリーマンは手錠で繋がれているわけではない。 担架で、寝てるだけだ。 ゲッペルン総帥暗殺容疑が明らかになって、逮捕そして裁判となる。 まず、疑惑の解明である。 それは、独逸国民すべてが知りたい事実であるのだ。 独裁政治ではあったが、ゲッペルン総師は結果を出して、偉大な独逸帝国の再建に成功していたのだ。 雇用も安定し、反政府でなければ、文句ない生活であった。 「おい、シュリーマンが眼をさますぞ。」 見張りの兵の合図だ。 兵達は銃なぞ構えてはいない。 普通の警備員の服装だ。 ただ、逃がさないだけだ、シュリーマンは身体検査で毒物は所持していない。 自殺でもされたら、喚問がパーだからだ。 そして、司会の議長にロンメロは、「ここは、独逸帝国だ、独逸帝国の法律に従ってだ、間違っても感情で議事進行は・・」 「わかっております、独逸帝国は法治国家である、これは絶対と思っております。」 「うむ。」 とロンメロは自身の席についた。 「ん、ん、なんだ、ここは何処だ、まさか・・・」 絶句するシュリーマンだ。 どうするシュリーマン、どう証人喚問するロンメロ・・・・・
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