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日本製の兵器の恐ろしさ・・・
実戦に強い兵器は、日本製に限るのだ。
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「どこだ?」と、マツモト君が聞く。
「西南西の30メートルほど先です。」と、日本軍の偵察員だ。
日本人は夜目が効くのだ。(それは、都市伝説だという話もあるのだが・・・)
「あれかっ。」と、マツモト君が叫んだ。
波間に黒い砲塔が見えるからだ。
砲塔は二つあるようだ。
砲身がついた砲塔と窓がある砲塔だ。
日本光学製の夜間用双眼鏡は暗黒の闇でも、敵の姿を捕らえることができるスグレモノなのである。
ドイツも優秀な双眼鏡はあるんだが・・・所詮、ドイツ製だ。
日本製の兵器には遠く及ばないのである。
日本製の優秀さは、使ってナンボなのだ。
ドイツはブランドは高名だが・・・砂漠や海洋で使えば、日本製の優秀さがにじみ出るのだ。
「うっ、いかん、我が戦車へ砲塔が向いておるぞ。」と、マツモト君だ。
「砲手、いけるかっ!」と、マツモト中尉が砲撃の指示を出す。
「いつでも。」と、さすが日本陸軍戦車兵だ。 打てば響くのである。
「一番、先頭を狙え。」「了解です。」 久しぶりに了解という日本語を聞く・・・
英語なら、「ファイヤー。」だが・・・そこは、久しぶりの「てぇ~っ。」だ。
撃てを、指示すると・・・てぇ~っ、と聞こえるのだ。
「ドウウウウウン。」と、日本製の戦車から最初の砲撃だ。
「バガガガガ・・ンンン。」と、海底戦車の砲塔で砲弾が跳ねる。
波間に見えるのは、砲塔の部分だ。
それで、そこを砲撃したのだが・・・砲塔の防弾盾は一番装甲が分厚いのだ。
それで、砲弾が跳ねだのだ。
しかし、この砲撃で海底戦車の砲塔内のドイツ軍の砲手と装填手は・・・気絶をしてしまったのだ。
後部の司令塔に居たディート・フリート軍曹までは気絶しなかったんだが・・・
それでも、態勢を立て直す時間は必要なようだ。
なぜって、海底戦車が沈黙したからだ。
海底戦車の操縦手であるベルンハルト伍長が、「隊長、指示を・・・」と、聞くが・・・
あまりの衝撃に茫然のディート・フリート軍曹だ。
砲塔内の砲手と装填手は・・・身動きしていないようだ。
「隊長、しっかりしてください。」と、車内電話で・・・わめくベルンハルト伍長だ。
「なんだ、砲弾を弾かれたぞ。」と、マツモト中尉が驚く。
さすが、グルップ重工の戦車だ。 敵の砲弾への備えは万全のようだ。
しかし、次の動きが緩慢だ。
「さては、気絶でも・・・」
「よし、再度同じ砲撃だ。」「射角は同じだ。」
「てぇ~っ。」「ドウウウン。」
同じ方向と射角で、海底戦車を狙ったのだ。
とうぜん、砲弾は同じところへ・・・いや、少しずれたようだが・・・それでも、砲塔へ・・・
そして、また砲弾は弾かれたのだ。
しかし、二度の砲撃で砲塔の主砲の防弾盾が変形してしまったのだ。
つまり、砲身の精度が狂ってしまったのである。
ディート・フリート軍曹は、そのころにはさすがに気をはっきり持って・・・「砲手、だいじょうぶか。」と、車内電話で・・・
砲手と装填手はショックで気絶していただけだ。
30秒ほどで、我に返ることができたが・・・
「軍曹、なんとかダイジョブです。」と、答える。
「なら、あの砲撃してきた戦車を再度狙って・・・」
「ヤー。」そして、砲手が・・・「あれっ。」と、照準器を再度、確かめる。
照準器の覗いて見える照準の針が・・・曲がってるのだ。
「隊長、いまの砲撃で照準器が狂いました。」と、報告する。
さすがに、装甲が分厚い砲塔も、二度も砲撃を受ければ・・・照準器が狂うのは、当然であるのだ。
しかし、反撃しなければ・・・ならないのは・・・当然である。
「いいから、おおよその見当で撃て。」と、指示を出すディート・フリート軍曹である。
「ヤー。」「フォイヤー。」
フォイヤーは、ドイツ語で・撃て・だ。
「ドウン。」と、海底戦車が砲撃するが・・・砲弾は、あらぬ方向へ・・・
マツモト中尉は、「さては、主砲の射角が狂ったな。」と、判断する。
これでは、まぐれで当たるかもしれない程度だ。
「敵は射角が狂ったぞ。」
海底戦車の砲手であるアルベルト伍長が、「照準器がダメです。」と、悲痛な叫びだ。
戦闘中に車外へ出て、照準器の交換は無理だ。
