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独逸帝国へ凱旋だ。

後日談だ。

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 「さあ、音速VTOLまで、あと少しだ。」 「気を抜くなよ。」 「わかりましたわ。」 とリーラだ。 一番最後にVTOLへ飛び乗ったワンコ2号を抱きかかえて、実戦経験者となったリーラだ。 実戦経験者、それは、情報部員として一人前ということだ。 訓練で、いくら良い成績でも、実戦では、なんも役に立たないやからはいるのである。 実戦を経験してこそ、なんぼだ。 これで、作戦ごとのワッペンをジャンパーに貼れるのだ。 全員が音速VTOLに戻る。 「では、独逸帝国の総帥官邸まで、ぶっちぎりで行くぞ。」 甘木隊長が珍しく興奮している。 「シュリーマンが眼を覚ます場所は、独逸帝国のロンメロ将軍をはじめ、お歴々の前にするのだ。」 いたずら心、満載の甘木隊長だ。 シュリーマンの生きてる体と裏金の残りを手土産に、音速VTOLは飛び立った。 高度1万5千を、マッハで飛ばした。 なんか、超電導エンジンが、黄色い光を輝かせていたが、エンジンが持つだろうか。 著者の心配をものともしないで、独逸帝国のベルリンまで、数時間だ。 あまりの速度に、二人のお局士官(機長と副操縦士だ。)の顔が引きつっている。 すでに、フローラには衛星通信で、連絡ずみだ。 「あっ、フローラさんだ。」 フローラが盛んに手を振ってる。 シンレイが窓から確認する。 朝靄をついて、音速VTOLは独逸帝国総帥官邸前の広場に音もなく着陸した。 パカリとハッチが開く。 だらしなく寝てるシュリーマンが担架で、降ろされる。 「間違いない、本人です。」 とフローラだ。 「あと、数時間は寝てるでしょう。」と甘木隊長だ。 隣にいたロンメロ(存在感がフローラより・・・・だ。)将軍が、敬礼していう。 「感謝の言葉もありません。」 「いや、恩着せがましいですが、これは日本からの独逸帝国へのプレゼントとしてお受け取りください。」 とシュリーマンの寝ている体と奪還した裏金だ。 これで、日本国は独逸帝国への貸し二つだ。 (ロンメロ救出とシュリーマン捕縛だ。) 「では、皆さんが起きてくる前に退散いたします。」 と音速VTOLに乗り込んだ。 去り際は、すばやくだ。 その方がカッコいいのだ。 答礼で、見送るロンメロ将軍だ。 ロンメロ将軍は戻った裏金で、なんとか民主化への資金を手に入れた、これは大きい。 どんな、政策も金が必要だ。 しかし、裏金のほとんどをシュリーマンに盗まれて、公にもできず、切羽詰まっていたのだ。 フローラの宝石のお宝で、窮地を脱出しロンメロはフローラにキンタマを握られたも同然であった。 戦場では、無双のロンメロだが、オナゴには、まったく弱いロンメロなのだ。 だから、フローラの存在感がハンパないのだ。 誰にも弱点はあるのだ。 ちなみに、裏金は半分ほど減っていたが、それでも大型トランク5個分の金塊だ。 下手な国の国家予算より多いのだ。 
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