「いかん、反転しろ。」と、操縦手へ指示を出すディート・フリート軍曹だ。
海底戦車は反転しょうと・・・履帯を逆へ・・・
しかし、長さが12メートルもあるのだ。
海底の砂に履帯が滑って・・・なかなか反転が、できない。
「くそっ、後続の味方は・・・」と、フランス方向を観るが・・・海底戦車は・・・「オレだけかよ。」だ。
後続の海底戦車は迷子なようだ。
「隊長。」「なんだ。」「敵が、逃げようともたついてるようですが。」と、日本軍の偵察員が無線で報告してきた。
双眼鏡で敵の海底戦車を観ると・・・「確かに、そうだな。」
「そうだ、ヤツを囲むんだ。」「鹵獲してやろうぜ。」
「おい、アラン。」「なんだ、マツモト。」
「オレ達は左から囲むから、右から頼む。」「任されよ。」
海底戦車は海岸付近の砂に履帯を獲られて・・・なかなか動けないようだが・・・
日本製の水陸両用戦車は海面をスクリュー走行ができるのである。
あっと言う間に、海底戦車は囲まれてしまったのだ。
「う、う、む。」と、囲まれてしまったディート・フリート軍曹は・・・
なんとも、できなくなってしまったのだ。
「手を挙げろ。」と、当然の指示が英国軍から・・・
「くそっ、なんで後続がいないんだ。」と、文句を垂れるが・・・1両では・・・なんも、できはしないのだ。
仕方なく、降参する海底戦車のディート・フリート軍曹である。
こうして、ドイツ陸軍の海底戦車は英国軍に鹵獲されたのだ。
ところで、後続の39両の海底戦車は・・・どうしたのだろうか・・・
海底戦車は海底を履帯で走行するのだが・・・
これが、凶と出てしまったようである。
なぜなら、先頭の隊長戦車へ後続が続くのだが・・・互いの、通信手段が全くなかったのだ。
それで、隊長車の後の後続が故障して、海底でエンコしたのだ。
電気配線が漏電でショートしたのが、故障の原因だと判明したのは・・・数日後である。
少しの海水の漏れが・・・漏電の原因だ。
アリの一穴が、ドイツ軍の作戦を狂わせてしまったのである。
そして、ディート・フリート軍曹らは・・・違法行為の犯罪者として・・・英国の憲兵の取り調べを・・・
なんせ、まだ開戦とはなっていないからだ。
勝手に新型戦車をドイツの基地から盗みだして・・・英国へテロ行為を・・・
ドイツ帝国は5名の戦車隊員の名誉より、開戦の失敗を隠す方を優先したようである。
「西南西の30メートルほど先です。」と、日本軍の偵察員だ。
日本人は夜目が効くのだ。(それは、都市伝説だという話もあるのだが・・・)
「あれかっ。」と、マツモト君が叫んだ。
波間に黒い砲塔が見えるからだ。
砲塔は二つあるようだ。
砲身がついた砲塔と窓がある砲塔だ。
日本光学製の夜間用双眼鏡は暗黒の闇でも、敵の姿を捕らえることができるスグレモノなのである。
ドイツも優秀な双眼鏡はあるんだが・・・所詮、ドイツ製だ。
日本製の兵器には遠く及ばないのである。
日本製の優秀さは、使ってナンボなのだ。
ドイツはブランドは高名だが・・・砂漠や海洋で使えば、日本製の優秀さがにじみ出るのだ。
「うっ、いかん、我が戦車へ砲塔が向いておるぞ。」と、マツモト君だ。
「砲手、いけるかっ!」と、マツモト中尉が砲撃の指示を出す。
「いつでも。」と、さすが日本陸軍戦車兵だ。 打てば響くのである。
「一番、先頭を狙え。」「了解です。」 久しぶりに了解という日本語を聞く・・・
英語なら、「ファイヤー。」だが・・・そこは、久しぶりの「てぇ~っ。」だ。
撃てを、指示すると・・・てぇ~っ、と聞こえるのだ。
「ドウウウウウン。」と、日本製の戦車から最初の砲撃だ。
「バガガガガ・・ンンン。」と、海底戦車の砲塔で砲弾が跳ねる。
波間に見えるのは、砲塔の部分だ。
それで、そこを砲撃したのだが・・・砲塔の防弾盾は一番装甲が分厚いのだ。
それで、砲弾が跳ねだのだ。
しかし、この砲撃で海底戦車の砲塔内のドイツ軍の砲手と装填手は・・・気絶をしてしまったのだ。
後部の司令塔に居たディート・フリート軍曹までは気絶しなかったんだが・・・
それでも、態勢を立て直す時間は必要なようだ。
なぜって、海底戦車が沈黙したからだ。
海底戦車の操縦手であるベルンハルト伍長が、「隊長、指示を・・・」と、聞くが・・・
あまりの衝撃に茫然のディート・フリート軍曹だ。
砲塔内の砲手と装填手は・・・身動きしていないようだ。
「隊長、しっかりしてください。」と、車内電話で・・・わめくベルンハルト伍長だ。
「なんだ、砲弾を弾かれたぞ。」と、マツモト中尉が驚く。
さすが、グルップ重工の戦車だ。 敵の砲弾への備えは万全のようだ。
しかし、次の動きが緩慢だ。
「さては、気絶でも・・・」
「よし、再度同じ砲撃だ。」「射角は同じだ。」
「てぇ~っ。」「ドウウウン。」
同じ方向と射角で、海底戦車を狙ったのだ。
とうぜん、砲弾は同じところへ・・・いや、少しずれたようだが・・・それでも、砲塔へ・・・
そして、また砲弾は弾かれたのだ。
しかし、二度の砲撃で砲塔の主砲の防弾盾が変形してしまったのだ。
つまり、砲身の精度が狂ってしまったのである。
ディート・フリート軍曹は、そのころにはさすがに気をはっきり持って・・・「砲手、だいじょうぶか。」と、車内電話で・・・
砲手と装填手はショックで気絶していただけだ。
30秒ほどで、我に返ることができたが・・・
「軍曹、なんとかダイジョブです。」と、答える。
「なら、あの砲撃してきた戦車を再度狙って・・・」
「ヤー。」そして、砲手が・・・「あれっ。」と、照準器を再度、確かめる。
照準器の覗いて見える照準の針が・・・曲がってるのだ。
「隊長、いまの砲撃で照準器が狂いました。」と、報告する。
さすがに、装甲が分厚い砲塔も、二度も砲撃を受ければ・・・照準器が狂うのは、当然であるのだ。
しかし、反撃しなければ・・・ならないのは・・・当然である。
「いいから、おおよその見当で撃て。」と、指示を出すディート・フリート軍曹である。
「ヤー。」「フォイヤー。」
フォイヤーは、ドイツ語で・撃て・だ。
「ドウン。」と、海底戦車が砲撃するが・・・砲弾は、あらぬ方向へ・・・
マツモト中尉は、「さては、主砲の射角が狂ったな。」と、判断する。
これでは、まぐれで当たるかもしれない程度だ。
「敵は射角が狂ったぞ。」
海底戦車の砲手であるアルベルト伍長が、「照準器がダメです。」と、悲痛な叫びだ。
戦闘中に車外へ出て、照準器の交換は無理だ。
「いかん、反転しろ。」と、操縦手へ指示を出すディート・フリート軍曹だ。
海底戦車は反転しょうと・・・履帯を逆へ・・・
しかし、長さが12メートルもあるのだ。
海底の砂に履帯が滑って・・・なかなか反転が、できない。
「くそっ、後続の味方は・・・」と、フランス方向を観るが・・・海底戦車は・・・「オレだけかよ。」だ。
後続の海底戦車は迷子なようだ。
「隊長。」「なんだ。」「敵が、逃げようともたついてるようですが。」と、日本軍の偵察員が無線で報告してきた。
双眼鏡で敵の海底戦車を観ると・・・「確かに、そうだな。」
「そうだ、ヤツを囲むんだ。」「鹵獲してやろうぜ。」
「おい、アラン。」「なんだ、マツモト。」
「オレ達は左から囲むから、右から頼む。」「任されよ。」
海底戦車は海岸付近の砂に履帯を獲られて・・・なかなか動けないようだが・・・
日本製の水陸両用戦車は海面をスクリュー走行ができるのである。
あっと言う間に、海底戦車は囲まれてしまったのだ。
「う、う、む。」と、囲まれてしまったディート・フリート軍曹は・・・
なんとも、できなくなってしまったのだ。
「手を挙げろ。」と、当然の指示が英国軍から・・・
「くそっ、なんで後続がいないんだ。」と、文句を垂れるが・・・1両では・・・なんも、できはしないのだ。
仕方なく、降参する海底戦車のディート・フリート軍曹である。
こうして、ドイツ陸軍の海底戦車は英国軍に鹵獲されたのだ。
ところで、後続の39両の海底戦車は・・・どうしたのだろうか・・・
海底戦車は海底を履帯で走行するのだが・・・
これが、凶と出てしまったようである。
なぜなら、先頭の隊長戦車へ後続が続くのだが・・・互いの、通信手段が全くなかったのだ。
それで、隊長車の後の後続が故障して、海底でエンコしたのだ。
電気配線が漏電でショートしたのが、故障の原因だと判明したのは・・・数日後である。
少しの海水の漏れが・・・漏電の原因だ。
アリの一穴が、ドイツ軍の作戦を狂わせてしまったのである。
そして、ディート・フリート軍曹らは・・・違法行為の犯罪者として・・・英国の憲兵の取り調べを・・・
なんせ、まだ開戦とはなっていないからだ。
勝手に新型戦車をドイツの基地から盗みだして・・・英国へテロ行為を・・・
ドイツ帝国は5名の戦車隊員の名誉より、開戦の失敗を隠す方を優先したようである。
応援ありがとうございます!
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